はじめての 源氏物語 の商品レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
監修の砂崎亮氏は、「マンガでわかる源氏物語」(2011)など他にも源氏物語関係の監修あり。 いかにも現代風の絵柄で紹介される源氏物語の各帖の内容ですが、烏帽子とかかぶっているものの金髪で前髪サラサラの光源氏が超現代風。平安時代の人間観、社会通念などを知らない子どもたちが、その説明を受けずに読んでも違和感を抱かないようにということかと思われますが、繰り広げている女性関係の紊乱までたんたんと当たり前なように無色透明化されていて、大人からすると大変な違和感です。源氏物語を知らずに初めてこれを読んだら、禁忌とか葛藤とか感じることもないと思われます。それで源氏物語をSTUDYしたことになるのか…?という。若紫のあたりは、光源氏に都合よく書き過ぎで、特にどうかと思いました。古典作品について自分なりの読解をし得ない年齢の小学生に向けて、こういう現代風のリメイクはいかがなものでしょう……絵はかわいいですが私としては薦めません。
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