魔法の世界 妖精教授 最後の授業 の商品レビュー
井村君江というと妖精のイメージが強いのだが、この本は妖精に限らず魔法全般─古代エジプトからクロウリー、ハリー・ポッターまで─に対する良い入門書に仕上がっている。ほぼ復習のような読書ではあったが、素晴らしい図版と最後のコーンウォールレポートが私にとってご褒美でありました。いつまでも...
井村君江というと妖精のイメージが強いのだが、この本は妖精に限らず魔法全般─古代エジプトからクロウリー、ハリー・ポッターまで─に対する良い入門書に仕上がっている。ほぼ復習のような読書ではあったが、素晴らしい図版と最後のコーンウォールレポートが私にとってご褒美でありました。いつまでもお元気で。次の著作もお待ちしております。
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軽い気持ちで図書館で借りてきたが、本気の魔法の本だった。 筆者も大学の教授で、妖精美術館の館長。本気の専門家だった。 昔の人の世界には、確かに魔法が息づいていたのだと感じる一冊。
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「魔法」という言葉を聞くと、真っ先に思い浮かぶのはハリーポッター。 でも魔法はもっと昔、紀元前にエジプト文明が栄えた時代から存在していたものだった。 現在と太古の魔法、どのように各々扱われていて、どのようにして今に至るのかが素人でも分かりやすかった。
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私がファンタジー推しなので友人から勧められ。 色々掴みきれないまま読み進めてしまったのだが、各章がレッスン1、レッスン2となっているし 表題にも「妖精教授 最後の授業」とあるので、私たちに魔法とはなんぞや、魔法使いは誰なのか等々をご教示下さっている本でした。 がしかし。 魔法...
私がファンタジー推しなので友人から勧められ。 色々掴みきれないまま読み進めてしまったのだが、各章がレッスン1、レッスン2となっているし 表題にも「妖精教授 最後の授業」とあるので、私たちに魔法とはなんぞや、魔法使いは誰なのか等々をご教示下さっている本でした。 がしかし。 魔法使いが本当に存在しているという体で最初から最後まで書かれている気がして混乱する。と思えばハリー・ポッターまで出てくるため、妖精先生は魔法とは、こういう風に言われている、ああも言われていると、古代から現代までの魔法界隈のお話を無知な私のような者にずずずいっと教えて下さるのがこの本の目的でありましょう。 大昔は人は食べていく事も大変だった。そんな時代には雨乞いや豊穣をいのる呪術とか普通にあったから、そう思えば魔法ってものは私たちの日常にあっても全然不思議じゃないのか。 近代や現代になると魔法は一気にカルト色が強くなるけれど、魔女狩りがあった中世の頃は魔女が本当にあちこちにいた?え?今もいるの? 半世紀生きてるけどお会いしたことないけど、、。
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はじめに 私の魔法:著者と魔法との出会い 筆者の井村君江氏が、幼少期の膝の怪我を魔法の呪文で癒した体験から始まり、生涯にわたる「魔法」との不思議な関わりを語ります。「アブラカダブラ」の語源や歴史的背景、自身が持つ不思議な「カン(勘)」の力、空襲からの奇跡的な生還体験、占い師との出...
はじめに 私の魔法:著者と魔法との出会い 筆者の井村君江氏が、幼少期の膝の怪我を魔法の呪文で癒した体験から始まり、生涯にわたる「魔法」との不思議な関わりを語ります。「アブラカダブラ」の語源や歴史的背景、自身が持つ不思議な「カン(勘)」の力、空襲からの奇跡的な生還体験、占い師との出会い、そして研究テーマが妖精へと変遷した経緯などが紹介され、自身の人生が「不思議なよい魔法にかかっていた」と締めくくられています。(はじめに 私の魔法) 第1章 妖精教授 最後の授業 魔法について この章では、様々な時代の魔法や魔術、そしてその道具や関連する概念が歴史的・文化的な視点から紹介されます。古代エジプトのヒエログリフに呪文らしきものが存在した可能性、「死者の書」に記された呪文、オシリス神話、ヘルメス・トリスメギストスの「エメラルド・タブレット」、ソロモン王の魔術、キリストの奇跡などが挙げられます。魔法の道具としては、「図形」(サークル、五芒星など)、「杖」(ハリー・ポッターシリーズを例に)、「火」、ルーン文字とオガム文字が解説されます。古代ブリテン島の祭司ドルイド、アーサー王物語の魔法使いマーリン(その起源、アーサー王との関係、女性による失墜)、魔女モルガン・ル・フェイ、錬金術師パラケルスス(「賢者の石」伝説など)、そして悪魔と契約したファウスト博士の物語が紹介されます。章末では、聖典解釈と暴力の関係、および魔法や魔術の用語定義についても触れられています。(第1章 妖精教授 最後の授業 魔法について) 第2章 妖精と魔女を探しに この章では、筆者の故郷であり「魔法の地」と呼ばれるイギリス南西部のコーンウォールを中心に、ケルト文化、妖精・魔女伝説、そして現代の魔法について論じられます。ダフネ・デュ・モーリアなどコーンウォールを舞台にした作家や、筆者の幼少期のコーンウォールでの思い出(家や庭の様子など)、セント・マイケルズ・マウントの巨人伝説、ムーア地帯に住む妖精(ピクシー、ノッカー)に関する伝承、かつて重要な掘削地であり現在は世界遺産であるエンジン・ハウスと妖精の輪踊りの伝承などが紹介されます。現在もコーンウォールで行われているペイガン信仰に基づく祭り(「モン トル」、「ゴロワン」)や、アレイスター・クロウリーの魔法の定義、ハイ・マジックとロー・マジック、ドルイドの役割を受け継ぐ詩人「バード」、魔法力を持つとされるレイライン、ストーンヘンジなどの巨石遺構についても解説されます。魔法や魔術は想像だけのものなのかという問いに対し、代替医療の効果やプラシーボ効果に触れ、「信じる心構え」が魔力を実現する可能性を示唆します。ハリー・ポッター作品のロケ地となったコーンウォールの場所や、筆者の母である井村淳一氏(英国文学研究者)の紹介、「うつのみや妖精ミュージアム」の紹介、現代における魔法の捉え方の変化、魔法の用語定義、そして古代エジプトから現代までの魔法の変遷についての考察で締めくくられます。(第2章 妖精と魔女を探しに)
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