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続きと始まり の商品レビュー

3.5

29件のお客様レビュー

  1. 5つ

    6

  2. 4つ

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  3. 3つ

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2024/05/15

ちょうど真ん中くらいで、タイトルにもなってるフレーズが出て来たのが印象的でした。 もはや、コロナ禍、と言うジャンルが出てもよいくらい、この時期に執筆された本を色々読みました。 まだ収束してないフェーズで読んだのと、今読んだのでは全然印象が違います。もっともっと時が経ったら、これも...

ちょうど真ん中くらいで、タイトルにもなってるフレーズが出て来たのが印象的でした。 もはや、コロナ禍、と言うジャンルが出てもよいくらい、この時期に執筆された本を色々読みました。 まだ収束してないフェーズで読んだのと、今読んだのでは全然印象が違います。もっともっと時が経ったら、これも昔の事になってしまうのかな。

Posted byブクログ

2024/04/29

なにが自分の生き方を決めるのだろう。 どんな出来事が自分を形作ってきたのだろう。 この数十年の間に私たちは、コロナウイルスや大きな震災を経験し、遠い国のテロや戦争をニュースで見た。 あるいはごく個人的な、育った家庭環境があり、今も記憶に残る子どもの頃の出来事がある。 他者と...

なにが自分の生き方を決めるのだろう。 どんな出来事が自分を形作ってきたのだろう。 この数十年の間に私たちは、コロナウイルスや大きな震災を経験し、遠い国のテロや戦争をニュースで見た。 あるいはごく個人的な、育った家庭環境があり、今も記憶に残る子どもの頃の出来事がある。 他者とのかかわりの中で、「じわじわと。自分が削り取られていく感じ。」p71 誰かと比べて、自分は「恵まれてる」p18 のだからと、飲みこむ小さなモヤモヤ。 書評家の藤田香織さんの、「自分に刺さっているトゲ」(朝日新聞)という言葉に、この物語全体に漂う、どこか漠然としてすっきりしないものの正体を知る。 私たちは、心に刺さったままのトゲを抱えて大人になり、この先も生きていく。 「前。前って?なんの前だろう」p65 「あれからって、いつから? どのできごとから?」p85 私たちが今生きている時間は、いつもなにかの、どこかの続きだ。 そして繰り返しなにかが、どこかで始まる世界だ。 この瞬間と次の瞬間では、なにも変わっていないように見えるし、まるで違っているようにも見える。

Posted byブクログ

2024/04/23

はじめて読んだ作家さん。 コロナ禍での人々の生活。 大きな出来事はないけれど淡々と話は進む。 そんなに共感できる登場人物はいなかったけど、 色々な制限の中で暮らした緊急事態宣言のときを思い出した。

Posted byブクログ

2024/03/28
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

自分が決して共感しないだろう人の心情を疑似的に追体験するのが小説の機能の一つ。そういう意味でとてもよかった。依然としてわかりはしないけれど。

Posted byブクログ

2024/03/18

なんかわかるな。 なんかそれぞれの感じ方に、共感できる部分が多数あって、なんか透明な感じにすーっと物語が続いてる感じがとても良かった。

Posted byブクログ

2024/03/07

何か特筆するような出来事が起こるわけではない。2020年3月から2022年2月にかけての期間、コロナ禍で全ての人の生活が影響と制約を受けていた期間における、ごくありふれた一般市民である男女3人の身の回りで起きたことを、それぞれが主人公となる章を交互に重ねることで描いていく。 確か...

何か特筆するような出来事が起こるわけではない。2020年3月から2022年2月にかけての期間、コロナ禍で全ての人の生活が影響と制約を受けていた期間における、ごくありふれた一般市民である男女3人の身の回りで起きたことを、それぞれが主人公となる章を交互に重ねることで描いていく。 確かに、コロナ禍の生活ってこんな感じだったよなあと、ほんのちょっと前のことなのに、時を隔てた異世界のように感じられるのが不思議だ。 あの時期の暮らしや感覚を、後に記録として残す意味でも貴重な価値を持つ小説と言えるかもしれない。 登場人物たちに、ふとしたきっかけで蘇る過去の記憶、それがこの小説のテーマである。阪神大震災や東日本大震災など多くの人が共通に体験した記憶と、両親や同級生、別れたパートナーとの間で交わした会話の断片などのプライベートな記憶。 ありふれた一般市民といっても、人に歴史ありというか、記憶を紐解くことで立ち現れる、それぞれの人生の複雑性や個別性、それを丁寧に紡いでいく筆致の確かさはさすがで、読み応えがある。

Posted byブクログ

2024/03/03

2020年3月から2022年2月の間の3人の日常。 そのうちの1人、石原優子の章で、リアルな関西弁の会話に惹き込まれた。ここまで正確に関西弁を表記した小説を私は知らない。 それぞれの行動、思索に2つの震災とコロナ禍が思考の端々に絡んできて考えさせられる。 最後の章で、偶然3人が一...

2020年3月から2022年2月の間の3人の日常。 そのうちの1人、石原優子の章で、リアルな関西弁の会話に惹き込まれた。ここまで正確に関西弁を表記した小説を私は知らない。 それぞれの行動、思索に2つの震災とコロナ禍が思考の端々に絡んできて考えさせられる。 最後の章で、偶然3人が一堂に会するというシチュエーションには、え…なんで?とちょっとがっかりしてしまった。

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2024/02/25

最後、こう繋がるのかぁと感服。 いつかの2月に3人は(石原優子、小坂圭太郎、柳本れい)新宿のトークイベントで一瞬だけ会って少しだけ言葉を交わしてたんだね。 オリジナルTシャツの作業場でパートとして働く優子、いろんな飲食店を転々として働く調理師の小坂、カメラマンの柳本れい。 それぞ...

最後、こう繋がるのかぁと感服。 いつかの2月に3人は(石原優子、小坂圭太郎、柳本れい)新宿のトークイベントで一瞬だけ会って少しだけ言葉を交わしてたんだね。 オリジナルTシャツの作業場でパートとして働く優子、いろんな飲食店を転々として働く調理師の小坂、カメラマンの柳本れい。 それぞれがそれぞれの環境で震災のこともコロナのことも生活の一部として語られていく。 そこでの人間関係も。リアリティがありすぎて、まるでその主人公をつかの間生きた感じがした。(特に石原優子ね) ポーランドの詩人、ヴィスワヴァ・シンボルスカの 「終わりと始まり」にインスパイアされての小説なのかな。 この詩も素敵だった。

Posted byブクログ

2024/02/18

この本を読んで、久しぶりに「クラスター」と言う言葉を思い出した。 本当に、人は忘れる生き物なんだなぁと思った。 もう少し、波がある話かとも思ったけれど普通な感じではあった。

Posted byブクログ

2024/02/12

コロナの日常が描かれた作品。別々な3人のエピソードが替わりばんこに出てくるのですが、あいにく、それぞれの1つ目を読んだところで挫折。最後は一つの線になる、ということだったので、最終章は読みましたが、あまり印象に残らないお話でした。 あの頃のことは、なんとまく、モヤってしていてど...

コロナの日常が描かれた作品。別々な3人のエピソードが替わりばんこに出てくるのですが、あいにく、それぞれの1つ目を読んだところで挫折。最後は一つの線になる、ということだったので、最終章は読みましたが、あまり印象に残らないお話でした。 あの頃のことは、なんとまく、モヤってしていてどんどん記憶が薄くなってしまっている感じなので、”思い出す”のにはいいかも。。

Posted byブクログ