いえ の商品レビュー

小野寺史宜(著者)

2025/08/20

ひと、まち、と読み文庫化されるのを待って購入。前作と変わらず主人公とその周りの人々が優しく温かい。連作ではないけれど前作の主人公が脇役で自然に入ってくるのがいい。あらためて兄弟はいいなぁと感じさせる物語です。学生時代にスーパーでバイトして流通業界に就職することが夢でしたが叶わず全く違う業界に就職しました。聖地巡礼ではないですが営業職で最初の担当エリアが江戸川区で東京に出て最初のデートが葛西臨海公園だったので当時を思い出しながら読むことでぐっと入り込むことができたと思います。次はホケツを読みたいです。

2025/08/16

たいていは、物語の中盤で命にかかわるような事故がおこったりするものだけれど、この物語は「その後」に視点をあてて、そこから始まっている。その意味ですごくリアリティがあって、自分の生活にもシンクロしていく。めちゃくちゃ良い本だと思います

2025/08/14

「ひと」「まち」に続く「いえ」

小野寺先生曰く、
『ひとはまちでいえに住みます　
やっと三つがそろいました』
とのことです。

前二作と同様に、今回の主人公もごく普通の男性です。
スーパーで正社員として働く三上傑さん。
社会人三年目の彼は、まさに今どきの男性という感じでクールな印象に感じますが、
実は周りの人のことを思いやることができる心の優しい男性です。

怪我をした妹のことを気にかけたり、ギクシャクしてしまった親友との連絡方法に悩んだり、パートさんとシフトの入れ方で揉めたり。
失敗して苛立つこともあるし、逆に意外とすんなりうまくいったなんて時もあるし。
人とのコミュニケーションの取り方って、千差万別で本当に難しいですよね。。。
でも、自分が悪かったことは素直に「ごめん」と言える彼は、まっすぐで素敵だなぁと思いました。

荒川三部作、読み切ることができて良かったです。

2025/07/25

他の作品と同様、展開が激しくなく、日常に近くて良かった。人間関係のストレスに共感できた。自分も相手に歩み寄る姿勢を持とうと思った。

2025/07/01

荒川青春物語の第三弾。
毎回主人公の成長が伝わってくる素敵な本。
言葉に出せないモヤモヤを少しずつ言語化していく感じがたまらなくいい。
このシリーズ読むと、少しだけ人に優しくなれる気がする。
今回もシリーズの関連が分かって嬉しくなった。

2025/07/01

下町を舞台にした小野寺史宜さんの著作、「ひと」「まち」は繰り返し読んだのに本書を見落としてた。久々に読むこの感じ、あっという間に読了。日々悩む主人公の心の声についつい思い入れ、自分の過去のあれこれを思い出し、いたたまれなさも（汗）

2025/06/30

なんというか、もどかしい甘酸っぱい話だった。恋愛の甘酸っぱさではなくて、歯痒いもどかしいこのどうしようもない悔しさややり切れなさみたいなのが甘酸っぱい、素敵な話だった。

2025/07/14

「ひと」「まち」と続く3作目。好きなシリーズで、この2作はかなり好きだった。
今作も似たような感じではあったが、前2作には及ばないなって印象。つまらなくはないが、前の2つほどには面白かったり、心温まったりという感じはなくて、かなり普通の日常というような。
「ひと」「まち」のストーリーは秀逸だったなと思う。

2025/06/16

妹に事故で怪我をさせたのは自分の友だち。

完璧な主人公ではないかもしれない傑。それでも傑の口から出る言葉には嘘がなくて気持ちよくて見習いたいほどだった。

棚上げにしていたことをきっちり自分の言葉で回収していくさまは清々しい。

2025/06/07

『ひと』『まち』を読んでとてもよかったので今回『いえ』を読むことにしました。読んでいてストレスがたまる感じでした。家族や、職場、友人と揉める場面が多く、好きな内容ではなかったです。彼女との関係も微妙でした。
私のイチオシは、『まち』ですね。
これからも、この作者の本は読みたいです。