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遺言未満、 の商品レビュー

3.6

9件のお客様レビュー

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2024/09/16

始めは,世界各地の葬送に関する抽象論が紹介されるが,ページが進むにつれてシーナさんの身近な日本各地の具体的な葬送の話に進み,死生観が展開する.死を考えることは,生を追求することに他ならない.シーナさんの多くの著書とはがらりと世界観の異なる葬送の話は,私事として死を真剣に正面から考...

始めは,世界各地の葬送に関する抽象論が紹介されるが,ページが進むにつれてシーナさんの身近な日本各地の具体的な葬送の話に進み,死生観が展開する.死を考えることは,生を追求することに他ならない.シーナさんの多くの著書とはがらりと世界観の異なる葬送の話は,私事として死を真剣に正面から考える切っ掛けにもなる.

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2024/09/11

 なつかしい、なつかしい、焚火の活字中毒のニーさんが影になって表紙を飾っていて、ああ・・・、オイ?オイ?と立ちどまって、手に取って見ると、葬式とか、墓とか、遺言とか・・・  あのころから、いつの間にか40年ほどもたっていて、でもやっぱり、シーナはシーナでした。  アホブログでも、...

 なつかしい、なつかしい、焚火の活字中毒のニーさんが影になって表紙を飾っていて、ああ・・・、オイ?オイ?と立ちどまって、手に取って見ると、葬式とか、墓とか、遺言とか・・・  あのころから、いつの間にか40年ほどもたっていて、でもやっぱり、シーナはシーナでした。  アホブログでも、懐かしがっています(笑)  https://plaza.rakuten.co.jp/simakumakun/diary/202408310000/

Posted byブクログ

2024/08/15

映画『四万十』 河合雅史『未来の年表』 全体は荘重な静けさの中で森閑としている 啓典『クルアーン(コーラン)』 土葬を主とするのは、自分が復活したとき骨だけでなく肉体を持ってそれを迎えたい、という意識が強いからなのだろう。 当然仏壇もないし、戒名なんてのはハナから論外だ。 アッラ...

映画『四万十』 河合雅史『未来の年表』 全体は荘重な静けさの中で森閑としている 啓典『クルアーン(コーラン)』 土葬を主とするのは、自分が復活したとき骨だけでなく肉体を持ってそれを迎えたい、という意識が強いからなのだろう。 当然仏壇もないし、戒名なんてのはハナから論外だ。 アッラーを模ったものが一切許されないイスラム教では、そういう眼前の「祈りの対象」というものがちっとも存在しないぶん、イスラム教徒等の思いや願いは、遠い宇宙空間の彼方に静かに確実に向かっているようで、寧ろ不思議に安定した実感があるのが不思議だった。 そしてそれ等は長らくタイの田舎等でよく見られた遺体放棄に絡む恐怖症らしい その名残りは「窪」とか「谷」「沼」「林」等の付いている地名に残されている。 その頃島ではまだ食べられていた大きな赤海亀を持ってきて カロウト式 大阪・一心寺の「お骨佛」 フューネラルビジネスフェア二〇一八

Posted byブクログ

2024/08/05
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

脳梗塞をきっかけに、40代にして死を意識し始めました。 もちろん、死に対する意識は長らく持っていました。小学生で飼っていた猫が死んだとき、大学生で友人を亡くしたとき、30前後に立て続けに3回ほど入院をしたとき。 そしてこの度、脳の血管のバイパス手術ということでまあ死んでも何らおかしくない、と勝手に考え、当地でWillを書いたり、銀行口座・保険等を減らす、また一覧にしてPCのデスクトップに置き、妻や息子に何かあったらこれをあけろと指示したり。つまり、マジで死ぬことを意識したということです。 無駄なものを減らし、無駄なことに時間も使いたくない、大切な人と時間を過ごしたい、と思うようになりました。 結局バイパス手術はあれ?というくらいスンナリ終わり、当地に戻ってきて、あっという間に周囲にも心配されなくなり、嬉しいのか嬉しくないのか良く分かりませんが、とりあえずBAU(Business As Usual)になりました。 そんな時に、会社を辞めてしまった姉さん的な人に快気祝いランチをしていただいたときに借りたのが本作。 ・・・ 椎名誠さんというとエッセイストと旅人の良いとこどりみたいな飄々としたおじさん、という印象でした。 で、彼ももう80ですよ。そりゃあ死について考えますわな。 ・・・ 本作、椎名氏による死にまつわるエッセイ集であります。 これがまたとても幅広い内容。 墓にまつわる話、より詳細に言えば墓に骨ツボを保存するのってどうなの?という疑問。また骨を砕いて仏様の像を作っている寺院の話。古来の亡骸の処分方法と地名、キリスト教の埋葬やムスリムの埋葬、自然葬、海外の葬送方法(鳥葬とか)などなど。 年齢からすれば私なぞよりもぐっと死に近いわけで、ある意味真摯な言葉で死の周辺を捉えています。でも飄々とした表現は拭うべくもなく、椎名節とでも言うような何とも言えないリズムの筆致であります。 ・・・ その中で河合雅司氏の「未来の年表」に言及されている部分が幾つかあり、やはりかの本のインパクトは大きかったかと実感。 火葬場が増えない、火葬待ち〇日みたいな未来がくる、という将来です。それを見越して遺体安置サービスみたいな業ができるのだろうとか。 また地方から檀家制度が崩壊し、墓が維持できないという将来が見える中、もう墓とか持つのも、そして盛大に葬式をやるのもやめたいという椎名氏の気持ち。まあそうですよね。 私も自然葬みたいにサクっと海に散骨をしてほしいなあとか思います。 ・・・ ちょっと足らないなあと思ったのは、財産処分については殆ど触れていないこと(北海道の別荘を処分した話はありましたが)。 おそらく子さん方も立派に出世されているのだとは思います。でも、椎名氏も都心に不動産をもっていることを想定しますと、加えて動産なども相応あることを想定しますと(著作権なんぞも相続税の対象になるのかな?)、それらを相続するのにとてつもない税金がかかることが想定されます。 きっとイニシャルで数百万から、下手すると数千万の税金がかかります。 加えて晩婚化が進む昨今、場合によっては相続を受ける当の子供たちは、相続税の支払い時がまさに孫(子の子)の教育資金で首が回らない時期、という可能性もあります。 旅・自然・自由みたいなイメージと全くかけ離れますが、お金や財産のことにまで踏み込んで共有いただけたらもう一段椎名氏的にエポックメイキングな作品になったかも、とふと思いました。 自分の親の痴呆症が進むにつれ、財産の処分(それがたとえ少なくても)については本人が家族の前でコンセンサスを取るのが一番良いなあというのが今の私の感情であります。 ・・・ ということで椎名氏の死にまつわるエッセイでした。 お葬式、お墓、死について考えるきっかけとなるような一冊でありました。重たくない作品なので気になる方はまずは手に取って読んでみると良いかとは思います。

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2024/07/31

自分の年齢が平均寿命に迫り、海への散骨を希望している著者が、色々な国での葬送のしかたなどの見聞をまとめたルポルタージュ的なエッセイ集。 日本では、火葬が一般的だが、世界には様々な葬送法があるものだ。 火葬、土葬、風葬、樹上葬、ミイラ葬、水葬、鳥葬、舟葬、樹木葬などなど。 多死社会...

自分の年齢が平均寿命に迫り、海への散骨を希望している著者が、色々な国での葬送のしかたなどの見聞をまとめたルポルタージュ的なエッセイ集。 日本では、火葬が一般的だが、世界には様々な葬送法があるものだ。 火葬、土葬、風葬、樹上葬、ミイラ葬、水葬、鳥葬、舟葬、樹木葬などなど。 多死社会となった日本では、火葬場の順番待ちが問題となっているが、今後どのような早々の仕方が現れるのだろう。

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2024/03/10

 われらが椎名誠さんの『遺言未満』だ。どんな死生観を聞かせてもらえるのだろうと期待して読み始めたが、期待は裏切られた。  国内外の葬送周辺を取材してまわったレポートだ。時に死生観が織り込まれるが、総量が少なく深みに欠ける。そのままストレートに、年齢的に死に近づくにつれ “死ぬ”...

 われらが椎名誠さんの『遺言未満』だ。どんな死生観を聞かせてもらえるのだろうと期待して読み始めたが、期待は裏切られた。  国内外の葬送周辺を取材してまわったレポートだ。時に死生観が織り込まれるが、総量が少なく深みに欠ける。そのままストレートに、年齢的に死に近づくにつれ “死ぬ”ことについて椎名誠さんが考えたことを読みたい。  遺言未満、の読点ってなんだ? まだ続きがあるってことか? 本文中に書かれていたっけ?

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2024/01/22

〝この道をどこまでも行くんだ〟〝ぼくがいま、死について思うこと〟 この二冊と重なるような部分もある椎名誠の遺言未満という斬新なタイトルの本。 椎名誠といえばやはり旅であり、その僻地の習慣や独特な部分をクローズアップして語りかけるような文章、これは…と面白く読む。 ぼくがいま死に...

〝この道をどこまでも行くんだ〟〝ぼくがいま、死について思うこと〟 この二冊と重なるような部分もある椎名誠の遺言未満という斬新なタイトルの本。 椎名誠といえばやはり旅であり、その僻地の習慣や独特な部分をクローズアップして語りかけるような文章、これは…と面白く読む。 ぼくがいま死について思うことでもあるが、日本の葬式や墓が当たり前と思っている私たちは、鳥葬や風葬、なんてビックリするだろう。ただ世界には、そうした方が自然だったり、永久凍土に墓を掘ることが難しいことはわかるだろう。 ちょっと書いてみよう、そう思わない部分を椎名誠がリアルに描いているから、怖いなってことも読んですごく心に残る。 この本を手にした時は、たまたま実父が旅立ったばかりでそんな時にこのタイトルをと言われたが、遺言が何か、未満とは何か知りたくて読んだ。 椎名誠も辛い別れがあったと知ったのは巻末だ。 人が亡くなることが身近にはない現代に、予習的な死を垣間見ることができるそんな本でもあった。 山下和秀さんに強引に書かせた体験記「東京都・豆南諸島まるごと探検」読んでみたい!

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2023/12/09

遺言状、葬式への想い、緩やかにも下降する体調・・・。シーナ氏も来年傘寿、そんなシーナ氏が見出した命の風景はどこに!

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2023/11/28

久しぶりのシーナさん。 "死亡適齢期"という言葉が出て来るあたり、さすがだなぁ あとがきは、昔いっぱい読んだシーナさんの本たちを思い出して涙が出た。

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