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米国初代国防長官フォレスタル 冷戦の闘士はなぜ自殺したのか 中公新書
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米国初代国防長官フォレスタル 冷戦の闘士はなぜ自殺したのか 中公新書

村田晃嗣(著者)

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米国初代国防長官フォレスタル 冷戦の闘士はなぜ自殺したのか 中公新書

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 中央公論新社/
発売年月日 1999/07/25
JAN 9784121014863

米国初代国防長官フォレスタル

¥220

商品レビュー

3.8

6件のお客様レビュー

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2018/11/20

フォレスタルの人物像を通してみた大戦前後の状況をまとめた、中公新書「現代史」らしい一冊。 この新鮮な人選にもかかわらず、「現代史」シリーズでは大統領クラスを取り扱った書籍に埋もれてしまっていて残念。 フォレスタルの暗殺説は根強い。本書では暗殺説には触れずに、自殺説を支持し、そ...

フォレスタルの人物像を通してみた大戦前後の状況をまとめた、中公新書「現代史」らしい一冊。 この新鮮な人選にもかかわらず、「現代史」シリーズでは大統領クラスを取り扱った書籍に埋もれてしまっていて残念。 フォレスタルの暗殺説は根強い。本書では暗殺説には触れずに、自殺説を支持し、その理由としてウクライナとの関連で死に追い込まれたという新説を紹介している。 暗殺説も含めて今後も新しい事実や説は出てくるだろう。 近年では、イスラエル建国反対派の先鋒として、死の間際までモサドに監視されていたらしい事実なども明るみになってきている。 本書はそれらの謎解きよりも、フォレスタルの実務について大きくページ数を割いている。 第一次世界大戦においては、平時の準備不足から対応が「ままならなかった」点や、また多くの兵士をインフルエンザによって失った点などを交えて当時の状況を語る。 フォレスタルのウォール街で勝者となった時代についても語られ、その後の政界入りについてもかなり詳しく書かれていて興味が尽きない。 フォレスタルにとっての安全保障の考え方は、「安全などというものは存在しない。この言葉は辞書から削除されるべきである富と同様に力も行使されるか失われるかの二つに一つだ」「ドイツ皇帝を残しておけばヒトラーの台頭はなかったかもしれない」など、「安全保障」の感覚が、まるで目の前に実在する物体であるかのように「現実」であり、頭の片隅に追いやったり、楽観的なものの見方はしないように感じた。 ただ、冷淡な人柄かというとそうでもなく、たとえば「息子を安全な後方任務につけてほしい」という血縁者からの願いに義憤を燃えたぎらせるなど、かなり熱い想いを持っていたようだ。 フォレスタルはアメリカの軍事機構の闇の部分を誰よりも知っていたのは当然である。その闇の重さに耐えきれずの自殺というのは、説得力があるように思える。 自殺説を支持しきれないのは、彼の死に方が「本書を通して見た時の彼の生き様」とはあまりに大きく異なるように見えるからである。まるで別人のように感じる。 ただ、自殺という死に方はそういった不可解な部分をいつでも(いつまでも)持つものだし、「フォレスタルという別人が、フォレスタルという自分を殺した」といえなくもない。

Posted by ブクログ

2012/09/20

関内ブックオフで購入する。再読です。数年前に読んだ記憶があります。最後まで読み通した記憶がありません。そのため、全く内容を覚えていません。興味深い本でした。この本のテーマは、アチソン国防長官です。著者は、同志社大学の先生です。興味を持った点は、アメリカのエスタブリッシュメントの構...

関内ブックオフで購入する。再読です。数年前に読んだ記憶があります。最後まで読み通した記憶がありません。そのため、全く内容を覚えていません。興味深い本でした。この本のテーマは、アチソン国防長官です。著者は、同志社大学の先生です。興味を持った点は、アメリカのエスタブリッシュメントの構造です。一流大学は、エスタブリッシュメントへのパスポートだったようです。ただし、その成績は関係ないようです。また、この時代においても、ウオール街からワシントンへの移動は、容易だったようです。どうも、ここら辺がわからないところです。財務省等の経済官庁、国務省はわかります。何故、海軍省も、こんな人事が可能なのでしょう。また、ワシントンではなく、ニューヨークで、Foreign Affairsが生まれた背景がわかります。ウオール街の大物、そして、それに連なる人物が、外交政策に携わるポストに、簡単に、就けるのですから、当然です。

Posted by ブクログ

2011/11/14

前半で第二次大戦までを、後半で戦後を描く。フォレスタルを中心に当時のアメリカの環境が、多くの登場人物を招きながら展開されてゆく様は非常に賑やかで、読んでいて面白い。その反面、後半以降で描かれるフォレスタルの内面の落ち込みは前半との対比もあって非常に心に来る。月並みな間奏になるが、...

前半で第二次大戦までを、後半で戦後を描く。フォレスタルを中心に当時のアメリカの環境が、多くの登場人物を招きながら展開されてゆく様は非常に賑やかで、読んでいて面白い。その反面、後半以降で描かれるフォレスタルの内面の落ち込みは前半との対比もあって非常に心に来る。月並みな間奏になるが、フォレスタルにもう少し支えがあれば、もう少し家庭があればと感じずにはいられない。軍統合問題の難しさがひしひしと伝わる。

Posted by ブクログ

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