ゆるやかに生贄は の商品レビュー
1960年代のアメリカ ヒッチハイクの少女を助けたことにより主人公はある事件へと巻き込まれてしまう その当時の人種差別や社会問題も知ることのできる小説 私は事件とは別のあることでも驚かされた その結末は女性作家だからこそ書けたのかなと感じた
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ロサンジェルスに住むインターンの医師・ヒューは、姪の結婚式に出るためアリゾナ州フェニックスまで車で走っている途中にヒッチハイカーの少女を乗せる。 途中のバス乗り場で降ろしたが、その後も彼を執拗に追ってくる少女。 どうやら医師と知って堕胎手術をしてほしいらしいが、拒絶する。 翌朝、...
ロサンジェルスに住むインターンの医師・ヒューは、姪の結婚式に出るためアリゾナ州フェニックスまで車で走っている途中にヒッチハイカーの少女を乗せる。 途中のバス乗り場で降ろしたが、その後も彼を執拗に追ってくる少女。 どうやら医師と知って堕胎手術をしてほしいらしいが、拒絶する。 翌朝、彼女の死体が発見され、容疑者として疑われたヒューは、無実を証明しようと奮闘する。 1960年代の作品であるこの作品は、当時の状況が丁寧に描かれていて、黒人の理解を得るのがいかに難しいか、その心理を深く抉っている。 人種差別という社会問題の生贄となった男の心情が伝わってきた。
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アメリカの女性作家ドロシー・B・ヒューズの作品。MWAの最終候補作とのこと。 インターンの青年ヒューは、姪の結婚式に参加するためハイウェイを走っていたが、途中見知らぬ少女のヒッチハイクに遭遇する。親切心から次の町まで送るが、その少女はある目的を持って、ヒューを追いかけてきて… うーーーーーん、面白くはあったけど、正直自分には合わない小説だと思った。 途中のある仕掛けだけなら星5。非常に素晴らしい仕掛けで、その前と後では小説の性格がガラリと変わる。 ただそれ以降、フラストレーションが溜まる展開で、中弛みも酷い。溜めて溜めてスカッとする展開なら良いが、最後までそんなことはなく… 主人公のヒューも、絶対に選んではいけない行動を取り、勝手にピンチになっているので同情も辛い。今読まれるべき小説なんだろうなと思うが、出てくる登場人物にもイライラさせられ、総じて辛い読書だった。
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