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日野啓三(著者), 稲越功一

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 トレヴィル
発売年月日 1990/06/15
JAN 9784845705115

モノリス

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商品レビュー

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2024/10/15

19921031 ★3 --- 20241012 ★3.8 こういう視点でこういうものの考え方をする文章(いわゆるエッセイなんだろうけど)をだいぶひさしく読んでなかった 自然科学的な視点とスピリチュアル的な視点 それらの交歓みたいな(ただしこのスピリチュアルというのは当時の感覚...

19921031 ★3 --- 20241012 ★3.8 こういう視点でこういうものの考え方をする文章(いわゆるエッセイなんだろうけど)をだいぶひさしく読んでなかった 自然科学的な視点とスピリチュアル的な視点 それらの交歓みたいな(ただしこのスピリチュアルというのは当時の感覚であって 今に使われるスピリチュアルという意味合いとはだいぶ違うような気がする) この本が出たのは1990年 つまりバブル真っ只中で爛熟の頃か おそらく世の中がそこに向かっていくタイミングで書かれている文章なので 物質文明とか消費社会とかがどんどんどんどん膨れ上がっていった時代 でもそういう中で物質的に豊かになっていくことに対して精神的に失われていくものがあるんじゃないの? という反動みたいな感覚とか視点があったんじゃないか おそらく同時期だと思うんだけど 大学の頃に例えば中沢真一「死者の書」や浅田彰みたいなのが出てきてたと思う ポストモダンだったりニューアカデミズムみたいなものだったり(このへんは自分でもよくわからないんだけど) そういう批評的な視点といったようなものが出てきて それを例えばこの作品を連載していたエスクワイアとかマリクレールだったりとか 今でいうところの「意識高い系」(ちょっと違うか)雑誌が取り上げていたんではないか そしてそういういわゆるインテリゲンチャの人たちに受け入れられていったのではないか 自分もそういうのに憧れているところがあって だからこういう日野啓三や宮内勝典(「僕は始祖鳥になりたい」)を読んだ あれはいつ頃だったっけ?(始祖鳥は2001年11月) どこかニューエイジ的というかスピリチュアル的というかそういうものに惹かれていく心があって それはもしかするとそういうのがあったから日野啓三を読み始めたのか? 逆に日野啓三とかを読んだからそういう傾向が強まっていったのか? 今となってはちょっともうよくわからないがやはりこういうのが好きなんだなというのは今でもけっこう根っこのところにある くわしい内容は今ぱっと思い出せないけども入っているエッセイのうち半分以上はけっこうグッとくる内容であったし こういうエッセイを書くうえでの基本的な知識と興味の分野の広さはとても重要なんだろうなと思う 読んでいてとても懐かしい感覚にとらわれることが何度もあって (ああ こういうの今でも好きなんだなあ)と おそらく今だとこういう文章ってあまり受け入れられないような気がするんだけど あの頃の時代性みたいなものを懐かしく感じる それはノスタルジアなのかもしれないが でもこういう視点で書かれた文章を読むのは個人的には好きなんだなとあらためて感じさせられた --- そもそも日野啓三を読んでいたのはいつ頃だろうか? 福武文庫とか買ってた気がするがあれは大学生協で買ったんだったろうか? ちょっと覚えてない ただ何かで芥川賞作家だと知りそれで「あの夕陽」を読んだところあまりにも私小説的で(あれこれじゃないんじゃないの?)と思ったのは覚えている そしてそれを松村先生に話したような記憶もあるので だとすると大学3年とか4年の頃に読んだんじゃないか それで「夢を走る」とか「きょうも夢見る者たちは」とか「天窓のあるガレージ」とかを読んでたんじゃないのか? (ログを見ると「モノリス」「きょうも夢見る者たちは」は1992年読了となっていた)

Posted by ブクログ