月宮殿のおつかい の商品レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
ふしぎな童話です…春先、山のいただきに向かって歩いているヤギの母子がオオカミと出くわし、腹ペコだから食ってやる、と凄まれて「腹ペコなのは私たちも同じ、今食べても大して腹も膨れない、食べるなら秋まで待ってください」と思わず口から出まかせで言ってしまい、「なるほどそうしよう」とオオカミは行ってしまいます。 暖かな春も草生す夏も、とんでもない約束をしてしまったと沈鬱な面持ちの母さんヤギ。いよいよ冬が来る前に、ふもとへ戻ることになり、きっとオオカミが待ち伏せているに違いないと困っていると、ウサギが一匹やってきて、「なにをそんなに心配しているんです」と言って事情を聞き出し、よしそれならばと一計を案じます。 この一計の内容を読んで『その山盛りの動物の皮どこからもってきたの?』『ウサギの目が赤いからってオオカミがそんなに怖がるか?』と不思議な気持ちになってしまったのですが、このウサギが本当に月宮殿のおつかいだったというオチなのでしょうか…???しめくくりが「後で困るような約束をしてはいけませんよ」なのが寓話的ですが、なんで助かったのか今一つ判然とせず(ヤギとオオカミなら必ずヤギが助けてもらえる方だから?)何重にもふしぎ…という読後感になります。 絵はかわいいです。
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