問題。以下の文章を読んで、家族の幸せの形を答えなさい の商品レビュー
四人の小学生が中学受験を目指す物語。 明確な意思を持って目指す者、親の期待に応えたい者、仕方なく塾に通っている者など。 主人公の十和は、最近ギクシャクしている父との距離を置くために塾へ通い始めた。最初は成績も良かったが、受験が近づくにつれ成績も落ちていく。塾へ通い始めた目的が逃...
四人の小学生が中学受験を目指す物語。 明確な意思を持って目指す者、親の期待に応えたい者、仕方なく塾に通っている者など。 主人公の十和は、最近ギクシャクしている父との距離を置くために塾へ通い始めた。最初は成績も良かったが、受験が近づくにつれ成績も落ちていく。塾へ通い始めた目的が逃げであったために目指す中学も決まらず、また仲の良かった友人とも距離が開いていく。 私個人としては中学受験の経験もなく、小学生が自由な時間を削ってまでそんなに自分を追い込む必要があるのかと疑問に思った。だがそれは父親のヨシくんが払拭した。 勉強であれ運動であれ、まだ自分という人間が決定づけられていない時期に遮二無二努力すること、不満を抱えながらもそれを打破して努力すること、そんな経験が出来た人間は間違いなく強くなる。 中学受験で人生を決めるのではない。むしろその後の人生を広げる、かけがえのない成長の記録である。 何かを我武者羅に頑張る子供たちを応援したい、自分もまた背中を見せたいと思える一冊だった。
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問題。 以下の文章を読んで、家族の幸せの形を答えなさい 早見和真さん。 中学受験の本。 ○何がダメだったか? 言葉にしておくのは大切。 ○目標を持つことの大切さ。 おもしろかった。 小学生なのに、よく頑張ってる。 すごいなー。 中学受験をやる前に、 親子共々、読んだら良...
問題。 以下の文章を読んで、家族の幸せの形を答えなさい 早見和真さん。 中学受験の本。 ○何がダメだったか? 言葉にしておくのは大切。 ○目標を持つことの大切さ。 おもしろかった。 小学生なのに、よく頑張ってる。 すごいなー。 中学受験をやる前に、 親子共々、読んだら良いと思う。 家族の形の答え。 それも、また良かった!! おすすめの本。
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『アルプス席の母をも凌ぐ最高傑作!』 中学受験と反抗期をテーマにした家族の絆の物語。2025年の本屋大賞で2位にランクインした「アルプス席の母」の勢いそのままに、今作も親子の関係を絶妙な匙加減で描いた感動作品である。 反抗期。特に何かがあったわけではないのに心が荒む。思春期特...
『アルプス席の母をも凌ぐ最高傑作!』 中学受験と反抗期をテーマにした家族の絆の物語。2025年の本屋大賞で2位にランクインした「アルプス席の母」の勢いそのままに、今作も親子の関係を絶妙な匙加減で描いた感動作品である。 反抗期。特に何かがあったわけではないのに心が荒む。思春期特有の家族から一線を引きたいという感情は、誰もが当事者として経験する苦い思い出だろう。中学受験に挑む小学六年生の主人公・十和(とわ)も、例に漏れず反抗期の渦中にいる。 序盤はまず彼女への“共感”を中心に物語が展開される。学業しかり、友人関係しかり、彼女を取り巻く環境は上手くいかない事ばかり。「あるある」と頷きながら感情移入し、彼女を応援する立場で読み進めることだろう。ところが、十和のある秘密が物語終盤まで意図的に隠されており、この裏切りにも見える描写が共感できないポイントとして読者をヤキモキさせる。この共感と不信感のバランスが、100%彼女を信頼できない矛盾としてスパイスのように後半に効いてくる。 そんな中、読者は彼女に伴奏する家族の思いやりに触れることになる。いつだって親が子を思う気持ちは尊い。自分が子を持つ親になって気持ちがとてもよくわかる。子の気持ちも、親の気持ちもわかるという、子育てを経験した世代の読者にはきっと感じるものがあるだろう。目標に向かって頑張る子の姿はとても眩しい。本書は他愛に満ちた家族の思いやりと子供の成長の物語だ。 本書は作者・早見和真さんの人気シリーズ「店長がバカすぎて」と同じ世界線で描かれる。あの名物店長や書店員も作中に登場する。しかし、決して続編でもスピンオフでもサイドストーリーでもない。まるでYouTubeのコラボ動画のように、お互いの物語が呼応する素敵な仕掛けが施されている。ぜひ「さらば!店長がバカすぎて」と共に読んでいただきたい作品である。
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公開テストや、塾のクラス分け、志望校が決まった瞬間に、すごくやる気になるところとか、進学塾で、それなりに勉強を頑張ってきた私にはすごく共感できました。お友達の「中学高校は、大学に行くまでのただの過程なんじゃなくて、そこでの思い出を作りたい」的な発言も、わかるわかると頷いた。 十和...
公開テストや、塾のクラス分け、志望校が決まった瞬間に、すごくやる気になるところとか、進学塾で、それなりに勉強を頑張ってきた私にはすごく共感できました。お友達の「中学高校は、大学に行くまでのただの過程なんじゃなくて、そこでの思い出を作りたい」的な発言も、わかるわかると頷いた。 十和のお父さんいい人すぎるーー とにかく心に残った作品でした。
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始めは思春期の子VS親子みたいな感じかと思っていましたが、個々に出てくる子どもたちの徐々に家族関係の複雑さに涙でした。受験を通して家族の絆にも涙でした。
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状況が二転三転とする展開に1ページも飽きる瞬間がなく、とても面白い作品だった。 主人公と野口の対比が素晴らしかった。読み終わってから考えると、共通点が多く親友の野口の噂とセットで自分もパパ活をしているという匂わせは、相手が離婚した父親である伏線となっていて驚かされた。 何ページか前で伏線回収をして確信させてからそれを書くというのが新しかった。普通は言わなくてもわかるだろ?と書かないか、伏線を貼らないかのどちらかだ。おそらく小学生が読むか本を読み慣れている大人で評価が星一個変わるのではないだろうか。具体的には上記+初詣での邂逅、主題にもなっている家族の幸せの形を本屋で店員に質問した時に不自然にメモ帳を取り出す→トークショー直前の十和と店員の会話である(本当はもっとあるかもしれない)。
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中学受験を通して、家族としての絆を強くしていく家庭の話。隠されてた家族の関係には半分読んだぐらいで気づいちゃって、意外性もなかった。 中学受験ってこんなんなんだぁと、ちょっと戦々恐々。こんなにサポートできるかな?中学受験をする予定で、まだ火がついていない娘にも読んでみたら?と、手...
中学受験を通して、家族としての絆を強くしていく家庭の話。隠されてた家族の関係には半分読んだぐらいで気づいちゃって、意外性もなかった。 中学受験ってこんなんなんだぁと、ちょっと戦々恐々。こんなにサポートできるかな?中学受験をする予定で、まだ火がついていない娘にも読んでみたら?と、手渡した。
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良かった。好みかと聞かれると微妙。 小学校高学年とか中学生でも読みやすいんじゃないかな。 おばあちゃんが良いね。 小春日和、完全に覚えた。 死ななきゃいいっていうのは自分の母親もよく言ってたな、なんとでもなるって。
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こんな風に何かに夢中に取り組んだことないなぁ。生活のすべてを投じて何かに取り組むなんて、大人になるとなかなかできない。つい親目線で見てしまうけど、お父さんも子どものためにここまでできるの本当にすごい。 最後すべてがうまくいきすぎでは…?と思わなくもないけど、スッキリ読み終えられた...
こんな風に何かに夢中に取り組んだことないなぁ。生活のすべてを投じて何かに取り組むなんて、大人になるとなかなかできない。つい親目線で見てしまうけど、お父さんも子どものためにここまでできるの本当にすごい。 最後すべてがうまくいきすぎでは…?と思わなくもないけど、スッキリ読み終えられた。
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早見和真さんの未来屋書店大賞候補作品を昨夜読み終えました。 早見さんは現在地上波TV放映中の「ロイヤルファミリー」の原作者でもあります。 作品は冒頭から、表題が小学生のテスト問題として登場するという驚きの展開で、一気に惹き込まれました。 私は娘を持ったことがありませんが、息子と同学年の女子の保護者の方から、小学校6年生の女子は反抗期を迎える時期であり、それは成長の証だと聞いていました。本作の主人公である小学6年生の十和もまさにその渦中にあり、中学受験という経験のない厳しい競争に身を置くのだから、穏やかでいられないのも当然でしょう。 そんな十和を受け入れる家族の形は、確かに珍しいかもしれません。人並みに中学受験をさせようとする母親の思考は、一般的な母親とは一線を画します。「親より先に死ぬのは絶対に許さない。とりあえず死ななきゃ何をしてくれても構わない。あとは強いて言えば法律を犯すのもダメ。」という言葉には、独特の愛情表現が感じられます。 一方、父親は無条件に十和を愛し、ひたすら褒め続けます。「十和ちゃんはカワイイ。悪く言う人は許さない」という溺愛ぶりです。そんな両親から離れたい気持ちが募り、十和は大阪にある、祖母や母が目指したという関西屈指の難関中学校への進学を決意します。 4人が離れて暮らすことに父親は猛反対しますが、最終的には受験に協力することで折れ、ここから父娘二人三脚の猛烈な受験勉強が始まります。私自身は高校受験しか経験していないためか、この後の勉強に関する描写にはやや冗長さを感じました。 しかし、時折挟まれる塾に通う友人たちの、勉強や家庭環境に関する会話は、十和の家庭環境が特異であることを際立たせます。そして、最後に明かされる、十和の母親には離婚歴があり実の父親がいること、十和が内緒で連絡を取っていたつもりの実父とのやり取りを、父親がきちんと母親に伝えていたという事実は、読者を驚かせます。 本作の表題である「問題。以下の文章を読んで家族の幸せの形を答えなさい」に対する答えは、作中に登場する「昨日までの家族」の著者である作家、大西賢也さんが講演で十和の質問に見事に答えています。ぜひ本書を手に取って、その答えを確かめてみてください。
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