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撮られる彼女たち 光文社文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 光文社/ |
発売年月日 | 1993/08/20 |
JAN | 9784334717476 |
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撮られる彼女たち
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女性のパーツをカメラのファインダーや写真を通して観察するという非常にフェティッシュな作品。だがクール&ドライで陰湿な感じがない(まあ、この人の小説はだいたいそうだけど)。 基本的には男のためのファンタジーであって、こんなことは現実的にはありえないだろう。人美さんの裸を撮影すると...
女性のパーツをカメラのファインダーや写真を通して観察するという非常にフェティッシュな作品。だがクール&ドライで陰湿な感じがない(まあ、この人の小説はだいたいそうだけど)。 基本的には男のためのファンタジーであって、こんなことは現実的にはありえないだろう。人美さんの裸を撮影するところがもっともその雰囲気が強い。羽田の倉庫街にあるマンションの生活感が感じられない一室で、裸の女性のなにげない普通のポーズを写真に撮る。そのうえをジャンボジェットが爆音を響かせて着陸していく。なんともいえず非日常的なシーンである。 主人公が女性としか見えないような顔をしているのはビジュアルイメージとして性的なイメージを払拭するためではないか。そうでないと最後のクリスマスパーティで女性達が裸になったところを記念撮影するのがハーレムになってしまう。 主人公の中身(男)と外観(女)、人美の中身(男)と外観(女)。パラドキシカルな設定である。性別をとっぱらうということだろうか? 渋谷美代子との距離がだんだんと縮まっていくのがよい。最初の頃はやんわりと拒絶され、大学の銅像の前では少し体を寄せられ、パーティーのときには駅から一緒に歩いてきながらまったく一体感を味わい体が浮き上がってしまう。 ラストで僕と美代子さんが月を見上げ、二人の視線が同時に月の表面に到達しているという描写が非常にかっこいい。 小品として映像化したら案外いい感じになるのではないだろうか。
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