我孫子武丸犯人当て全集 の商品レビュー
久しぶりに我孫子武丸さんの小説を読んだ。 犯人当てのバリエーションが豊富で、自作解説も丁寧でわかりやすい。結果、どの短編も最終的に腑に落ちる。
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難しすぎずサクッと解けて丁度よかった 個人的には最後の話が一番解きやすかった 謎解きを楽しむというより 解決編のあとの解説パートが面白かった どのように話を組み立てていくのかといったノウハウが知れるので これからミステリ小説やシナリオを書いてみようと思う人にオススメかも
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作者の犯人当て短編をまとめた作品集。作者自身の解説などもあり、「犯人当て」を作る側の視点や工夫も読めるのが楽しい。 「盗まれたフィギュア」 ミステリを読む人ならほぼ見破れるくらいの難易度だが、気付くと気持ちのいい仕掛けで構成されており、犯人当てを読むことの面白さを体感するには良...
作者の犯人当て短編をまとめた作品集。作者自身の解説などもあり、「犯人当て」を作る側の視点や工夫も読めるのが楽しい。 「盗まれたフィギュア」 ミステリを読む人ならほぼ見破れるくらいの難易度だが、気付くと気持ちのいい仕掛けで構成されており、犯人当てを読むことの面白さを体感するには良い作品。 「完全無欠のアリバイ」 詰将棋のようにかなり強いアリバイを崩さなければならない。起点となる気づきと、それに気づいた後の道づくりは犯人当ての醍醐味だ。 「記憶のアリバイ」 SF的設定が難しいが、ルールさえ定まっていればその中でパズルをすることは可能だ。ある種の非現実世界での論理性を楽しめる。「どうやったか?」の推理は面白く見破れたのだが、それを適用した論理構築が難しかったので敗北! 悔しい。 「漂流者」 10年ほど前に読んだが、その際は設問には答えられたのだが、なぜそうなるかを全く説明できなかった。今なら答えに行き着く気もするが、やはり勘がいいだけでも駄目だし、論理偏重でも良くない、らしい。難しいけど面白い作品。 「幼すぎる目撃者」 「なぜそうしたか?」を問われる作品。与えられた謎や情報をうまく使って想像を飛躍させ、あり得ないはずの状況に説明をつける。その面白さはホワイダニットという珍しい問いもあいまって楽しい。難易度は低め。 総じて、難易度は決して高くないのだが、難しい問題が良い問題とは限らない。解かれることの気持ちの良さや解きたくなる絶妙なラインの謎といった、読者視点のバランスの取り方が魅力だ。 解決編が短いのも軽妙で良い。作ったことがある人間ならわかると思うけれど、短い答えは難しい。 長い魅力もあるけど、短さから染みてくる余韻も良い。
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全編書き下ろしかつ全編『読者への挑戦状』と自作解説付きの「犯人当て」に特化した五つの短編が収録された作品で、著者が20年に渡り書き溜めた珠玉のミステリー揃いで、どれも一筋縄では行かない謎解きと「著者と読者の一騎討ち」という構図が面白かった。
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