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見なれた町に風が吹く 中公文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 中央公論新社/ |
発売年月日 | 2000/09/25 |
JAN | 9784122037113 |
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見なれた町に風が吹く
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見なれた町に風が吹く
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10101 去年だったか、とあるカルチャーセンターのような所で 「映画の見かた、楽しみかた」についての講座に三ヶ月ほど通ったことがある。 ひとくちに映画といっても奥が深く、自分もまだまだ勉強だなと思いましたが。 この小説の主人公、30代のOL香子も退屈なアフターファイブを持て余...
10101 去年だったか、とあるカルチャーセンターのような所で 「映画の見かた、楽しみかた」についての講座に三ヶ月ほど通ったことがある。 ひとくちに映画といっても奥が深く、自分もまだまだ勉強だなと思いましたが。 この小説の主人公、30代のOL香子も退屈なアフターファイブを持て余して 何となくカルチャー教室の映画講座を受講し始め そこで知り合ったプロデューサーに誘われて映画制作の世界に踏み込んでいくことになる。 彼女を取巻くのは海千山千の映画人。 大御所の映画監督、下積みのまま終わりそうな大部屋俳優、ちょっと遊び人風の危険なカメラマン。 はたして映画は無事に完成にこぎつけるのか・・・。 けして映画に対する情熱をアツく描いた作品ではありませんが 日の当たらない業界の陰を生きる映画人たちの人生観が、さりげないやりとりににじみ出ています。 その屈折感やかすかなニヒリズムが、都会の片隅で生きる人間を描いてきた作家・山田太一の味でしょう。 変わり映えしない日常を送っていた平凡な主人公に、ちょっとしたきっかけで別世界の扉が開く・・・ このへんも小説の中だけの夢物語かもしれません。実際にはどうなんですかね。 僕のほうは結局、何にもないまま淡々と講座を修了。別に映画をつくりたかったわけでもありませんが、その後もあいかわらずの毎日です。 この本を読むと、行動すれば何かが変わるかもしれないと思わされる。見なれた(見飽きた)風景の中に、風を吹かせてみたいものです。 (サイト「本のある時間」掲載)
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