誘拐の日 の商品レビュー

チョン・ヘヨン(著者),米津篤八(訳者)

2025/10/12

読み進める毎に予想外の展開ばかりで面白かった。欧米の海外文学は、感性の違いや元の文体の違いもあって読みづらいと感じることが多いが、韓国文学は日本人にも読みやすくて馴染みやすいと思った。

2025/08/18

ドラマはうっかり見逃してました。
頼りない誘拐犯と天才少女が殺人事件に巻き込まれます。思いもよらない展開がテンポよく進み面白かった！

2025/08/02

娘の手術費用のため、やむなく誘拐を決意したミョンジュン。ところが目的の豪邸から飛び出してきた少女ロヒをうっかり車ではね、その衝撃でロヒは記憶を失ってしまう。ミョンジュンはとっさに父親を名乗るものの、天才児と評判のロヒに口で敵わずこき使われるはめに。そんななかロヒの家から両親の死体が発見され、ミョンジュンは殺人の容疑者に――。韓国で話題沸騰、巻き込まれ型ミステリー!

本国に続いて、日本でもドラマ化され、放映中とのこと。あいにくどちらも未見。なので先入観はゼロで読んだ。ユーモアあふれるミョンジュンとロヒの掛け合いが実にいい。

2025/07/03

韓国ドラマ版よりキャラクター達の背景が細かく描写されていて、物語により入り込めた。兵役の話がちょこちょこ出るのも韓国文学ならでは。ミステリー要素満載ながら、ミョンジュンとロヒのやりとりに時々笑ったりほっこりしたり…物語の展開の緩急は原作のほうがわかりやすいかも。
また、ロヒとヘウンの毒舌がドラマよりだいぶ辛辣だった気が…怖っ。でもその分ミョンジュンの優しさや抜け具合が際立ち癒される。厳しい環境の中で生きてきたのに、人を疑わなくて、純粋。本当に優しい人なんだなあ…。
翻訳者の後書きによると、韓国で起きる犯罪の多くは不幸な家庭環境が背景にあり、ミステリーを書くことで、家族の役割を問おうとしているとのこと。この作品の背景にもある貧富の格差、学歴社会のひずみ、病気の差別…根本にある問題は日本もあんまり変わらないかも…と考えさせられる。