シン・関ヶ原 の商品レビュー
関ヶ原合戦とそこにいたる状況を通説でいうところの豊臣家を簒奪する家康、 という視点ではなくすでに秀吉の遺言により天下人として認められていた という視点で解説した本。 これはこれで面白い分析だ。
Posted by
「関ヶ原合戦」のドラマを捲るような形で、各資料にあたって来られた結果として、非常に興味深く読ませてもらった。 ドラマとして個々のキャラクターや愛憎劇などが複雑に絡み合う戦いだと認識していたが、(私も筆者同様、司馬氏の関ヶ原で興味を持った。)各書簡を照らし合わせると個々人が極めて現...
「関ヶ原合戦」のドラマを捲るような形で、各資料にあたって来られた結果として、非常に興味深く読ませてもらった。 ドラマとして個々のキャラクターや愛憎劇などが複雑に絡み合う戦いだと認識していたが、(私も筆者同様、司馬氏の関ヶ原で興味を持った。)各書簡を照らし合わせると個々人が極めて現実的な判断を都度行ってきたことがわかる。 そして戦前に講和が成立していたという説もなんか納得できた。 特に小早川の動きについて、自身がその場に従軍した想定で筆者が述べてくれたのは、新たな気づきをくれたと思う。確かにあんな効率よく1.5万の大軍が寝返って成果を納められないわなと。 気になったのは以下3点。 ①穏便に済ませようというのが家康の動きの大前提だとしたとき、上杉征伐は必要だったか? ②著者の説を受けると、毛利の減封はなかなかやりすぎではないか? ③このストーリーだと、東軍諸将の論功行賞による加増が褒賞として過度ではないか? 史料に出てきた他の研究者の方々の本も手に取ってみたい。
Posted by
歴史は変わる。 勝者により都合良く伝えられてきた歴史ではあるが、資料、文献、手紙により、近年歴史の裏側に隠されてきた真実の歴史が解明される事は、非常に面白いし、興味深い。 徳川家康を神として、長きにわたる徳川政権を安定的に維持していくためには、必要なのであろう。 司馬遼太郎の関ヶ...
歴史は変わる。 勝者により都合良く伝えられてきた歴史ではあるが、資料、文献、手紙により、近年歴史の裏側に隠されてきた真実の歴史が解明される事は、非常に面白いし、興味深い。 徳川家康を神として、長きにわたる徳川政権を安定的に維持していくためには、必要なのであろう。 司馬遼太郎の関ヶ原の戦いとは、全く違うものがあった。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
これまで司馬遼太郎のドラマ性のある関ケ原が、、、結末が既定路線で進んでいたとは。 高橋氏の詳細な時系列をふまえた内容を学びつつ、改めて司馬氏のストーリーテラーな想像力に驚愕。
Posted by
論理は明快であったが、一点だけ最後関ヶ原の戦いについて、いかに軍勢の人数が以前の説より少ないとしても、史料から推定された狭い範囲にその人数が陣を敷き戦いを行うことが可能であったのか気になる。 【その他】 p.213 出典の『言経卿記』の「卿」だけフォントが違うのは何か意図がある...
論理は明快であったが、一点だけ最後関ヶ原の戦いについて、いかに軍勢の人数が以前の説より少ないとしても、史料から推定された狭い範囲にその人数が陣を敷き戦いを行うことが可能であったのか気になる。 【その他】 p.213 出典の『言経卿記』の「卿」だけフォントが違うのは何か意図があるのだろうか。こんな誤植(?)起きるもの? p.289 岐阜城は調略と交渉というより城攻めだったという説明だったような。
Posted by
たしかに、読むともう、あの関ケ原には戻れない。 当時の情報流通速度の遅さ、それにより生じるタイムラグを利用した作戦だな。
Posted by
- 1
