書院番組頭 の商品レビュー
「本丸目付部屋」の主人公の妹尾十左衛門が、好きである。 上司と部下に慕われるこの妹尾氏読みたくて、ついつい読みあさる。 上司にしたいNO.1ではないかと…… 3話からなる。 最初の「書院番組頭」 自分の地位が、危なくなると同時に、その人物を妬み、嘘で固める。 妹尾の息子もこの様...
「本丸目付部屋」の主人公の妹尾十左衛門が、好きである。 上司と部下に慕われるこの妹尾氏読みたくて、ついつい読みあさる。 上司にしたいNO.1ではないかと…… 3話からなる。 最初の「書院番組頭」 自分の地位が、危なくなると同時に、その人物を妬み、嘘で固める。 妹尾の息子もこの様な者の配下におり、ひどい修練をさせられていた。 ブラック企業のような感じなのか? 上司が、変わった途端、笙太郎の滑舌の良さに、こちらもニンマリ! 「中奥勤め」 腹違いの兄弟の弟がしでかした、切腹未遂。 いつも、小さな失敗に、精神的苦痛を感じていたのか? 兄弟同士、分かち得なかったこだわりが、溶けた瞬間までは、良かった!良かった!のだが、…… お沙汰になると、采配が難しい! この時代、お家が、絡んで来るから。 上様も、素敵だ! この一件に係わった荻生氏に、御文が届けられる。 上司たるものの部下と心通わす行為の文である。 「小伝馬町牢屋敷」 冤罪である。 その罪をかけられ、折檻を何度も繰り返され、気をうせるまで、傷め付けられるのに、無実を訴える。 この折檻には、目付まで、連絡が行くはずが、おざなりになっていた。 冤罪はならず、犯人は見つかった。 お裁きも、各々下ったが、妹尾も『遠慮』のお咎めを受ける。 しかし、それは、忙しい妹尾を休ませる口実であった。 どれも、殺人事件とかでなく、上司たるものの心構えのような話である。 潔さ、優しさが、伝わって来る話であった。
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このシリーズもはや14巻目。 目付け衆一同の仕事ぶりやそれを束ねる筆頭の妹尾十左衞門の人柄といい、部下たちのつながりなど、毎回気持ち良い読後感。 会社のような部署集団というもの、上下左右(横の)つながりがものを言う。そしてその手先となる部下たちも。 この集団たちを見ていると、...
このシリーズもはや14巻目。 目付け衆一同の仕事ぶりやそれを束ねる筆頭の妹尾十左衞門の人柄といい、部下たちのつながりなど、毎回気持ち良い読後感。 会社のような部署集団というもの、上下左右(横の)つながりがものを言う。そしてその手先となる部下たちも。 この集団たちを見ていると、常に上に立つものも見識を高めつつ自分をも向上させてゆかねばならないと感じる。 一人一人の個性を尊重し、信頼する筆頭の魅力いっぱい! 組織というもののあり方が透けて見える素敵なシリーズ。
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