I の商品レビュー
Amazonの紹介より 二つの章から成る物語。読む順番は自由。あなたの選択で、結末が変わる。「一冊の本」の概念を壊す道尾秀介、 (2025年11月現在)累計35万部突破『N』を凌ぐ衝撃。 ホームレスの野宮と知り合った田釜は、元刑事だという野宮が語る幾つかの話に耳を傾ける。田釜も、...
Amazonの紹介より 二つの章から成る物語。読む順番は自由。あなたの選択で、結末が変わる。「一冊の本」の概念を壊す道尾秀介、 (2025年11月現在)累計35万部突破『N』を凌ぐ衝撃。 ホームレスの野宮と知り合った田釜は、元刑事だという野宮が語る幾つかの話に耳を傾ける。田釜も、野宮も、何かを抱えていた。(「ゲオスミン」) 硝子職人の律子と暮らす高校生の夕歌は、世間を騒がせた一家殺害事件の生き残りだった。彼女には誰にも言えない秘密があり……。(「ペトリコール」) 近年では、いつも斬新な方法で提供してくれる道尾さん。今回は、2つの物語の順序を変えるだけで、結末をガラリと変えさせてくれる小説になっています。 一方は、大量に被害者が発生し、もう一方では、被害を最小限に食い止めることができます。 さすがに全員生き残ったということはできないのですが、これから起きるであろう犯罪を読者が読む順番で、死ぬのか生きるのか決めることができます。 ちなみに私の場合は、最小限に被害者を出さずに済むことができました。 もしも、逆の順番だった場合、なるほど確かに被害者がいっぱい増えるなという印象でした。 なぜ、そのようなことが出来るのか? 最初は、嘘!?と半信半疑だったのですが、時系列を上手く操作することで、物語が起きた順序を変えることが出来るので、道尾さんの凄さが窺えました。 内容の構成としては、2つの中編で成り立っています。 それも、ご丁寧に一方は、上下逆にしているので、どちらを選択できるか、わかりやすくしています。 こういった手法は、別の作品「N」と似ていますが、あちらは6編の短編を読者自身で、自由に変えることができます。 こちらは、2つだけなので、個人的にはこちらの方がわかりやすかったです。 あらすじでも書いているとおり、物語としては一見異なる物語なのですが、2つの物語に共通するキャラクターやアイテムが登場することで、一気に世界観が一緒であることを感じます。 一方を読んでから、もう一方読んだ時、前で読んだアイテムや人物が登場すると、キターと心の中で叫んでしまいました。 2つの物語がどのようにして融合していくのか。 それぞれが、ある出来事によって喪い、再生していくのですが、それは復讐でもあり、なかなかミステリーとしては読みごたえがありました。 様々な恨みが交錯する中で、後半になっていくと、どんでん返しといいましょうか、あっと驚く展開が待ち受けます。 それが、更なる犯罪を生んでしまうのですが、それが最初に提示した物語の順番を変えることで、食い止めるのか、実行するのかが問われます。 ぜひ、この体験を味わってみてください。
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あまり、感想を書くと ネタバレになりそうなので… 私の読んだ順番では、 殺すことになりました。 逆なら救うことになるのか、 うーむ、わからない。 もう一度、逆から、または、 最初に読んだ方を読めばいいのかな? どちらともなるような形式なので 読後のスカッと感はありませんね...
あまり、感想を書くと ネタバレになりそうなので… 私の読んだ順番では、 殺すことになりました。 逆なら救うことになるのか、 うーむ、わからない。 もう一度、逆から、または、 最初に読んだ方を読めばいいのかな? どちらともなるような形式なので 読後のスカッと感はありませんね。
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ゲオスミンから読みました。 面白かったですけど、こういうことなのかと思いました。 それにしても、死人の数は変わるけど、どちらも悲しい物語ではありました。
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異なる二つの物語、どちらを先に読むかで結末が大きく変わる…!これ、どちらから読んだか言うだけでネタバレ?になっちゃいそうだから何も言えない! ただ、読み終わってから考えると、逆に読んでいたらあれはああなって、あの事はそういう事だったのか…と腑に落ちる。どちらも「人の悪意」を見てち...
異なる二つの物語、どちらを先に読むかで結末が大きく変わる…!これ、どちらから読んだか言うだけでネタバレ?になっちゃいそうだから何も言えない! ただ、読み終わってから考えると、逆に読んでいたらあれはああなって、あの事はそういう事だったのか…と腑に落ちる。どちらも「人の悪意」を見てちょっと辛かった。 読書もただ読んで物語を楽しむだけでは済まなくなってきましたね……
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何を書いてもネタバレになりそうで難しいけど、夕歌と赤い傘と火事が複数出てくるのがポイント。構成が面白くて、確かに2パターンできる。読んでいてずっと苦しい気持ちになるので、少しでも希望が見える終わり方の方を自分に残したい。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
道尾先生の作品は大好きで、謎解きゲームも含め体験していますが、今回も読みやすく楽しかったです。 時系列を整理して読まないと、結局結末がどうなったのか?理解するのに時間がかかりましたが、メモをしながら読み返して納得です。 詳しくはネットには載せないよう注意がありますので、大きくは言えませんが、□に入る数字がキーポイントとなり、さらにはとった赤い傘が誰のものだったかで運命が変わるということなのかと思います。 バッドエンドルートは連鎖的な不幸が続き救いがなく、救われるエンドは少しでも、主人公が前を向けたのかなと思うようにしたいです。 色々なところに運命の選択肢が散りばめられているようで、たった2編の小説でも、選択肢によって、登場人物たちの人生が変わっていく様子が見られて、楽しく読めました。 ここってこういうことだよね?と読んだ人と語り合いたくなる作品です。
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道尾秀介さん、こちらが初めて読む作品。 読んだ後、自分が読んだ順番と逆に読んだ順番と、どのように結末が異なるのか30分程メモをしながら考察した。 一応、自分なりの結論はでて読後はすっきり。 でも、内容自体はつらくなる。どのパターンで読んだとしても、つらい。だから、結末自体はあ...
道尾秀介さん、こちらが初めて読む作品。 読んだ後、自分が読んだ順番と逆に読んだ順番と、どのように結末が異なるのか30分程メモをしながら考察した。 一応、自分なりの結論はでて読後はすっきり。 でも、内容自体はつらくなる。どのパターンで読んだとしても、つらい。だから、結末自体はあまりすっきりできない。 登場人物が報わるとこをもっと描いてほしかった。
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二篇の関連する小説を読む順序で、話が大違いになる。 …とりあえず、普通の順番で読んでみたけど、ハテナ?って感じ。普通に話としては成り立ってるけど、逆順で読めば何か変わるの?って言う。 日を置いて、今度は逆順で読んでみようかな。 ーーー ペトリ→ゲオ 主人公の少女は昔は小峰結。実の父親がDVで逃げて内縁の父と暮らす。夕歌という姉がいた。結は出生届を出さずに戸籍がない子なので学校にも行けなかったが、姉が引きこもって不登校になり、姉が失踪した日に実の父親が来て父と母を殺した所に居合わせて灯油ぶっかけて全部焼く。そして姉になりきる。親無しなので施設に入るが、優しいガラス作家のお婆さんに養子縁組。ガラス作家の元でバイトして、弟子の男の子と恋をする。その男の子も実は戸籍がなくて共感する。 ある日、ガラス作成で事故って病院に行く。姉が「一年前」に 腕を骨折して入院してた病院で、治療を受けて、テラスでこの病院の医者である田釜先生と会う。 田釜先生は女優を目指す娘がいてニキビに悩んで自分で洗顔作ろうとして失敗して顔を焼いて、劇団から嫌われたと思ったらそれは小峰夕歌の嘘で、彼女の裏切りが耐えられなくて自殺した娘を持つ父親。母親も不安定になって出て行く。 引退刑事のホームレスと仲良くなり、彼もイジメで自殺した娘を持ち殺したい相手がいたので交換殺人で劇団全員焼き殺してもらおうとする。 実行中に劇団は悪くなくて小峰夕歌の虚言と解るが実行されるし夕歌は妻がぶっ殺して海に捨てる。 ちなみに刑事の娘のきっかけの赤い傘は、小峰夕歌が盗んだ?と思ったけど時系列的に別件かな?むしろ医者が仕掛けた赤い傘を結が取ったから劇団は死んでない?でも火が上がってる描写あるしなぁ。
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読む順番で結末が変わる画期的なミステリー! 2つのお話がありどちらもミステリーとしてのオチもあり良かったが、話の質はもうひと頑張り欲しかった(偉そうにすいません) 色んな仕掛けで新たな試みを行う姿勢は素晴らしい!!
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「ゲオスミン」「ペトリコール」 どちらから読むかで、結末は大きく異なる。この物語に対する印象も、読み終えたあとに味わえる感情も。 どちらから読むか、自分で選択するというのはなんだか緊張感もあり、不思議な感覚だった。
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