チンギス紀(七) の商品レビュー
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思っていたよりはあっさり、テムジンが〝民族統一〟を果たす。日本で言えば関ケ原、大草原を二分する見応えある戦いは、とりあえず、誰も首を取られることなく決着した。生き延びた者たちの関係性は新たな局面を迎えることになるのだろう。今後の展開がますます楽しみに。
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敵にむかった。待て、待ってくれ、と叫んでいるボオルチュの声が聞こえた。 ベルクティは振り返り、ボオルチュに一度笑ってみせた。ボオルチュが息を呑むのがわかった。 ベルグティは、馬腹を蹴った。躰の中で、なにかが壊れ続けている。 病の床で、そのまま死んでいくはずだった。それが、...
敵にむかった。待て、待ってくれ、と叫んでいるボオルチュの声が聞こえた。 ベルクティは振り返り、ボオルチュに一度笑ってみせた。ボオルチュが息を呑むのがわかった。 ベルグティは、馬腹を蹴った。躰の中で、なにかが壊れ続けている。 病の床で、そのまま死んでいくはずだった。それが、闘っているのだ。戦場に立ち、剣を構えている。なんという、幸福なのだ。 敵につっこむ。 カサルとともに、生きた。それから、兄とともに生きた。兄は非凡だったから、普通では考えられない経験をたえずさせてくれた。そうやって生き、病みはしたものの、いまそうやって死のうとしている。 面白かった、とペルグティは思った。敵を斬り落としながら、いまも面白い、と思った。(221p) テムジン=トオリル・カン連合軍とジャムカ=タルグアイ=アインガ連合軍との決戦の火蓋は切られた。テムジンの異母弟ペルグティは、ジャムカが謀った虎落の罠に抗い命を落とす。最期の炎を燃やして。 1巻の半分、まるまる戦闘描写が続く。水滸伝のように歩兵や政治的駆引きはなく、騎馬戦のみ。一進一退。人によっては退屈かもしれない。これが漢の文学だ。 タルグアイ。 モンゴル族タイチウト氏の長 キャト氏の長若きテムジンを 最初から殺して草原の覇権を 狙ってい乍ら常に負け続けた 負けて、負けて、負けて、尚 ラシャーンという偉丈夫妻を 迎えて彼は氏族をまとめ上げ そして強くなっていったのだ 最後の決戦、妻の力を借りず 自分で指揮し、果敢に闘った 人は変わり得るのだという事 テムジンにも認めさせたのだ そして草原に潰走していった これも漢の人生なのだろうか
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大軍同士のぶつかり合いで迫力ある闘いで満ちている巻。この巻の一番は、テムジンの弟のベルグティ! 北方さんの手にかかったそのカッコよさは、これまでの巻の中でトップを争う強い感動ですごかった。四散した彼らの行く末が気になる。ため込んだシリーズ、最新文庫巻までとりあえず読んできた。ここからは巡航読書で月1度の楽しみとしたい。
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ついに前半の山場、テムジンとジャムカが激突! これまでの登場人物が全員入り乱れてのスピード感溢れる戦闘シーンは息つく暇もありません。 ても解説はしゃべり過ぎ。先の展開に言及しないでほしい。毎巻楽しみに読み進めている方は読まないことをおすすめします。
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