踊れ、愛より痛いほうへ の商品レビュー
結構面白かっただけに評価が低いことに驚き。 主人公のアンノが精神的に立ち行きがいかなくなった時の「頭が割れる」という表現がとても好きです。 家族や恋人が自分に向ける愛ってなんだろう?ということに向き合った話だと思う。 どうしても納得がいかない出来事や許せないことがあった時、大...
結構面白かっただけに評価が低いことに驚き。 主人公のアンノが精神的に立ち行きがいかなくなった時の「頭が割れる」という表現がとても好きです。 家族や恋人が自分に向ける愛ってなんだろう?ということに向き合った話だと思う。 どうしても納得がいかない出来事や許せないことがあった時、大人になっていつのまにか精神的に対処できるようになったつもりでいたけど、いつから対処できるようになったのかと考えてしまった。 本谷有希子の小説を思い出した。
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言葉の取り扱いが、丁寧だ。ただ、ストーリーとして、コミュニケーションがうまく行っていない状態が書かれているが、主人公のレジスタンスの方向が行き止まっているような感じを受けた。 この物語の主人公は、幼い頃からバレエに情熱を注ぎ続けている少女アンノである。彼女は、幼少期の経験を...
言葉の取り扱いが、丁寧だ。ただ、ストーリーとして、コミュニケーションがうまく行っていない状態が書かれているが、主人公のレジスタンスの方向が行き止まっているような感じを受けた。 この物語の主人公は、幼い頃からバレエに情熱を注ぎ続けている少女アンノである。彼女は、幼少期の経験を通じて、才能と夢を追い求める一方で、独特の性質も持ち合わせている。 それは、何か納得できない事柄に直面した際に、感情が「頭が割れる」と表現されるほどに激しく揺れ動くというものであった。それは、ある程度コントロールができた。アンノの感情はまるで破裂しそうな壊れやすいガラスのようであり、その繊細さと強さの両面を持ち合わせていた。アタマが「割れる」という現象は、怒りや悲しみとは異なる、彼女独自の感情表現である。これは、納得できないことに直面した際に湧き起こる強烈な感情だった。彼女の内面は、夢と現実の狭間で常に揺れ動きながらも、その純粋な心を保ち続けている。 アンノは、バレイ発表会の時に、自分たちの出番で、途中で踊るのをやめた。踊らないことによって、アンノの立場が悪くなり、母親からも距離を置かれるようになる。バレエの先生に対するレジスタンスだった。権利主張のストライキでもある。 ある日、アンノは自分の人生に大きな変化をもたらす衝撃的な事実を知ることとなる。それは、彼女の母親が自分のために二人目の子どもを産むことを断念し、その決断を下した背景にある深い事情があったことであった。この知らせは、アンノにとって到底受け入れ難く、心の奥底に重くのしかかるものであった。彼女は純粋な愛情とともに、母親の決断に対する複雑な感情と向き合いながら、生きる意味や自己の存在について深く考えざるを得なくなった。 やがて、成長を遂げたアンノは、自身の内なる葛藤と過去の傷を抱えながらも、新たな生き方を模索し始める。彼女は母親の「あなたのためを思って」という言葉に対して、次第にその真意を問い直すようになる。彼女はその言葉が持つ裏側にある複雑な感情や、自己犠牲の影を見極めるべく、真実を追い求める決意を固める。それは、過去のことであるが、未来にもつながる。そして、その思いの一環として、アンノは家族や社会と距離を置き、自分自身と向き合うための方法を模索し続ける。その一つの手段として、彼女は家の庭に赤いテントを張って暮らし始めることを決意する。 赤いテントは、まるで彼女の精神的な象徴のようであった。そこは彼女にとっての避難所であり、自分自身を見つめ直すための空間であった。外の世界から一時的に離れて、自らの感情を整理し、内なる声に耳を傾ける場所として機能している。その生活は孤独とともに、希望と挑戦にも満ちていた。アンノは弁当配達サービスのアルバイトをしていた。アンノは、この新たな環境の中で、自分の夢と向き合い、真の自分を見つけ出すための実験を続けるのであった。 アンノは、明宏と付き合っていた。そして、いつも明宏のおばあちゃんの家であった。そして昭弘と別れることになるけど、アンノはおばあちゃんと引き続き付き合うのだった。そのようなことをしていたが、おばあちゃんの家は引っ越しを迫られる。そこで、明らかになったことは。 テントが、否応なしに撤去される。アンノの抵抗は? アンノのコミュニケーション不全の状態が、変わらないままに、物語は終わる。
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ちょーど考え事しちゃってたからか、内容も難しくて、あんまり本に入り込めないまま終わっちゃた、 もう一回読んだら面白いかもだけど、、 あーちゃんの理想のお葬式は素敵だなーって思った!あと久しぶりに自転車に乗って風感じたいなって思ったーーー!
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いわゆる『育てにくい子』を愛情という名で思い通りにしようと母親がいろんなことを押し付けて、お互いに辛い方向に向かっていくことになる怖さというか、生きづらさ、やるせなさが満ちている本だと感じた。 『あなたのため』という愛はほんと怖い
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なんだかわからない主人公がなんだかわからない行動に及びなんだかわからないまま話が進んでゆく。ところどころにこれってこういうことかな?と、自分の中の感性と似通ったようなところがあるものの、すぐにそれは裏切られ、結局なんだったのだろう。 短いので最後まで読めました、以外に正直良かった...
なんだかわからない主人公がなんだかわからない行動に及びなんだかわからないまま話が進んでゆく。ところどころにこれってこういうことかな?と、自分の中の感性と似通ったようなところがあるものの、すぐにそれは裏切られ、結局なんだったのだろう。 短いので最後まで読めました、以外に正直良かったところがわからなかったのですが、わかるには少し複雑な脳が必要なのかもしれません。私にはちょっと
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世界に馴染めない女の子が母親をはじめとした世界からはみ出して身体性云々と愛を云々というのがもうその辺に溢れ返ってるプロットなのと、初出が文藝2025年春号だからもうこの時点でガザ空爆の真っ只中なのにその気のない男からキスを迫られたのを空爆の焼夷弾に喩えてる辺りが純文学作品としてか...
世界に馴染めない女の子が母親をはじめとした世界からはみ出して身体性云々と愛を云々というのがもうその辺に溢れ返ってるプロットなのと、初出が文藝2025年春号だからもうこの時点でガザ空爆の真っ只中なのにその気のない男からキスを迫られたのを空爆の焼夷弾に喩えてる辺りが純文学作品としてかなりあり得ない。それの対比となっているあの婆さんのアンノに対する回収もゲロ甘過ぎ。エンタメ全振りの本屋大賞本なら許されるかもしれないけど曲がりなりにも純文学でこれは…戦争と文学、ひいては「現代日本の生きづらさ」とか言って所詮は安全圏からの戯言じゃん。何を考えて芥川賞候補にしたんだろうか。
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愛も家族も信じられないために、自分のせいで愛を与えられずに生まれてこなかった妹の生まれてこなかったそれをアンノは生きている中でなぞっているように思えて読んでいてとても苦しかった。彼女にとっては庭に広げたテントもあーちゃんの家も眠るのに大切な子宮だったのではないだろうか。ならば唯一...
愛も家族も信じられないために、自分のせいで愛を与えられずに生まれてこなかった妹の生まれてこなかったそれをアンノは生きている中でなぞっているように思えて読んでいてとても苦しかった。彼女にとっては庭に広げたテントもあーちゃんの家も眠るのに大切な子宮だったのではないだろうか。ならば唯一おなじ存在だと思っていたあーちゃんのちょっとずつの本当を内包した裏切り(というにはあまりにも無責任な期待や決め付けではあるのだけれど)の後に見ることになる解体された家の瓦礫の山に搔爬された命の影を見たんじゃないだろうか。眠る場所は奪われ、しかし体は各部位末端まではっきりと感覚を伴い生きている。この先、どうやって彼女は生きていくのだろう、その事をずっと考えている。
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自分には妹がいた、、というところから進んでいくストーリー。 主人公アンノの行動が突発的というか、ちょっとびっくりする描写があったけれど、アンノなりに抱えてしまっている気持ちとかもあるのかな。と思いました。 芥川賞候補作でしたっけ?? ストーリーが思い浮かぶのが凄いなぁ…と思え...
自分には妹がいた、、というところから進んでいくストーリー。 主人公アンノの行動が突発的というか、ちょっとびっくりする描写があったけれど、アンノなりに抱えてしまっている気持ちとかもあるのかな。と思いました。 芥川賞候補作でしたっけ?? ストーリーが思い浮かぶのが凄いなぁ…と思えました。
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芥川賞候補作ということで、読んでみた。 難解ではないけど、良さがわからない。芥川賞関連を読むのはもう止めるかな
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バレエスクールに通う小学生のアンノ。大きくなるにつれて、生まれてこなかった妹のこと、両親との関係、ボーイフレンドの存在、そういった様々の事柄の中で自身を砕かれながら成長していく物語りだったと思います。私個人の琴線には触れない面もありましたが、上手い文章で主人公の様子が描ききられて...
バレエスクールに通う小学生のアンノ。大きくなるにつれて、生まれてこなかった妹のこと、両親との関係、ボーイフレンドの存在、そういった様々の事柄の中で自身を砕かれながら成長していく物語りだったと思います。私個人の琴線には触れない面もありましたが、上手い文章で主人公の様子が描ききられているように感じて好印象でした。星3つの評価としました。
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