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娼婦の部屋・不意の出来事 新潮文庫
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娼婦の部屋・不意の出来事 新潮文庫

吉行淳之介(著者)

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娼婦の部屋・不意の出来事 新潮文庫

定価 ¥605

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商品詳細

内容紹介 内容:娼婦の部屋. 寝台の舟. 鳥獣虫魚. 青い花. 海沿いの土地で. 手鞠. 風景の中の関係. 童謡. 出口. 花束. 紫陽花. 食卓の光景. 不意の出来事
販売会社/発売会社 新潮社/
発売年月日 2002/06/01
JAN 9784101143026

娼婦の部屋・不意の出来事

¥220

商品レビュー

3.8

13件のお客様レビュー

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2010/05/28

この作者独特のアンニ…

この作者独特のアンニュイな世界に浸れます。本としては好きですが、近くにこんな男性がいたら厄介だなぁと思います。

文庫OFF

2024/06/20

初期の13編を集めた短編集。前回読んだ『原色の街・驟雨』よりさらに著者の作品の振り幅の大きさが堪能できて良かった〜完全にハマりそう、全集にも手を伸ばしかねない。他者との距離感を定める過程で自己を確立していく人物の話が多かった印象。その隔たりは、XY軸だけでなく、Z軸にも及ぶ。立場...

初期の13編を集めた短編集。前回読んだ『原色の街・驟雨』よりさらに著者の作品の振り幅の大きさが堪能できて良かった〜完全にハマりそう、全集にも手を伸ばしかねない。他者との距離感を定める過程で自己を確立していく人物の話が多かった印象。その隔たりは、XY軸だけでなく、Z軸にも及ぶ。立場が異なる男女が共に海に落ちる「原色の街」、現実世界を遠く見下ろし浮遊する「漂う部屋」と同様に、「童謡」の「「もう、高く跳ぶことはできないだろう」」や、「出口」の「彼は男も自分と同じ平面に立っていることに考えを向ける余裕が無かった。迂闊と言わなくてはならぬ……」とか。この辺もっと掘り下げたいなぁ。 「娼婦の部屋」表題作、 同じ平面にいた娼婦をいつしか下に見る男。色町から逃れられない理由があたかも全て女の側にあるような書き方が気に入らなかった。昔の職場で、風俗嬢の写真をネットで見ながら契約社員の誰それではないかと騒ぎ立てていた同僚達を思い出す。彼らのような人間こそが女の退路を断つのではないか。「寝台の舟」女学校の教師が男娼の下へと通う。感想は保留。「鳥獣虫魚」世界のありとあらゆるものが「変形と褪色をおこ」す中で、「人間の形をして、人間の顔をした一人の女」に出会う。しかし彼女の身体には欠損がありー。昔似たようなことを言っていた人を思い出す。珍しく「不変」を感じる一作だった。「漂う部屋」と併せて読むと感慨深い。「青い花」自殺未遂をした妻を一人残し、逃げるようにして青春時代を過ごした高原に迷い込む。そこでは死んだはずの女が生きていてー。自殺未遂の描写があまりにも鬼気迫っていて、ぜっっったい実体験に基づいてるだろ、と確信してしまった。介抱する面倒臭さが頭を擡げるところとかリアル過ぎる。あまりの凄まじさに二度読んだ。「海沿いの土地で」旅先で見たサーカス団員の関係性を押し当てる男二人。男男が登場しても、男女の話に終始する。「手毬」実演の客引きをしている元娼婦との思い出。短いながらも笑いと悲哀が詰まっている。「風景の中の関係」大好きな短編 「夏の休暇」の父親視点。完璧なまま終わって欲しかった作品に続編が出た時の苦しみにのたうち回った。しかも愛人視点の「島へ行く」もあるよう、読みたくないけど読みたい。「童謡」長期入院中の少年と彼を見舞いに来た友人。氏が描く子供は恐ろしく敏感で、聡い。「出口」密室に出口を見出す男と、鰻屋の兄妹。ゴシック風味の短編、とても好きなのでもっとこういう雰囲気の作品を読みたい。「花束」友人の死をダシに使う「しつこい」男。ありとあらゆる形の拒絶が描写されていて痛快。好き。「紫陽花」戦後の三角関係、身近な人の毒。そんなにピンと来なかった。「食卓の光景」高級中華店にて。物事が自分の身の丈に合っているかどうか、あまり考えたことがないのでこちらもピンと来ず。「不意の出来事」女のヒモであるヤクザに約束の金を用意しようとするが…。自尊心を守るためにいきなりアクセル踏み込んでて笑った、一人疾駆する男に対する気怠い女の対比が良い。 好きな作品を選ぶとすれば「童謡」「花束」か。巧みだと思ったのは「鳥獣虫魚」「青い花」「手毬」「出口」。

Posted by ブクログ

2022/04/21

女性との冷めた関係を好むのは、臆病な自分が安心を求めるからか。ただ、どの主人公も悶々とせず涼やかである。女の情夫がやくざと聞いてもうろたえはしない。それはストーリーが淡々と進むように感じさせるが、先行きを想像させる結末に短編とは思えない余韻を得る。初めての著者の小説だが、他も読み...

女性との冷めた関係を好むのは、臆病な自分が安心を求めるからか。ただ、どの主人公も悶々とせず涼やかである。女の情夫がやくざと聞いてもうろたえはしない。それはストーリーが淡々と進むように感じさせるが、先行きを想像させる結末に短編とは思えない余韻を得る。初めての著者の小説だが、他も読みたい。2022.4.21

Posted by ブクログ

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