透明マントのつくり方 の商品レビュー

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2024/09/16

「ハリー・ポッター」に登場する「透明マント」や、「攻殻機動隊」の光学迷彩のように、物体を「不可視化」、人間の目に見えなくなるようにする技術や理論の可能性について論じた読み物。 著者のグレゴリー・J・グバーは、ノースカロライナ大学シャーロット校の物理学・光科学の教授。 物体の不...

「ハリー・ポッター」に登場する「透明マント」や、「攻殻機動隊」の光学迷彩のように、物体を「不可視化」、人間の目に見えなくなるようにする技術や理論の可能性について論じた読み物。 著者のグレゴリー・J・グバーは、ノースカロライナ大学シャーロット校の物理学・光科学の教授。 物体の不可視化について、そもそも「不可視」とはどのような現象なのかというところから始まり、電磁波を含む光の科学史を辿りながら不可視化の理論とその技術の可能性について述べていく構成。本書の半分以上を占める「光」についての科学史の部分はまったくの初心者(光と電波の関係とか原子の構造とかそういうレベル)でも読み進めていけるような内容だが知ってる人にはちょっと退屈に感じられるかもしれない。 後半、本格的に「不可視」の話に入っていくと俄然面白くなってくる。 「不可視化」が単に理論上の可能性の話だけなく、限定された波長ではあるが実証実験が行われるレベルまで進んでいて、既に人間は「不可視化」の実現に向けてのとば口にいるという事実に驚かされるし、たんにモノを見えなくするだけではなく、その理論・技術の応用の先にあるもの(光と同じく波であることから大波や地震に対する防災に応用可能なのではないか等)には心躍らされる。 古い言い方ではあるが、まさに「センス・オブ・ワンダー」を感じさせる一冊。

Posted byブクログ

2024/08/06

【「不可視」は魔法がなくても科学で実現できる?】誰もが夢見た「透明マント」。最新科学はその実現に近づいている!? 不可視を追究した物理学(とSF)の歴史を語りつくす科学書。

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