アルマジロの手 の商品レビュー
古い時代をベースにしたエロティックな文章で綴られた短編が6篇.戦後間もない情景が出てきて、ああそんなこともあったなと膝を打つ回数が何度もあった.このような形で小説に残っていることは、後の世代の人々が味わえるので素晴らしいと感じたが、ある程度の年代の者にしか分からない感情も多くある...
古い時代をベースにしたエロティックな文章で綴られた短編が6篇.戦後間もない情景が出てきて、ああそんなこともあったなと膝を打つ回数が何度もあった.このような形で小説に残っていることは、後の世代の人々が味わえるので素晴らしいと感じたが、ある程度の年代の者にしか分からない感情も多くあるだろう.「蓮根ボーイ」に出てくる少年の行動は、当時の少年の雛形のような感じがした.
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「アルマジロの手」が怪談風な話で他の話と一線を画しているが、全体的に第3者から見れば不幸であるが、本人にしてみればそれが幸せ?という話が多く、それが返って、悲哀を浮き出している。
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蓮根ボーイ タイトルからしてインパクト大で 内容もなかなかに衝撃的。 読了後、何故か物哀しい気持ちになる話が多かった。
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「アルマジロの手」 怪談としてはオーソドックスなパターン 南米風に味付けしている 「心中狸」 夜の淡路・洲本城にて化け狸の悲恋話を聞く もてない男は悲観的 「月と鮟鱇男」 若い愛人に会社をのっとられるおっさん 自然界に定められた負け組 「海亀祭の夜」 徳島の東南部じゃ海亀の...
「アルマジロの手」 怪談としてはオーソドックスなパターン 南米風に味付けしている 「心中狸」 夜の淡路・洲本城にて化け狸の悲恋話を聞く もてない男は悲観的 「月と鮟鱇男」 若い愛人に会社をのっとられるおっさん 自然界に定められた負け組 「海亀祭の夜」 徳島の東南部じゃ海亀の産卵をことほぐ 亀には迷惑かもしれない 「蓮根ボーイ」 終戦直後、福岡市西部の沼沢地にて 最底辺の労働に従事する美少年 「鰻池のナルシス」 母親への愛憎が張り合う心を産み 少年をホモセクシャルに導く 「魔楽」 ホモセックスの快楽は精神的なものに限定される そう決めつけながらも興味は尽きない
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