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人殺しは夕方やってきた の商品レビュー

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2024/08/28

マルレーン・ハウスホーファーはオーストリアの著名な作家。長編『壁』で、フェミニズム作家の旗手と考えられているが、この短編集は、もっと人生の小さな一場面をじっくりと描いた作品だった。 少女時代の思い出や、子どもの傲慢さ・無邪気さ、大人になってからの生活の知恵、戦争の影…… さまざま...

マルレーン・ハウスホーファーはオーストリアの著名な作家。長編『壁』で、フェミニズム作家の旗手と考えられているが、この短編集は、もっと人生の小さな一場面をじっくりと描いた作品だった。 少女時代の思い出や、子どもの傲慢さ・無邪気さ、大人になってからの生活の知恵、戦争の影…… さまざまなテーマがいろんな色合いで詰め込まれている。 特にお気に入りは、 「ぞっとするような話」 ほぼ意味不明だが、世にも奇妙な物語のような怖さ 「雌牛事件」 子どもが迷信から解き放たれるとき。かわいい 「さくらんぼ」 ステキな父親の思い出。子ども時代の珠玉の思い出。 「おばあちゃんが死ぬ」 祖母が死ぬまでの何分間かを、ひたすら観察する少女。 「人殺しは夕方やってきた」 まさかの、ひねりもなくそのまんまの話。すごい 「人喰い」 夜行列車の座席での1シーン。人が狂気に落ちる瞬間を体験。 「おもしろい夢を見る女性」 結婚生活における実際的なアドバイス。この夫婦は大丈夫と思える。 「クワガタムシ」 戦争の影、として描かれているが、めちゃくちゃほのぼのとした情景。だからこそ遠くの戦火が怖い。 癖になる作品集だった。 もっと読みたい♪

Posted byブクログ

2024/07/28

https://www.nikkei.com/article/DGKKZO82150070Y4A710C2MM0000/

Posted byブクログ

2024/04/30
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

少女時代の話は、時にユーモラスで温かみもあって、クスッとさせられたりする。それに比して戦争下の話は、苦さが滲む。彼女自身の、そして人生の複雑さを感じる。

Posted byブクログ