キェルケゴール の商品レビュー
・キェルケゴールは懺悔者であり、罪意識から神に手綱を握られ、神に生涯を捧げる決意をした。自分に向けられているはずの神の意志はどのようなものか、神への全面的な信頼のもと、自己への無限の関心によって、手探りしつづけた。キリスト教界にキリスト教を再導入することに任務を見、基本的には神に...
・キェルケゴールは懺悔者であり、罪意識から神に手綱を握られ、神に生涯を捧げる決意をした。自分に向けられているはずの神の意志はどのようなものか、神への全面的な信頼のもと、自己への無限の関心によって、手探りしつづけた。キリスト教界にキリスト教を再導入することに任務を見、基本的には神に仕えるスパイとして、その任務を著作家活動によって遂行した。そして最晩年には体制派キリスト教との衝突へ行き着くような苦悩の生を、永遠の生と至福への期待のなかで、生き抜いた。
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神に仕えるスパイ:90年代研究変化 一人の弱く不器用な人物 懺悔者 原点:ヘルンフート派 想像力と弁証法的思考力 著作家:精神的危機 呪われた家族 放蕩息子 実存哲学形成 ヘーゲルの影響 美的著作:非感傷的で観照的 宗教的著作 逡巡:34歳・牧師か著作家か 『死に至る病』 キ...
神に仕えるスパイ:90年代研究変化 一人の弱く不器用な人物 懺悔者 原点:ヘルンフート派 想像力と弁証法的思考力 著作家:精神的危機 呪われた家族 放蕩息子 実存哲学形成 ヘーゲルの影響 美的著作:非感傷的で観照的 宗教的著作 逡巡:34歳・牧師か著作家か 『死に至る病』 キリスト者の理想像 事故への無限の関心 汝自身を知れ:罪深さを誠実に自認 根本的に治療する思想 赦しを求め神の前に立つ 牙を研ぐ;体制派キリスト教 厭世観 教会闘争:神の不変性 死とその後:共鳴板のひっびわれた高貴な楽器 魂の不死性
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プロテスタント的信仰に基づく実存哲学を打ち出したキルケゴール。その著作と思索、人生の過程が概ね時系列に沿って紹介された一冊です。 キルケゴール的な実存主義に心惹かれる日本人はおそらくそれほど多くはないでしょうが、それに触れたいと感じる人、これから学びたいと思っている人が最初に手に...
プロテスタント的信仰に基づく実存哲学を打ち出したキルケゴール。その著作と思索、人生の過程が概ね時系列に沿って紹介された一冊です。 キルケゴール的な実存主義に心惹かれる日本人はおそらくそれほど多くはないでしょうが、それに触れたいと感じる人、これから学びたいと思っている人が最初に手に取るのに適した一冊ではないでしょうか。 哲学を知るためには、哲学者の人生を重ねて知ることが理解の近道と考えているのですが、まさにキルケゴールはそのタイプですし、この本はそれを可能にしてくれる一冊です。
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神のスパイとしてのキルケゴールの生涯と思想を描いた入門書。主要著書の概説に留まらず、日記等の資料から再現したキルケゴールのその当時の構想や問題意識との関係で著書や思想を解説しているので、一貫した物語としてキルケゴールの思想が見えてくる。限られた記述からも垣間見える一人の人間として...
神のスパイとしてのキルケゴールの生涯と思想を描いた入門書。主要著書の概説に留まらず、日記等の資料から再現したキルケゴールのその当時の構想や問題意識との関係で著書や思想を解説しているので、一貫した物語としてキルケゴールの思想が見えてくる。限られた記述からも垣間見える一人の人間として懊悩する姿は悲壮の一言に尽きる。
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