幕末御用盗

津本陽(著者)

• 販売会社／発売会社: 講談社/
• 発売年月日: 2003/11/20
• JAN: 9784062121217

商品レビュー

2009/01/11

やっぱり津本氏の立ち合いの描写は本当に面白いけど全体としては御用盗そのものにそこまで絞り込まれた話でもなし、実在の人物もあまり活かされていないかなぁと思いました。

2008/03/13

御用盗騒動から彰義隊まで。勝てば官軍であって、薩長にも幕府にも正義とかはない。ここに外国の脅威と朝廷が絡み、歴史は欲と成り行きで転がっていく。僕が子供の頃は、「勤皇の志士は正しく、幕府の犬をやっつける」流れであり、学校も近代化の為に明治維新があったなんて教えていたんだけどな〜、小説家も視点で風景が変わりすぎるのに戸惑うみたい。
薩摩が幕府を挑発する目的で始めた御用盗、益満休之助に若侍を絡ませて、幕末の流れを描いている。だいたい、幕末物は徳川慶喜でずっこけ、勝海舟で落ち着くなぁ。歴史の皮肉です（笑）
嫌味はないし、娯楽要素も加えてあるが、中途半端。背景としての時代が出すぎて、架空の登場人物を自由に動かせなかった。まぁ、それも津本さんの作風でいいのかな〜(゜ー゜)(。_。)ウンウン