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英雄の輪 の商品レビュー

3.8

11件のお客様レビュー

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2025/11/24
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※このレビューにはネタバレを含みます

ブーテン 沖縄戦で生き残る孤児たち。兵隊からスパイと疑われる。 アニーパイルで会いましょう 映画館に無料で忍びこむ。天井から落ちた。美少女に一目惚れ。会いたくて忍びこむが会えない。映画館の看板の仕事を手伝う。映写室の仕事とできるようになる。映画館同士の競合。映画館が火事になる。 美少女と再会。美少女も戦災孤児。 五つ目の石 沖縄で店員の給料を月一回運ぶタクシーを襲う。5人で襲うが逮捕されたのは4人 20年後、事件を取材したい。事件のあった場所に石が5個 自分達しかしらないはず。事件後、銃を持った主犯の男が独り占めしようとした。4人で殺して海に沈めた。取材にきた若者は息子。母から教えてもらった。 7730 右側交通から左側交通に変更日 臨月のヤマコの教え子トウゴが妨害テロ? 内地から公安刑事が居場所をききにくる 国会で爆竹ならして逮捕。沖縄基地返還抗議運動。 刑務所から手紙がきたのは言わない。父親は商社マンから議員。親子の縁を切られていた。グスクに捜索依頼。映画撮影している模様。ゼネコンの工事車両で基地内に突入をはかるが失敗。 トウゴは父親の汚職を摘発。米軍車による事故隠蔽も明らかに。父親は刑務所送り。 25セント 特飲街で流れるアメリカのロックに興味をもつ10歳の少女。元兵士の白人がギターを教えてくれた。 25セントくれる。親にバレて会えなくなる 17才になりバンド活動。白人の素性は米軍に雇われた便利屋。25セントは売春に払ったお金のお釣り 家族の唄 沖縄三味線で唄を歌う

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2025/11/22

沖縄の戦後を舞台にした物語で5つの短編と1つの中編から成る。宝島の続編と言われているが、これだけでも沖縄の戦後の非情なまでの様子がよくわかる。最後の中編が宝島の登場人物のその後を物語っている。私は「25セント」が映像として脳裏に浮かんで好きだった。

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2025/11/10

少し読むだけで宝島の世界に戻れて、まさかの続編に感激。 宝島とリンクしてたりしてそれを探すのも面白かった。 特にアーニーパイルで逢いましょうと25セントが(他の話ももちろんだけど)あぁ、沖縄を生きた人の人生!って感じがよかった。 途中に出てくる気になる言葉とか場所とか調べたりする...

少し読むだけで宝島の世界に戻れて、まさかの続編に感激。 宝島とリンクしてたりしてそれを探すのも面白かった。 特にアーニーパイルで逢いましょうと25セントが(他の話ももちろんだけど)あぁ、沖縄を生きた人の人生!って感じがよかった。 途中に出てくる気になる言葉とか場所とか調べたりするのも勉強になってよい。

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2025/11/03

宝島のその後。米の横暴と圧政、追随する日本政府へのやるせない悲しみ、怒り。戦後80年経っても銃剣とブルドーザーで奪われた土地が返されていない現実。自然な方言も相まって真藤さん沖縄出身と思っていた。

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2025/10/31

『宝島』の続編とあるが、それぞれに違う主人公による6つの短編集。 『宝島』を読んで結構衝撃を受けたので、それに比べるとあっさり読めてしまった。 それでも、戦後の沖縄の様子やそこで生きた人々の人生を、小説という形ででも触れられたのはすごく自分にとっては良かった。 まだまだ知らない...

『宝島』の続編とあるが、それぞれに違う主人公による6つの短編集。 『宝島』を読んで結構衝撃を受けたので、それに比べるとあっさり読めてしまった。 それでも、戦後の沖縄の様子やそこで生きた人々の人生を、小説という形ででも触れられたのはすごく自分にとっては良かった。 まだまだ知らないことだらけだった。 「ナナサンマル」という言葉も初めて聞いたし、交通事情(沖縄には右側通行の時代があったんだ…)なんかも考えたこともなく、それが沖縄の人々にとってはすごく大きな意味合いがあったこととか、色々考えさせられた。 決して過去の話ではなく、今も沖縄には多くの基地がある。 知ることがまず大事、そこから自分に何ができるのか…。

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2025/10/28

直木賞とった「宝島」の続編。続編といっても「戦後沖縄」という舞台を同じくしたスピンオフ短編集っぽい感じ。最後の書き下ろし中編だけは宝島の主要登場人物がでてきてその後を知れたりもします。 正直「宝島」の話が半分くらいしか覚えてなかったのでざっとあらすじだけ確認してから読んだんです...

直木賞とった「宝島」の続編。続編といっても「戦後沖縄」という舞台を同じくしたスピンオフ短編集っぽい感じ。最後の書き下ろし中編だけは宝島の主要登場人物がでてきてその後を知れたりもします。 正直「宝島」の話が半分くらいしか覚えてなかったのでざっとあらすじだけ確認してから読んだんですが、最後の話以外は別に読んでなくても問題なく楽しめる。最後のも知ってればより楽しめるくらいの位置づけかな。 個人的にはむしろ最後の以外のお話のほうがしみじみと面白かったです。ほんのりとあたたかな人情噺っぽくて。「これからの沖縄がどうあるべきか」みたいな硬い話よりもエンタメ強めのこっちのほうが好み。

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2025/10/23

「宝島」を読んでからだいぶ経つので、ちょっと忘れかけていたけど、映画を最近観たので、アナザーストーリー&続編は本当に嬉しかった! テイストは「宝島」と同じで、語り部の口調がイイ。 ヤマコやグスクを通じて、知らなかった(知らされなかった)沖縄の怒りや悲しみ、諦観が伝わってく...

「宝島」を読んでからだいぶ経つので、ちょっと忘れかけていたけど、映画を最近観たので、アナザーストーリー&続編は本当に嬉しかった! テイストは「宝島」と同じで、語り部の口調がイイ。 ヤマコやグスクを通じて、知らなかった(知らされなかった)沖縄の怒りや悲しみ、諦観が伝わってくる。

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2025/10/16

宝島を読んでからかなり時間が経っているので、作風に馴染むのに時間がかかった。 今にも続く沖縄の苦悩。どれだけの人が苦しめられてきたのか。作品の中では多くを語られていないが、市井の人々の中に積もる鬱屈は痛いほど伝わってくる。 日米地位協定は当時のまま日本に不利な取り決めで続いている...

宝島を読んでからかなり時間が経っているので、作風に馴染むのに時間がかかった。 今にも続く沖縄の苦悩。どれだけの人が苦しめられてきたのか。作品の中では多くを語られていないが、市井の人々の中に積もる鬱屈は痛いほど伝わってくる。 日米地位協定は当時のまま日本に不利な取り決めで続いている。沖縄の歴史をもっと本土の人間も知るべきだと思う。

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2025/09/29

 前作に劣らぬ熱量を持つ物語だった。いろんな形をした「英雄」と「戦果」が、狂熱と混乱と悲痛が渦巻く沖縄の戦後史を背景に描かれる。どの作品もミステリ要素があってハラハラドキドキし、面白い。特に「ナナサンマル」は「宝島」の後日談で、ヤマコやグスクのその後を知ることが出来て嬉しかった。...

 前作に劣らぬ熱量を持つ物語だった。いろんな形をした「英雄」と「戦果」が、狂熱と混乱と悲痛が渦巻く沖縄の戦後史を背景に描かれる。どの作品もミステリ要素があってハラハラドキドキし、面白い。特に「ナナサンマル」は「宝島」の後日談で、ヤマコやグスクのその後を知ることが出来て嬉しかった。  奪われ、押し付けられ、何度希望を打ち砕かれても、それでもここで生きていくと叫ぶ不屈の命(魂)たちに、心が震えた。  それぞれがそれぞれの場所で戦い、誰かにとっての英雄になっていたんだな、と。その想いは今へ連綿と受け継がれている。

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2025/09/23

終戦後の沖縄から始まり、コザ暴動、沖縄返還を経て、ナナサンマルまで。 沖縄で生きぬく"基地の子"の六つの短編を収めた作品。かつて戦火アギヤーだったグスコやヤマコのその後も書かれてあり、『宝島』を読んだ時の高揚感がよみがえってきた。 〈目次〉  ブーテン   ...

終戦後の沖縄から始まり、コザ暴動、沖縄返還を経て、ナナサンマルまで。 沖縄で生きぬく"基地の子"の六つの短編を収めた作品。かつて戦火アギヤーだったグスコやヤマコのその後も書かれてあり、『宝島』を読んだ時の高揚感がよみがえってきた。 〈目次〉  ブーテン    アーニーパイルで逢いましょう  五つ目の石  25セント  家族の唄  ナナサンマル   「アーニーパイルで逢いましょう」が特に良かった。 那覇に賑いが戻ってきた。劇場周辺ではヌギバイ(タダ見)が横行する。貧しい悪ガキらが、国際通りを一目散に駆けていく姿が印象に残った。沖縄映画興業界を背景に、ヌギバイ猿と女の子が再び出会うまでを心情豊かに描いてあり、一本の映画を観たようだった。 書き下ろし「ナナサンマル」で全てが繋がった。  教師になったヤマコにパートナーがいたとは驚き! しかも… 国会議事堂で大事件を起こしたかつての教え子、トウゴを探すヤマコ。その疾走ぶりにハラハラさせられた。 「沖縄の道が日本と同じになっても、空はアメリカの空のままだ。娘の亡骸が捨てられ、堕ちた飛行機が子どもたちを焼き、毒ガスが漏れ、流れ弾が孤児の胸をつらぬき、横断歩道を渡っていた小学生が車に跳ねとばされる」何も変わらない!と基地の金網の前でうずくまるヤマコの姿が痛々しかった。 「それでも私たちは沖縄を奪いかえす」と、ヤマコたちが行動を起こすラストで、やっとタイトルの意味がわかった。

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