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屈辱ポンチ
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商品詳細
内容紹介 | 内容:けものがれ、俺らの猿と. 屈辱ポンチ |
---|---|
販売会社/発売会社 | 文藝春秋/ |
発売年月日 | 1998/12/05 |
JAN | 9784163181707 |
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9件のお客様レビュー
売れない脚本家が映画プロデューサーからの突然のオファーにより、ロケハンへ出発。東京にほど近い場所で出会う不条理感たっぷりの人々・・・。次から次へと起こる珍騒動を描いた「けものがれ、俺らの猿と」。 バンドをしながらフリーター生活に甘んじている「俺」が、友人に副手の代行をさせられる...
売れない脚本家が映画プロデューサーからの突然のオファーにより、ロケハンへ出発。東京にほど近い場所で出会う不条理感たっぷりの人々・・・。次から次へと起こる珍騒動を描いた「けものがれ、俺らの猿と」。 バンドをしながらフリーター生活に甘んじている「俺」が、友人に副手の代行をさせられることから始まる珍騒動を描いた「屈辱ポンチ」の2編を収録。 どちらも強烈にギャグが冴えていて、かなり笑える作品。 町田節ともいえる弾丸のような、言葉!言葉!の緊張感。 そして間の使い方のセンスが独特の脱力感を生み出し、読み手を町田ワールドに引きづり込みます。 ポイント、ポイントでかなりツボに入るギャグもあるので、静かな喫茶店などでは注意が必要です。
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町田康はその処女小説『くっすん大黒』を書いた時点で、作品のスタイルを確立していたと思う。 ともすると冗長でだらけているように受け止められかねない文章も、実はリズムという計算のもとで、滑らかに響く。ところどころに挟まれる古典的ジョークや細かすぎるくらいに事の成行きを描写するあたり...
町田康はその処女小説『くっすん大黒』を書いた時点で、作品のスタイルを確立していたと思う。 ともすると冗長でだらけているように受け止められかねない文章も、実はリズムという計算のもとで、滑らかに響く。ところどころに挟まれる古典的ジョークや細かすぎるくらいに事の成行きを描写するあたり、あるいは奇怪な行動を起こす登場人物や、蠢く虫ども。これらは、下手をするとそれだけで読者の読書意欲を殺いでしまう可能性がある。しかし、町田康は果敢だ。徹底している。 町田康の小説に出てくる主人公は、悉く堕落・没落した生活を送っていて、これではいかん、なんとかせんければならぬとあがくのだけれど、その思惑と現実とのズレは常に広がっていき、如何ともしがたい。そのため、読者はストーリー展開をまったく予測できず、さらには現実と妄想の境目が曖昧模糊としていき、それが却って小説の不気味なリアル感をいや増している。 主人公たちは社会を嘗め切っている。嘗め切っているが、社会の有り様をいったん受け入れたうえで、著しく脱線。そして軽侮しているのである。そこから彼らは立ち上がろうとする。その姿たるや滑稽、しかし、美しい。 処女作『くっすん大黒』ではさほどでもなかったが、芥川賞受賞作『きれぎれ』に到るころには、そのストーリー展開たるや、凄まじいスピード。話はあらぬ展開へ進み、そして唐突に幕を閉じる。多くの読者は、呆気にとられて、ジ・エンド。頭の中は、カオス・オブ・カオス。 人間社会に生きることの中に潜む、醜さ・惨めさ・馬鹿馬鹿しさの視点から、ここまで真正面にぶつかっていく作家は他にいない。 【収録作】 『けものがれ、俺らの猿と』…仕事のない佐志のもとに、老プロデューサー楮山が現れる。脚本取材のために出掛ける先々でトラブルに巻き込まれる佐志。有無を言わせぬ兇悪警官。珍妙な素麺祭(?)での人々の大混乱。ヘボ大仏とクレイジー田島。そして猿のアンジーちゃん。ストーリーは楮山の咳の激烈さとともに加速度を増し、純喫茶「悶」での、何故か分からぬウェイター役で、唐突に終わる。滑稽の極み。 『屈辱ポンチ』…知人・浜崎の頼みで、ひょんなことから跋丸という人間への復讐をすることになった岡倉。浜崎から差し出された助っ人(?)帆一とともに、跋丸へ嫌がらせをこれでもかと実行するが、これ皆失敗。無言電話。白紙FAX。生肉。活け鱒…。岡倉と帆一のくだらないやり取りをリズミカルに描く。滑稽の極み、再び。
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相変わらず阿呆な話を考えるなぁ。 出てくるのは奇人・変人ばかり。 独特の文章がその可笑しさを引き立てる。 彼の考える物語の主人公にだけはなりたくない。 この物語は結局どこに向かってるんだ、 と思い始めた頃、あやふやに終わってしまう。 もう少し読んでいたかった。 <収録> 1.け...
相変わらず阿呆な話を考えるなぁ。 出てくるのは奇人・変人ばかり。 独特の文章がその可笑しさを引き立てる。 彼の考える物語の主人公にだけはなりたくない。 この物語は結局どこに向かってるんだ、 と思い始めた頃、あやふやに終わってしまう。 もう少し読んでいたかった。 <収録> 1.けものがれ、俺らの猿と 2.屈辱ポンチ
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