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最後のあいさつ の商品レビュー

3.3

38件のお客様レビュー

  1. 5つ

    3

  2. 4つ

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  4. 2つ

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2025/09/20
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

文中のセリフが水谷豊の声で聞こえてくるような。 謎解きが多彩な方なので、いつもの短編のほうが驚きの連続。 長編になってくると、謎解き以外の、もっと感情の揺さぶりがほしいところ。その点、館シリーズはとても良かったが… このボリュームではテーマが多すぎたかな。作家の苦悩とか、役者の生き方とか、宗教二世の話とか。

Posted byブクログ

2025/09/17

30年前の国民的刑事ドラマ『左右田警部補』の最終回目前に主演俳優の雪宗衛が妻殺しの容疑で逮捕され、打ち切りとなる。 雪宗は、役柄さながらに真犯人の正体を暴く推理を披露して、無罪を勝ち取るが、時を経て同様の手口の殺人が確認され、当時の関係者が再び… 謎が多い雪宗衛を知り本を書くた...

30年前の国民的刑事ドラマ『左右田警部補』の最終回目前に主演俳優の雪宗衛が妻殺しの容疑で逮捕され、打ち切りとなる。 雪宗は、役柄さながらに真犯人の正体を暴く推理を披露して、無罪を勝ち取るが、時を経て同様の手口の殺人が確認され、当時の関係者が再び… 謎が多い雪宗衛を知り本を書くために作家の風見が、友人の小田島の協力の元、動き出す。 トリックもありながら最後にはきっちりと伏線回収するまでとても楽しめたが、雪宗衛の人柄に好感を持てなかった。 もう少し惹きつけられるものがあったら…と。 読み始めからあるTVドラマが思い浮かび、勝手に想像していたが、主要参考文献を見てやはりと思うところもあり…だからこそもう少し癖強い登場人物だとよかったと思う。

Posted byブクログ

2025/09/16

左右田警部補の最終話「最後のあいさつ」の放送直前に主人公の雪宗衛が妻殺しで逮捕されるが…。 大ヒットドラマらしい作品が「最後のあいさつ」というなんともダサい名前、これがヒット作品の匂いが全くしない為に謎解き前にかなり脱力してしまう。 ぐずぐず過去の事件の真相を掻き回しているが、...

左右田警部補の最終話「最後のあいさつ」の放送直前に主人公の雪宗衛が妻殺しで逮捕されるが…。 大ヒットドラマらしい作品が「最後のあいさつ」というなんともダサい名前、これがヒット作品の匂いが全くしない為に謎解き前にかなり脱力してしまう。 ぐずぐず過去の事件の真相を掻き回しているが、話のテンポが悪く結局はつまらない話に終始した。

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2025/09/15

https://www.nikkei.com/article/DGKKZO91102270U5A900C2BE0P00/

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2025/09/09

装画の2人は左右田、夕桐?風見、小田島?雪宗の場面場面の心理描写が多才で凡人には理解出来ませんでしたが引き込まれ最後まで夢中になりました。古畑シリーズもこんな感じだったのかなと故田村正和さんを偲びました。これも実写化して欲しいけど雪宗さんは誰が演じるのでしょう?なるほど色んな人の...

装画の2人は左右田、夕桐?風見、小田島?雪宗の場面場面の心理描写が多才で凡人には理解出来ませんでしたが引き込まれ最後まで夢中になりました。古畑シリーズもこんな感じだったのかなと故田村正和さんを偲びました。これも実写化して欲しいけど雪宗さんは誰が演じるのでしょう?なるほど色んな人の感想読むと水谷豊さんか!納得!奥さんもあの人か!ふむふむ、民放は低迷してるのでネトフリでやるのかなぁ? そして欲を言えば遠野シアタールームの見取り図も欲しかった〜。阿津川先生の館四重奏シリーズの4弾目も早く出るのを期待してます。

Posted byブクログ

2025/09/08

最後のあいさつ 阿津川辰海の長編ミステリー。 彼の作品は余す事なくオリジナリティに溢れていて殆どの作品を読破しているが、今回も巧妙だった。 単純に殺人事件に対して犯人は誰か、動機は何かという事を超越し、一人の仕事人の狂気に飲み込まれた瞬間を描いている。 モデルは某有名刑事ドラマだ...

最後のあいさつ 阿津川辰海の長編ミステリー。 彼の作品は余す事なくオリジナリティに溢れていて殆どの作品を読破しているが、今回も巧妙だった。 単純に殺人事件に対して犯人は誰か、動機は何かという事を超越し、一人の仕事人の狂気に飲み込まれた瞬間を描いている。 モデルは某有名刑事ドラマだろうと推察でき(巻末の出典にも情報がある)個性的な名刑事を演じる俳優が筆者にはどこか恐ろしく映っていたのだろう。この様な設定に飛躍する感覚が恐ろしい。 作中、様々な人物が登場するが、残念ながら人物描写はあまり上手ではない。背景的なものが見え難く、風見や小田島の心象もあまり見えなかった。特に風見に対しては物語中盤以降、取材を通じ彼を取り巻く環境は大きく変化しているにも関わらず、心の葛藤や苦悩が読み取ることができなかった。当然、彼自身は、様々な苦悩を抱えていたのだろうが、それを読み取ることが難しく、彼自身に深みを出すことができなかったと言える。 物語の解決に至っては、きちんとすべての事件が解決し、真相が明らかにされるが、この作品の根本はここではない。論点のすり替えということではないだろうか、阿津川辰海の得意な描写の一つで、事件が解決したと思った矢先、全く違った結末が顔を出すと言う作品がいくつかある。この作品は一定のリズムで展開が進んでいき、淡々と事件解決するが、その一方で、平行に何かどんよりとした、薄暗い雰囲気が付きまとっていたのだが、その原因についてもきちんと解決を見ている。作品冒頭から終盤にかけてはどのような結末になるのかととても興味深く読み進めることができ、実際の結末にも納得し、作品の結びについても納得のいくものである。 この作品は、作家や俳優、テレビマンなど様々な人たちの生き様を少し穿った見方で捉えている。 大人は何かしらに取り憑かれているし、一つの道を極めるとはそういう事なのだと思うが、その中で道を踏み外してしまうと、このような結末が待っていると言うとても恐ろしい作品だった。

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2025/09/07

面白かったー。登場人物一人一人の内面や過去をちゃんと書いてくれたおかげで、物語へ上手く入り込めた。 伏線もものすごい量だったけど、全部きちんと回収されてて大満足。 哀しい話だったし、ゾッとする部分もあったけれど、きちんとピースがはまったラストは読んでいて気持ちが良い。

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2025/10/04

「相棒」がモデルだという人気テレビドラマの、幻の最終回に隠された秘密を追う。自分が「相棒」を全く知らないせいか、まったくのめり込めなかった。広げに広げた風呂敷をきちんと畳んでゆくのに必死という印象で、それぞれの人物像があまり表に出てこなかった。何より引っかかったのは、主人公の風見...

「相棒」がモデルだという人気テレビドラマの、幻の最終回に隠された秘密を追う。自分が「相棒」を全く知らないせいか、まったくのめり込めなかった。広げに広げた風呂敷をきちんと畳んでゆくのに必死という印象で、それぞれの人物像があまり表に出てこなかった。何より引っかかったのは、主人公の風見が、幻の完パケ映像を見られるという機会を断ったという点で、事件の真相を追っている身として何よりも見ておくべきものであることは明らかなのに、「執筆の波が来ているから」というだけでそれを逸するというのは受け入れられないと思った。

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2025/09/04

はじめて読んだ作家さん。 大人気刑事ドラマの主役が最終回前に妻を殺害? なんだかなかなかそそるあらすじだったので読んでみた。 「相棒」を思わせるドラマの構成。 あまり話に深みを感じられなくて、ちょっと不完全燃焼。

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2025/09/01

Amazonの紹介より 30年前の国民的刑事ドラマ『左右田警部補』。 最終回目前に、主演俳優・雪宗衛が妻殺しの容疑で逮捕され、打ち切りとなる。「日本で最も有名な刑事」の逮捕劇に日本中が熱狂する中、雪宗は緊急記者会見を開き、役柄さながらに真犯人の正体を暴く“推理”を披露する。 雪宗...

Amazonの紹介より 30年前の国民的刑事ドラマ『左右田警部補』。 最終回目前に、主演俳優・雪宗衛が妻殺しの容疑で逮捕され、打ち切りとなる。「日本で最も有名な刑事」の逮捕劇に日本中が熱狂する中、雪宗は緊急記者会見を開き、役柄さながらに真犯人の正体を暴く“推理”を披露する。 雪宗は無罪を勝ち取るも、世間の目は厳しく疑惑は完全には晴れなかった。そして現在、同様の手口の殺人事件が起こり、ノンフィクション作家の風見は、雪宗の真実を追って関係者の取材を開始する。 放送されなかった幻の最終回「最後のあいさつ」に隠された秘密とは? 表紙のイラストが、テレ朝の刑事ドラマの「相棒」を彷彿とさせる2人だなと思ったら、案の定読んでいて、正に「相棒」だなと思いました。 出演者だけでなく、番組のスタイルやスタッフも類似していたので、その人達に当てはめて読んでいたので、想像しやすかったです。 読了後に気づいたのですが、参考文献に「相棒」関連の本も載せていたので、やっぱりと思ってしまいました。 さて、内容ですが、勝手に「相棒」に当てはめて読んでいました。 左右田警部補=右京警部 雪宗衛=水谷豊 雪宗葵=伊藤蘭 といった具合に、スタッフもあの人だなと思わせてくれます。 「左右田警部補」も「相棒」と同様に初回と最終回は、脚本と監督が指定されているスタイルで、「相棒」ファンにとっては親しみがわくかなと思います。 雪宗が殺人を犯した!?ということで、そこからは衝撃の連続でした。最初は犯人だと思っていたのに、釈放され、しまいには記者会見という名の雪宗、もとい左右田警部補の推理ショーが繰り広げていく展開だったので、果たして雪宗は犯人なのか?気になるばかりでした。 主人公は、ノンフィクション作家の風見なのですが、雪宗が現れるたびに、犯人なのか無実なのか、上手い具合に心を転がされるので、その存在感は凄かったです。 それぐらい、雪宗の頭のキレの良さ、回転の良さに圧倒されました。 なぜ、最終回直前に犯行を犯したのか?そもそもなぜ、奥様を殺したのか? そこには、幻となった「最終回」に潜んでいるのですが、ただ探るだけでなく、また更なる悲劇も待ち受けていて、意外な真実もあって衝撃でした。 雪宗の堂々たる振舞とは裏腹に、様々な闇も垣間見れて、徐々に仮面が剝がされていく後半での推理劇は、夢中になって読んでいました。 結局のところ、左右田警部補と雪宗という存在に翻弄された作品でした。

Posted byブクログ