デモクラシーのいろは の商品レビュー
本棚の片隅にある一冊が、人生の価値観をそっと塗り替えてくれる瞬間がある。 森絵都さんの『デモクラシーのいろは』は、まさにそんな静かな衝撃を与えてくれました。 物語の舞台は、戦争が終わったばかりの東京。GHQ主導の「民主主義レッスン」で、性格も立場もバラバラな女性たちが共同生...
本棚の片隅にある一冊が、人生の価値観をそっと塗り替えてくれる瞬間がある。 森絵都さんの『デモクラシーのいろは』は、まさにそんな静かな衝撃を与えてくれました。 物語の舞台は、戦争が終わったばかりの東京。GHQ主導の「民主主義レッスン」で、性格も立場もバラバラな女性たちが共同生活を強いられます。彼女たちが教わるのは、選挙や法律といった制度の話ではなく、「与えられた物語を信じず、自分で物語を生きること」という、個人の内面に深く関わるテーマでした。 私にとって、皆で意見をぶつけ合う「デモクラシー」は、正直に言って少し苦手です。しかし、この小説が教えてくれたのは、本当の民主主義は「正しいか、間違いか」を決める戦いではないということです。それは、「遠慮しない勇気」で自分の声を大切にしつつ、「相手を思いやる広い心」で静かに耳を傾け、誰も傷つけない第三の道を粘り強く探す、繊細な作業なのです。 そして、この物語が辿り着く結論の温かさ。デモクラシーの究極の目的は、大きな主義主張ではなく、ささやかな日常の幸福を守り、それを「終わりのない物語」として紡いでいくことなのだと。 声の大きな人たちに埋もれがちな私たちでも、自分だけの物語を静かに、確かに生きる。この本は、そのための「生きる技術」と静かな勇気をくれる、心強い一冊です。
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デモクラシーって何??から入って、戦前・戦後の女性たちの地位を向上しなければならなかったこと。今となっては当たり前の権利が当時はなかったこと。華族という人たちが戦時中ものさばってたこと。知らないとは言いたくなかったことが沢山書いてあった。600ページを超えてたけど、あっという間に...
デモクラシーって何??から入って、戦前・戦後の女性たちの地位を向上しなければならなかったこと。今となっては当たり前の権利が当時はなかったこと。華族という人たちが戦時中ものさばってたこと。知らないとは言いたくなかったことが沢山書いてあった。600ページを超えてたけど、あっという間に読み終わった。
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600ページの厚さに最初怯みましたが、気がついたら2日で読み終えてました! 笑いあり、涙あり、意外すぎる展開ありでカラフルを読んだ時の感動がよみがえりました。いや、それ以上かも! 話題の「宝島」が自由を取り戻す沖縄の島人の戦いならば、この作品は自由を得るための本土の若き乙女達...
600ページの厚さに最初怯みましたが、気がついたら2日で読み終えてました! 笑いあり、涙あり、意外すぎる展開ありでカラフルを読んだ時の感動がよみがえりました。いや、それ以上かも! 話題の「宝島」が自由を取り戻す沖縄の島人の戦いならば、この作品は自由を得るための本土の若き乙女達の戦いだと思う。 そしてラストの生徒が出した答え。 …号泣しました。 ぜひとも世に広めたい一冊です!
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