メディアはなぜ左傾化するのか の商品レビュー
タイトル負け。端的に言えばサンケイはみ出し記者の取材裏話コラムって感じ。しかしつまらない訳ではない。 私も相当長いこと産経新聞を購読していた。しかし、読んでいて先に何が書かれているかが分かるようになり、本当に中身がなく提灯記事が多くなり、購読は時間とお金の無駄と思い止めた。それが...
タイトル負け。端的に言えばサンケイはみ出し記者の取材裏話コラムって感じ。しかしつまらない訳ではない。 私も相当長いこと産経新聞を購読していた。しかし、読んでいて先に何が書かれているかが分かるようになり、本当に中身がなく提灯記事が多くなり、購読は時間とお金の無駄と思い止めた。それが丁度この本にかかれている「2020年から3年で35万部も減らしている」とある2020年だ。同様の事を感じた読者が少なからずいたということだろう。 入社の最終面接で湾岸戦争の記事で思うことを述べる際、「フセインのような秩序を守らない屋からは、封じ込めないと。米国の行動を支持します」と答え、役員連中がウンウン頷いていたとある。あの戦争はアメリカが因縁をつけて勝手に始めた戦争であることが現在では確定しており、愚かしい新聞社だとは思う。 警察の担当となり、警察による拷問のすごさや、多発する冤罪の話も興味深い。証拠捏造が平気で行われ、それを告発した刑事は徹底的に警察からデマを流され潰されていく。 強姦容疑で逮捕状が出ている犯人が警察署に出頭したが、日曜だったため「明日来てくれ」と追い返し、逃亡されてしまう。 酒気帯び運転のトラックが軽乗用車に突っ込み19才の少女が即死。しかし警察は運転手を逮捕せず、遺族に対し「今日は暑かったからビールを飲みたかったんでしょう」と吐き捨てた。しかも遺族のいる前で知り合いの看護師に「今日の事故はすごかった」と遺体の損壊状況が酷かった様子を自慢げに語る。それを報じられた警察は三枝記者を狙って飲酒運転でパクろうと狙う。(これを広報は否定) 警察は今も昔も進歩の無い組織である。 つくる会の初期には私も少し関わっていたので、そんな話も面白かった。 子供の同級生のお父さんが産経の記者でリストラの話とか聞いていたので、著者が一人で国税・公取委・SESC・会計検査院を担当していたが、読売は四人で担当していた。これでは良い記事など書ける訳も無いだろう。NHK女性記者もスクープを連発し、著者はつらい立場におかれ精神的に相当辛かったようだ。 産経というと自民寄りだが、それでも自民の魚住汎英参院議員の不正は大々的に報じたとある。しかし同じフジサンケイグループのフジテレビが後日魚住議員の否定会見風景のみをニュースにしたそうだから、やはり自民に対して腰を据えた批判は出来ないのだろう。
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以前に佐々木俊尚氏が話題にした本を読んでみた。 現場の新聞記者がどんな風に動いているのかを知ることもできたが、産経新聞記者という著者に対しての他社や取材先の反応ややり取りが、本書の目玉と言える。 これを読むと“市民団体”や朝日について(悪い意味で)解像度高まるし、メディアはタ...
以前に佐々木俊尚氏が話題にした本を読んでみた。 現場の新聞記者がどんな風に動いているのかを知ることもできたが、産経新聞記者という著者に対しての他社や取材先の反応ややり取りが、本書の目玉と言える。 これを読むと“市民団体”や朝日について(悪い意味で)解像度高まるし、メディアはタコツボ化していくのだなと感じてしまった。
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純粋に知らない世界のことが少し知ることができたような気がして、面白かったです。 真正面から向き合う人もいるんだと思いました。
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