1,800円以上の注文で送料無料

冬に子供が生まれる の商品レビュー

3.2

53件のお客様レビュー

  1. 5つ

    7

  2. 4つ

    13

  3. 3つ

    16

  4. 2つ

    8

  5. 1つ

    4

レビューを投稿

2024/06/22
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

登場人物の丸田くんは…湊先生が…佐渡君 といちいち敬称がつくことがわずらわしい。 誰の目線から語られているのかわかりにくか読みづらく感じた。 マルセイとマルユウという呼び名も最後までしっくりこず、2人が入れ替わりしていたことに対して佐渡君の存在は必要あるのか? なぜ湊先生はラストに号泣するのか? 「月の満ち欠け」の時空のねじれ感のある不思議な内容はとても面白かったが、この本は私では理解できなかった

Posted byブクログ

2024/06/16

38歳の丸田優のスマホに「今年の冬、彼女はおまえの子供を産む」という起こり得るはずのないメッセージが届くところから物語が始まる。 登場人物たちの記憶が曖昧だったり、明確に語られなかったりして、最初はもやがかかったような感じだったが、読み進めるにつれて、登場人物たちの小学校や高校、...

38歳の丸田優のスマホに「今年の冬、彼女はおまえの子供を産む」という起こり得るはずのないメッセージが届くところから物語が始まる。 登場人物たちの記憶が曖昧だったり、明確に語られなかったりして、最初はもやがかかったような感じだったが、読み進めるにつれて、登場人物たちの小学校や高校、大学の頃の過去の輪郭がだんだんはっきりしてきて、また、謎の語り手の正体も明らかになり、話に引き込まれていった。 ただ、最後はかなり尻切れとんぼな感じで、結局何だったの、という思いを拭えなかった。おそらく白黒はっきりさせないというところが著者の持ち味なのだろうが、自分はすっきりしない読後感だった。 また、オカルト要素も物語の重要な部分を占めているが、なんでもありみたいになってしまうので、個人的にはあまり好まない。 だが、本書を読んで、自分も小学校時代や高校時代、大学時代などの記憶が呼び起こされ、記憶というもののつかめそうではっきりとつかめないような曖昧さ、不思議さに思いを馳せることができたのは、よい読書体験だった。

Posted byブクログ

2024/06/09

佐藤正午「冬に子供が生まれる」 提示される世界は最初から揺らいでるし語り手も誰なのか信用できるのかもわからないし、ミステリなのかファンタジーなのかなんなのか、どういうふうに読んだらいいか判らないまま進んでいって、中盤あたりでふと、これは人の一生についての話なのかと気づいた。佐藤正...

佐藤正午「冬に子供が生まれる」 提示される世界は最初から揺らいでるし語り手も誰なのか信用できるのかもわからないし、ミステリなのかファンタジーなのかなんなのか、どういうふうに読んだらいいか判らないまま進んでいって、中盤あたりでふと、これは人の一生についての話なのかと気づいた。佐藤正午だもん。不確かな記憶、埋もれた真実、憶測と誤解で作られた事実、人の一生なんてそんなものかもしれないし。 中心の4人を除くあらゆる人物が下衆で多くの人物が精神を病んでいる。取り巻く死。終盤に向かうにつれ、その不快で下世話な世界が急に瑞々しく透明になっていく。桜の木の下のラストシーンは圧巻。余韻よ。。

Posted byブクログ

2024/06/04

小学生の時に不思議な体験をした三人、佐渡理、マルセイ、マルユウは高校に入り別々の進路を歩んでいく。だがマルセイの謎の死とマルセイの真秀の妊娠により同級生達そして謎のライターが佐渡に近づき真相はどうなのかと詰め寄っていく。映画になりそうなお話しだった。

Posted byブクログ

2024/06/03

本の雑誌で気になったのと、氏の久しぶりの著作ってことで、それなら読んでみましょ、と。SFなのか、ミステリとしての謎なのか、何だか落ち着かない雰囲気が終始漂う。それが緊張感として上手く作用していて、頁を繰る手が止まらなくなってしまう。皆まで描き切らないラストで、しばらく余韻に浸る。...

本の雑誌で気になったのと、氏の久しぶりの著作ってことで、それなら読んでみましょ、と。SFなのか、ミステリとしての謎なのか、何だか落ち着かない雰囲気が終始漂う。それが緊張感として上手く作用していて、頁を繰る手が止まらなくなってしまう。皆まで描き切らないラストで、しばらく余韻に浸る。良い作品。

Posted byブクログ

2024/05/30
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

ぐいぐい来て先が気になって仕方なくなりつつ読んだ。面白かったけど最後が私には難しかった。はとげきの方が好きかな。

Posted byブクログ

2024/05/26

謎めいた感じのストーリー展開、語り手の「私」が終盤までわからず、先が気になり一気に読んだ。 読了後の余韻もいい。

Posted byブクログ

2024/05/15
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

不思議な小説だった。 「僕は大事なことを忘れているかもしれない。〜そしてそのせいできっと誰かに歯がゆい思いをさせている。」p16 丸田君が自分の過去をうまく思い出せないように、登場人物の誰もが茫漠とした靄の中にいるようで掴みどころがない。 いっそすべて超常現象と言ってほしい。 大切な人に届かない手紙も、「おまえはいったいだれだ」p244 という父親の叫びも、母親の後悔も、教師の無力さも、何もかもUFOのせいですと言ってもらえたら、どんなに救いがあるか。 けれど、「不思議な出来事って〜手に取ってほらと見せられるようなものでもないです。たぶん普通の顔をしてもうそこにあるんですよ。」p354  どんなに言葉を尽くしても伝えきれない思い。理解されるはずもないと諦めている真実。他者に踏みこんでもらいたくない記憶。 人間は自分自身のことでさえも不確かだ。それでも誰かを理解したい、伝えたい、守りたい、と願うのもまた人間だ。 ラストの湊先生のとめどない涙は、そんな曖昧で不確かなすべての存在を「愚かしく悲し」p361 みながら、深く愛おしむ涙のように感じた。 朝日新聞  私の信頼する書評家、藤田香織さんによる紹介。

Posted byブクログ

2024/05/14

結局何が言いたかったのか 何の話なのか 最後まで頑張って読んだけどUFOがどうとか… 理解の範疇を超えていた 一人称もコロコロ変わるし時間もやたら前後するし とにかく読みづらかった

Posted byブクログ

2024/05/12

読み終わったあと、なんとも感想を言えない、そんな気持ちになりました。 スッキリしない、というか。 ファンタジー?ミステリー?? 小説の中の話だから、ファンタジーであろうとなんであろうと、気にしなくていいのですが。 子供たちの不思議な体験やそれを取り巻く親や関係者、その遺族たちの絡...

読み終わったあと、なんとも感想を言えない、そんな気持ちになりました。 スッキリしない、というか。 ファンタジー?ミステリー?? 小説の中の話だから、ファンタジーであろうとなんであろうと、気にしなくていいのですが。 子供たちの不思議な体験やそれを取り巻く親や関係者、その遺族たちの絡み合った感じ、なかなかに不思議な話。でも読んでよかったとは思います。

Posted byブクログ