この銀盤を君と跳ぶ の商品レビュー
面白かった! 日本女子フィギュアスケート界に現れた2人の天才による、オリンピックへのたった1枚の切符をかけた美しき闘い。 実際のエピソードや人物をモデルに書かれたであろう部分が、妙なリアル感を産んでいて物語に没入してしまった。 面白いから集中してどんどん読みたいのに、時系列が行っ...
面白かった! 日本女子フィギュアスケート界に現れた2人の天才による、オリンピックへのたった1枚の切符をかけた美しき闘い。 実際のエピソードや人物をモデルに書かれたであろう部分が、妙なリアル感を産んでいて物語に没入してしまった。 面白いから集中してどんどん読みたいのに、時系列が行ったり来たりするせいで突っかかってしまうのがちょっと残念だった。 天才2人はどちらも性格に難ありで、最初は絶対好きになれそうもなかったのに、少しずつだけど人間性が成長していく姿を見ていくうちに好きになっていった。どっちかが負ける姿を見たくないほどに。 最終章の決着はどうなるのか、まるで本当に試合を見ているかのように心臓がドキドキして仕方がなかった。 私はフィギュアスケートファンなので、試合のシーンはエレメンツやそれに付随する描写が少しあるだけで、想像補完できるけど、フィギュアスケートに詳しくない人からしたら、試合シーンは少し物足りないのかも? ただフィギュアスケートファンならとてもお勧めです! 私は競技としての技術点とフィギュアスケート独自の芸術面、双方のバランスが良い選手がどうしても好きなので、京本瑠璃のような選手がこれから現れればなと楽しみになった。 そして瑠璃の強さは私も見習わなければ……。 個人的に、女子フィギュア界のレジェンド瞳さんが、現役最後と決めたシーズンのフリープログラムに「ボレロ」を選んでいたところ、最高だった! フィギュアスケートファンにとってはやっぱりボレロは特別だから。
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フィギュアスケートのオリンピック代表権を争う2人の少女の話 まずは とても面白かった 話し手が主人公ではなく近しい人であること、試合当日から始まり、それぞれの過去をはさみながら進めていく構成、 リアルな情報も散りばめられている点など、どれも素晴らしかったです。 私もサラエボ...
フィギュアスケートのオリンピック代表権を争う2人の少女の話 まずは とても面白かった 話し手が主人公ではなく近しい人であること、試合当日から始まり、それぞれの過去をはさみながら進めていく構成、 リアルな情報も散りばめられている点など、どれも素晴らしかったです。 私もサラエボでの「ボレロ」は何度も検索して見たことがあったので、そこに触れられていて嬉しかった。 そして常に問題視される、フィギュアスケートとは跳べば勝つのか、という問題にも真向勝負していてよかった。 金メダルの台を踏んで銀メダルの台に上がったフィギュアの皇帝プルシェンコを思い出しました。 「蜜蜂と遠雷」が好きな人、長すぎと感じた人にもオススメです
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フィギュアスケートについて何も知らなかったけど、それでも最後のオリンピックを懸けた戦いは手に汗握る展開でとても感動した。 最後のオチはなんとなく予想ついたけど、それでもそれを超える良さがあった。 この銀盤を君と跳ぶっていうのは、ずっとコーチというか家族以上に関わってきた江藤朋香と滝川泉美それぞれの目線の言葉なんだね。 表紙の女の子はどっちなんだろう? フィギュアスケートについて見方が変わった。今度のオリンピックはもっと注目してみたい。
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「氷の獅子」 どん底から這い上がるため。 これほどまでに失礼なことや横暴な態度を取っていたら、才能があったとしても周囲から人が消えて当たり前だろうな。 「雪の妖精」 二人のスケーターと暮らす。 どれだけ本人が出場すると言ったとしても、無理をさせずに今後の選手生命を優先するのが当...
「氷の獅子」 どん底から這い上がるため。 これほどまでに失礼なことや横暴な態度を取っていたら、才能があったとしても周囲から人が消えて当たり前だろうな。 「雪の妖精」 二人のスケーターと暮らす。 どれだけ本人が出場すると言ったとしても、無理をさせずに今後の選手生命を優先するのが当たり前のことだったろう。 「私の舞姫」 メンタルはボロボロのまま。 今まで姿を現せなかった理由もわかったが、それならば影から見守るだけで会いにくるのを諦めるべきだっただろうな。 「私の友達」 バラバラになった家族には。 自身が舞台に立てなくなってしまったとしても、関わる手段はいくらでもあるから後は自分が納得できるかなのだろう。 「決戦」 少しの点数差が牙を向いて。 一枚しかないチケットだったからこそ、二人とも今までにないほど本気で挑んだとはいえ結末は予想をしないものだな。
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少年ジャンプの没プロットでも拾って小説にしたような印象。 ”私、〇〇〇〇は~” 漫画なら人物の書き分けさえできていれば必要ない書き出しを、この小説は何度も繰り返す。何かでこのシチュエーションあったなぁと思い出すと、そう、『黒子のバスケ』だ。あれは漫画だったから許されたけれど、この小説は大会当日の分刻みで過去に戻る。それも二人の人物の一人称で。敬語を使う使わないという書き換えで人物をかき分けているだけだからそれだけでは不足だから、冒頭の”私、〇〇...”が必要になる。また何度も何度も過去に戻るからそのたびに状況説明を繰り返すのでテンポも悪くなるし盛り上がりに水を差されげんなりしてくる。特別期待を裏切るどんでん返しがあるわけでもなく、少年ジャンプよろしくお膳立てされた苦難を乗り越えて主人公が勝つ!だけでワクワクなどない。そも、敬語で話す登場人物の物言いも違和感しかなく読んでいて気持ちが悪い。まぁ、その逆に悪態ばかりの人物もたいがいなんだが笑 構成を凝り過ぎた結果がこの様過ぎて読むのが疲れました。
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なんだか妙にリアルな素敵な小説でした 二か月後、新潟オリンピックが開催される全日本フィギュアスケート選手権大会 出場枠は2 一つは、女子フィギュアの牽引者三十歳を迎えているレジェンドが決定している 残る一枠をかけて、二人の天才少女が銀盤を跳ぶ そして、この少女たちを支え彼女たちの...
なんだか妙にリアルな素敵な小説でした 二か月後、新潟オリンピックが開催される全日本フィギュアスケート選手権大会 出場枠は2 一つは、女子フィギュアの牽引者三十歳を迎えているレジェンドが決定している 残る一枠をかけて、二人の天才少女が銀盤を跳ぶ そして、この少女たちを支え彼女たちの人生まで抱えて一緒に銀盤を跳ぼうとする女性コーチ二人 二人×二組の女性たちの決戦 決戦の日をたどりながら、四人のそれまでの人生を読ませる 「蜜蜂と遠雷」の天才たちの話を思い出す この二人の少女たちがなかなかの問題児 加えて彼女らに責任の無い家庭の問題も次々と起きる 波乱が続きすぎ 卓越したセンスと表現力を持つ完璧主義の少女と 圧倒的身体能力でジャンプの限界を超越する少女 それぞれのコーチは自分の舞姫を信じる フィギュアスケートの採点方法やジャンプの種類の説明も読ませてくれる あの採点を滑りながら換算しているのだから選手らはほんと頭の良さも必要なんです 欲を言えば、銀盤の二人の決戦のスケーティングをもう少し充実して読ませていただけたらと思いました♪
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芸能人夫婦を親に持ち、傍若無人ながらもステップなどの演技構成点が高い京本瑠璃。 どんな競技でもこなせる身体能力を持ち、好きなことだけやりたい性格で、ジャンプの技術点が高い雛森ひばり。 前者は過去にフィギュアスケート選手として活動していた振付師の江藤朋香、後者はひばりの才能を近くで見てきた二つ年上の滝川泉美をコーチに、残り1枠しかないオリンピック出場権を賭けて戦う。 フィギュアのことは何も知らないので、前回わくわくして読んだ同作者の「盤上に君はもういない」を重ねながら読んだ。 途中途中、ルールを何も知らない人間からすると説明調になりすぎず理解を深めながら読み進められた。 前作と違うのはどちらも手放しで応援できない性格の二人だったこと。それでもお互いを意識しながら戦う描写に胸を打たれてページを捲る手が止まらなかった。 だからこそ、最後に出場枠を獲得していて、「辞退はしない」と宣言までしていた加茂瞳選手が、その枠を引退をもって譲ったことに拍子抜けというか、がっかりしてしまった。 彼女がフィギュア界をこれまで牽引してくれて、そしてフィギュアを愛するが故に、二人の未来にフィギュア界を賭けたくなったのも分かるし、最後の一枠だったからこそ二人が輝けたのも分かるけど…
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二ヵ月後にオリンピック開催を控えた、全日本フィギュアスケート選手権。 この大会には日本女子フィギュアの歴史を変える選手二人が揃った。 卓越したセンスと表現力を持つ完璧主義者・京本瑠璃。 圧倒的身体能力でジャンプの限界を超越する雛森ひばり。 波乱続きの競技人生を送る彼女たちをこの舞台に導いたのは、それぞれのパートナーだった。 片や、運命が出会わせた師弟。 片や、幼馴染みの選手同士。 強く結びついた女性二人×二組がひとつの五輪出場権をかけてぶつかり合う。 (アマゾンより引用)
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最後の章がとてもとてもよかった。ハラハラドキドキの展開、終わり方まで良かった。 特に、「私と出会ってくれて、ありがとう。私を選んでくれて、ありがとう。二人で成し遂げてきたすべてが、今の私の誇りです。」は印象深く残った表現。 時系列が行ったり来たりして、こんがらがる部分があったので、マイナス1です、。 でも、フィギュアスケートの知識がない身としてもとても楽しめる作品で、作品として、とてもおもしろかった!!最後まで自分たちを信じ続け、演技に向かった二人×二組に拍手です。
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さわやかな話でした。 時系列が行ったり来たりするので、最初は「?」と思いながら読み始め、ある程度読んだところで最初の部分を読み直すと理解できる。 結末も期待を裏切らないかたちで、読後感がとてもよかった。 フィギュアスケートの天才少女2人の話。 正反対の性格のふたりが、それぞれ...
さわやかな話でした。 時系列が行ったり来たりするので、最初は「?」と思いながら読み始め、ある程度読んだところで最初の部分を読み直すと理解できる。 結末も期待を裏切らないかたちで、読後感がとてもよかった。 フィギュアスケートの天才少女2人の話。 正反対の性格のふたりが、それぞれの環境や試練を乗り越えて同じ舞台で最高の演技をする。 個人的には瑠璃が好き。かっこいい。 売る
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