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アフターブルー の商品レビュー

4.1

133件のお客様レビュー

  1. 5つ

    40

  2. 4つ

    55

  3. 3つ

    24

  4. 2つ

    4

  5. 1つ

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2025/08/09

今、話題になっているので一気読みしました。 納棺師の話ですが、こういう仕事もあるんだなぁと驚きました。話は面白かったですが、ラストがもう少しかなと思い、星3にしました。 他にはない斬新な話で、オススメです。

Posted byブクログ

2025/08/07

 2作続けて新人作家さんのデビュー作です。著者の朝宮さんは、本作で小説現代長編新人賞を受賞、単行本化にあたり加筆修正・改題したそうです。  読みながら、佐々涼子さんの『エンジェルフライト 国際霊柩送還士』、滝田洋二郎監督の『おくりびと』を思い出しました。本書も「死とどう向き合うか...

 2作続けて新人作家さんのデビュー作です。著者の朝宮さんは、本作で小説現代長編新人賞を受賞、単行本化にあたり加筆修正・改題したそうです。  読みながら、佐々涼子さんの『エンジェルフライト 国際霊柩送還士』、滝田洋二郎監督の『おくりびと』を思い出しました。本書も「死とどう向き合うか」がテーマで秀作でした。  小さな葬祭業会社の納棺部・二課(特殊復元処置衛生課)は、特殊業務ゆえ万年人手不足でした。数年ぶりに新人が加わり、誰もが必ず迎える最期に寄り添う人の存在と彼らの生き方・矜持を描きます。  葬祭業への偏見や職業差別もある中、遺体から汚らわしさ、疎ましさなど忌み嫌う気持ちがあれば決して務まらない仕事です。ご遺体への敬意を忘れない納棺師の姿に頭の下がる思いでした。  章ごとに二課の面々にスポットを当て、明かされるエピソードが物語に深みを与えています。抱えている事情があるからこそ(みんな重かったけど…)、各人物の輪郭が際立ち、読み手の心にじんわり沁みてきます。  特殊復元措置で再生させるのは、亡くなった方の顔や身体だけではなく、遺された人たちでもあり、突き詰めれば自分自身でもあるのですね。納棺部二課は途切れた人生をつなげる場所なのでした。  あまり考えたくなくても、「死」はやはり他人事ではなく自分事です。感謝を忘れず、日々を大切にしようと思わせてくれる好書でした。

Posted byブクログ

2025/08/06
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

すごく良かった 情景の描き方が綺麗 納棺師という職業についても良く描かれてたと思う 読み終わって、カバー外してみたらまたそれも良かった

Posted byブクログ

2025/08/05

納棺師、それも訳あった亡くなり方をした方々を送り出すための二課と呼ばれる場所。仕事内容、人間模様、悩み、葛藤、辛さなどが丁寧に描かれ引き込まれた。お仕事小説だがそれにとどまらず、読了後余韻を残す。読んで良かった。知らなかったことを知ることのできる一冊。

Posted byブクログ

2025/08/05

納棺師という葬儀に向けて故人の身支度を整えて棺に収める仕事。その仕事は、病院で最期を迎えた人だけでなく、様々なケースに対応することになる、そんな仕事に従事する人々の物語りでした。著者の実体験なのか、取材力なのか、想像力なのか、ライブ感のある生々しい描写があり、また、併せて登場人物...

納棺師という葬儀に向けて故人の身支度を整えて棺に収める仕事。その仕事は、病院で最期を迎えた人だけでなく、様々なケースに対応することになる、そんな仕事に従事する人々の物語りでした。著者の実体験なのか、取材力なのか、想像力なのか、ライブ感のある生々しい描写があり、また、併せて登場人物たちの人生観のようなものが上手く表現されているようで好印象読了しました。星4つ評価といたしました。

Posted byブクログ

2025/08/04

CL 2025.8.3-2025.8.4 損傷の激しい遺体を復元する納棺師たちのお話。 連作短篇集で、亡くなった人ではなく納棺師たちに焦点を当てて、それぞれの登場人物の視点で語られるそれぞれの事情。 深い話だったけど、わたしにはいささか情緒的すぎたかな。

Posted byブクログ

2025/08/03

納棺師 二課 事故、自殺など損傷の激しい遺体を無惨な状態から生前の面影に復元する 最期の姿を見れるように それによって、残された人たちが少しでも 前を向くきっかけになるように そこで働く人達の話 遺体の詳細について書かれておりグロい描写が 多々ある 人生はあっという間 薄明...

納棺師 二課 事故、自殺など損傷の激しい遺体を無惨な状態から生前の面影に復元する 最期の姿を見れるように それによって、残された人たちが少しでも 前を向くきっかけになるように そこで働く人達の話 遺体の詳細について書かれておりグロい描写が 多々ある 人生はあっという間 薄明、マジックアワー 残された側が理由を決めていい この作品がデビュー作ということで次の作品も楽しみ

Posted byブクログ

2025/08/03

---------------------------------- 第19回 小説現代長編新人賞 受賞作 5人の納棺師たちは 全力を尽くす。 最後に顔を見てお別れを言えるように。 ---------------------------------- 帯に今村翔吾さんや塩田武士...

---------------------------------- 第19回 小説現代長編新人賞 受賞作 5人の納棺師たちは 全力を尽くす。 最後に顔を見てお別れを言えるように。 ---------------------------------- 帯に今村翔吾さんや塩田武士さん、凪良ゆうさん等の 錚々たる方々のコメントが連なっていて、 思わず手に取りました。 事故で突然日常を奪われる。 自ら命を断つ。 損傷したご遺体をなんとか修復し、 遺族がちゃんとお別れができるようにと 手を尽くす納棺師たち。 連作集になっていますが、 各話に登場するご遺体の状態が様々で、 こんな風なのかと驚きました。 本当に知らない世界でした。 そして登場する人たちが、 苦しさや悲しさ、 喪失感を抱えていて、 それでも死と向き合う姿に 読み進める手が止まりませんでした。 ブックカバーを外して読んでいたのですが、 中のデザインがとても素敵で綺麗でした。 登場人物全員の過去や悩みが明かされたわけではなく、あれ?もう少し続くのかな、と思わせてくれました。 ぜひ、続編を読みたいです!

Posted byブクログ

2025/08/03

納棺師の仕事は以前、佐々涼子さんの「エンジェル・フライト」で読んでいたので知っていた。 二課は訳ありの人が集まってくるようだけど、みんな色々抱えてるから、互いの苦しみも分かるけど、必要以上に踏み込まない。 死と向き合う、しかも事故や事件、自死でご遺体も相当傷んでいる。 それを出...

納棺師の仕事は以前、佐々涼子さんの「エンジェル・フライト」で読んでいたので知っていた。 二課は訳ありの人が集まってくるようだけど、みんな色々抱えてるから、互いの苦しみも分かるけど、必要以上に踏み込まない。 死と向き合う、しかも事故や事件、自死でご遺体も相当傷んでいる。 それを出来るだけ生前の時の顔に近い施行をして、最期に遺族と向き合ってもらえるよう納棺師もご遺体に向き合う。 出来るだけ情を持たないようにしないと、後々自分が縛られることになる。 ストーリーにも出てくるが、葬儀社を忌み嫌ったりと、現代でも差別があるらしい。 我が亡き母親も死をまるで汚いもののように思っていたように思う。我ながら恥ずかしい。 なかなか読みがいのあるストーリーだった。

Posted byブクログ

2025/08/01

●小説現代 4 2025 Apr. 第19回小説現代長編新人賞受賞作『薄明のさきに』抄録  として掲載された時に読んだ感想 ︙ 葬祭業の中でも特殊な部類の仕事。「湯灌」や、損傷の激しい遺体の「特殊復元処置」等、そういった仕事があることを私は初めて知った。 『最期を見なかったこと...

●小説現代 4 2025 Apr. 第19回小説現代長編新人賞受賞作『薄明のさきに』抄録  として掲載された時に読んだ感想 ︙ 葬祭業の中でも特殊な部類の仕事。「湯灌」や、損傷の激しい遺体の「特殊復元処置」等、そういった仕事があることを私は初めて知った。 『最期を見なかったことで、残された人の心に大きな蟠りを作ることがある。だから、最後に顔を見てお別れできるようにしたい。それが、残された人たちにとって、少しでも前を向くきっかけになるように。(中略)残された人が、大切な人を失った自分たちが、これから先も生きていけるようにと。』 『ご遺体に対して、余計なことは考えない。ただ目の前の現実を受け入れ、最後に寄り添う。それ以上のことはなにもいらない。』  受け入れ難い現実を、喪失を、故人本人や遺された人々に寄り添い想いを寄せてくれる人がいる。そのことに少しだけ救われる思いがした。 特殊復元処置衛生課(通称二課)に所属するメンバーのキャラクターも全て魅力的。一人一人が何か重たいものを抱えているのが分かる。それがこれから少しずつ紐解かれていくんだろうけど、それを「知りたい」と強く思える魅力が全員にある。 本作の全編が7月刊行予定の単行本に収録されると書かれていて、とても楽しみにしていた! タイトルが変更されたのにはちょっとびっくり。 個人的には、無理におしゃれぶったカタカナにするよりも、『薄明のさきに』というタイトルのほうが、作品の雰囲気に合っている気がして好きだな〜。 絶対に買う!と決めていたし、これは久しぶりに星★5の予感!と思っているので、早く全編を読んで、作品全てを通して感じた気持ちを綴りたいと思う。

Posted byブクログ