聖家族のランチ

林真理子(著者)

• 販売会社／発売会社: 角川書店
• 発売年月日: 2002/11/05
• JAN: 9784048734196

商品レビュー

2017/11/04

美貌で人気料理家のユリ子さん、エリートの旦那さんの海外転勤先で得た料理の腕と美貌で、自分の中にある埼玉のしがない定食屋育ちで五流女子大出の記号を出さずに最高の40代を過ごす。
彼女を飾るエリートご主人の勤め先は実は破綻寸前、超進学校の息子は新興宗教に、娘は女性としての花が生まれつき感じられないも、徐々に陰が見えて来た先に起こる
とてつもない転落が怖すぎる。
最近、神奈川で猟奇殺人のニュースが世間を騒がさせているので余計に生々しかったです。

2016/12/15

2016.12.14-70
料理研究家として脚光を浴びるユリ子が、名門高校に入学するも新興宗教に嵌り母の不倫相手を殺した息子を守る為、一家で死体を調理し食べることによりバラバラだった家族の結束が生まれる皮肉。

2016/10/06

エリートの銀行マンを持つ、見目麗しい料理研究家の妻と、子供たち。
始めから、優雅な生活で満たされつつも、長女は大学へ進学しない、長男は危ない宗教団体へのめり込む。
家族がバラバラな生活をしているのに、妻の不倫を家族皆が、知っており、息子がその相手を刺殺してしまうのである。
ここまでは、一気に読めたが、、、、、
その後が、作者林真理子氏のグルメが、顔をのぞかせる。
ワイン通の作者が、器も凝った物を使用した世界の料理を描いているが、、、、
最近、バラバラ死体事件が報道される中、何か読みながら、背中が寒くなる。
しかし、食事を、家族4人が集まって食するところに、やっと、まともな家族のつながりを感じるようになるところが、この本のミソであろう。

最後に捕まるところも、『手首に銀色の何かが、光る』、、で、話を終えるところで、ほっとした。

しかし、聖家族のランチでなく、ディナーではないのか？
それに、やはり、気持ち悪くなるような料理で、今度、外食した時に、料理を思い出しそう。
何かすっきりしないが、怖い物見たさの本であった。