苺飴には毒がある の商品レビュー
幾つになっても、どこにでも、れいちゃんはいるよね~。距離を置くしかないんだよね。、、、と、冷静でいられるくらいの感覚になれたはずだけど、いざ私の知ってる直近のれいちゃんが出てきちゃって完全冷却まではまだいってなかった事を思い知る。 いや、いいのよ、陰口は陰で言ってる分には。それ...
幾つになっても、どこにでも、れいちゃんはいるよね~。距離を置くしかないんだよね。、、、と、冷静でいられるくらいの感覚になれたはずだけど、いざ私の知ってる直近のれいちゃんが出てきちゃって完全冷却まではまだいってなかった事を思い知る。 いや、いいのよ、陰口は陰で言ってる分には。それを誰々さんが、あなたの事をこんな風に言ってたよと伝えてきた上で味方のふりをするのがいちばん信用ならんわ!!!とちょっと熱が残ってるくらいにまだ近い過去なんだね。離れて良かった。 れいちゃんに、誰かを貶める共犯関係ではない何気なくても楽しい会話ができる友達ができますように。真っ直ぐな友情が築けますように。
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胸キュンは封印。 随所に毒が散りばめられた青春小説。 子どもの頃に遊んだ「花いちもんめ」を思い出す。 選ばれた時の高揚感と、最後の一人になりそうな時の不安感。 中高生時代は学校こそが全てで一人でいる事は悪の様に感じた。 本作に登場する少女達も狭い世界の中であがいている。 れ...
胸キュンは封印。 随所に毒が散りばめられた青春小説。 子どもの頃に遊んだ「花いちもんめ」を思い出す。 選ばれた時の高揚感と、最後の一人になりそうな時の不安感。 中高生時代は学校こそが全てで一人でいる事は悪の様に感じた。 本作に登場する少女達も狭い世界の中であがいている。 れいちゃんに悪感情を抱きながらも登下校を共にし距離を取れない寿美子に悶々とし、陰口を撒き散らす事で他者とコミュニケーションを取るれいちゃんに嫌気が差す。 本書に登場する『毒友』のフレーズには頷くしかない。 甘酸っぱい苺飴の奥に潜む苦味を痛切に感じる一冊。
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毒友、というジャンルが新たに創設されそう…!毒親本はかなり流通してきているけど、毒友は確かに存在するのにそれを描く作品はなかったように思う。とても理解ができた。れいちゃんの裏にも色々あるのはわかるが、それでも人に毒を吐くのは違う。客観視した様子を具に描かれている作品だ。時々差し込...
毒友、というジャンルが新たに創設されそう…!毒親本はかなり流通してきているけど、毒友は確かに存在するのにそれを描く作品はなかったように思う。とても理解ができた。れいちゃんの裏にも色々あるのはわかるが、それでも人に毒を吐くのは違う。客観視した様子を具に描かれている作品だ。時々差し込まれる打矢さんの短歌がとても素敵だし、寿美子はきっとそれに救われている。 それにしても、砂村かいりさんの作品の、恋に落ちていく様がとても好きだ。 p.239 「私は多分…人よりも矛盾に対して潔癖なところがあるかもしれません。というより、ロジックを返して、しか理解できないことが多いので、わかりやすい整合性を好むような気がします。…それはおそらく、他人の力や言動が自分の意思を飲み込んでいくことに対する反発や嫌悪なのかもしれなくて…。そうしたときに心のゆとりがなくなってしまわないように、思考して踏ん張れる点が長所であり、柔軟性に欠けるのが短所だと思います」 p.270 想いとは新月のようあの空にあるようでない、ないようである 吐き出した息はどこまで美しく、君は心に夜を飼う人 p.279 街はおしゃれで個性的な労力なので溢れていること。電車には自転車もペットも乗せて良く、定期券はバスから地下鉄、船に至るまで共通で使えること。店に入れば店員さんと必ずハローと挨拶し合うこと。日曜日はほとんどの店が営業しておらず、24時間営業のコンビニなんてないから、生活に必要なものを照らしたのは、土曜日を迎えると窮地に陥ってしまうこと。 「学校の給食、単品でパンケーキだけ!とか、じゃがいものクリームソースかけだけ!とかだったりしたよね」「自分の誕生日にはさぁ、クラスの人数分のケーキとかマフィン持っていって、みんなに振る舞うんだよね。あれは謎のイベントだったよな」「やっぱりクリスマスマーケットが圧倒的だよね。格が違う」「あー、ジャンダルメンマルクとのあれはさぁ…店の数も気分も、何なら電気の使用量もドイツ1なんじゃないかって位、ピッカピカに眩しく賑やかだったよね」「世界一でしょあれは絶対」「焼きたてのプレッツェルにかぶりつくのがたまらなかったなぁ」「ドイツではブレーツェルなんだよね。あと、ちょっと酸っぱい黒パン好きだった」 p.295 私はもう、他人の感情の面倒は見ない。もし仮にあの飴に毒があって、れいちゃんにコントロールされていたのだとしても、私からはもうその毒は抜けきっている。与えられても、もう食べない。そして私からも、何も差し出さない。 p.302 誰かのことを憎み切らなくてもいいし、無理に許し切らなくてもいい。自分の感情を頑張って加工しなくていい。戸惑いながら手探りの日々を生きていた。あの頃の自分に、今ならそんな言葉を届けてあげられる気がする。
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寿美子の気持ちもれいちゃんの気持ちも、どっちもんかってしまうな 栞が知り合いの女の子に見えてきちゃった
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途中何度も読むのを止めようかと思った。 れいちゃんに苛立ったから… 栞との絡みが出て来た辺りから、やっと心落ち着かせて読むことが出来た。 総合して余り好きになれないお話だった。
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同作者の描く物語の展開が好きで新刊を楽しみに読んだが、もしかすると私の本への好みが変わってしまったのかもしれない。 女子同士特有の空気感や、学生の時だからこその独特な牽制の仕方が感じられて、繊細さを感じる作品だった。 「炭酸水と犬」「アパートたまゆら」の方が個人的には面白いと感じ...
同作者の描く物語の展開が好きで新刊を楽しみに読んだが、もしかすると私の本への好みが変わってしまったのかもしれない。 女子同士特有の空気感や、学生の時だからこその独特な牽制の仕方が感じられて、繊細さを感じる作品だった。 「炭酸水と犬」「アパートたまゆら」の方が個人的には面白いと感じる作品だった。なかなか難しい。
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Amazonの紹介より 「どうしていつも、ごく普通の友達でいられないんだろう」 高校二年生の寿美子には、れいちゃんという幼なじみの友人がいる。同じ高校に進学し通学を共にしているふたりだが、 過去に複雑な事情を持つれいちゃんは、可憐な容姿とは裏腹に、他人の容姿を貶めたり、陰口を撒き...
Amazonの紹介より 「どうしていつも、ごく普通の友達でいられないんだろう」 高校二年生の寿美子には、れいちゃんという幼なじみの友人がいる。同じ高校に進学し通学を共にしているふたりだが、 過去に複雑な事情を持つれいちゃんは、可憐な容姿とは裏腹に、他人の容姿を貶めたり、陰口を撒き散らすことでコミュニケーションをとる少女だった。 そんな態度に違和感を覚え始める寿美子だが、やがて彼女の吐く毒は自分自身にも及んでいるのではないかと思い至り――。 互いを傷つけ合いながらも一緒にいる、思春期の複雑な友人関係。業界注目の新鋭・砂村かいりが贈る、一言では片づけられない少女同士の関係性に切り込んだ青春小説。 ミステリアスなタイトルですが、特にミステリー要素が入っているわけではなく、主人公が学生時代に体験したエピソードを語っていく展開になっています。学生時代には、ありがちなエピソードが多く紹介されています。 表向きは仲良い関係性ですが、深掘りすると、友達はクラスメートのことを悪く言ったり、主人公のいない所では、主人公のことを悪く言ったりといった「毒」のある友達と仲良くしていることになります。 そんな友達にどう接したら良いのか。大人になって思うと、そんな奴無視すればいいのにとか思ってしまいますが、当時を振り返ってみると、なかなか言いづらい状況であることを思い出します。 他にも、少女同士に限らず、昔こういったことあったなといったエピソードが個人的にいっぱいありました。 高校時代ではないですが、小学生の頃、小説と似たような体験をしたので、懐かしさと同時にほろ苦さも甦ってきました。この作品では、「苺飴」で昔が思い出されますが、食べ物に限らず、その時にあった物の匂いや物体などで、当時を思い出すことがあると思います。 良いも悪いも、一つの物があるだけで、記憶が甦ることに人間の脳って凄いなとちょっと思ってしまいました。 終始、主人公の学生時代が描かれていましたが、全体的に主人公の言いたいけど言えないもどかしさや歯痒さが、存分に表現されていました。 色んな鬱憤を溜めての後半での展開は、読み応えがあって面白かったです。 毒友以外にも、色んな友達や知り合いがいます。その人に固執せず、色んな人と深めてほしいなと思います。 といっても、当時の自分にはなかなかハードルが高いですが・・。 読了後、あの時の友達って、もしかして…と疑ってしまった自分がいました。今更連絡をしても思ってしまいますが、「毒」でないことを願いたいです。
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なんとも言えない感情が心の奥の奥のどこかでうようよと動く感じがずっとしてた。直視したくないような、でも懐かしさで取り出したくなるような、そんな感じ。 ただ私の高校時代の経験にはあまりないことでもあったので、わかる、と言うわけではなく、わかるような気がする、ていう。どちらかというと...
なんとも言えない感情が心の奥の奥のどこかでうようよと動く感じがずっとしてた。直視したくないような、でも懐かしさで取り出したくなるような、そんな感じ。 ただ私の高校時代の経験にはあまりないことでもあったので、わかる、と言うわけではなく、わかるような気がする、ていう。どちらかというと小中学校時代の記憶にかする感じがした。 二人の関係性がなんかこう、読んでるだけの私もどこか依存してしまう。れいちゃんは主人公にとっての毒友で、そしてきっと同じでないけれどれいちゃんにとっても主人公は毒友だったんじゃないだろうか。 誰が悪いとかそういう意味ではなく、一緒にいることがお互いにとって、毒になる。 主人公もそこはかとなく、ずっと誰かを見下すようなどこか上から目線な感じがあって、それがなんか、ふたりの絶妙な毒友感……。 ふたりだけの、ふたりにしかない、そんな思い出たちの数が読んでる私も複雑な気持ちになった(そこがめちゃくちゃ好きだと思った) そして諭の言葉に私もがっくり肩を落としたよ!笑
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うひょう!!最高だよおおおお! (読後3秒のテンション) めちゃくちゃ良いよ、苺飴。 なんだろう、読んでるとね、口の中であのザラザラした飴の感触があるの。 わたしれいちゃんのこと知ってるし、女の子はみんなれいちゃんと会ったことあるとおもう。 いや、男の子もみんなれいちゃんと...
うひょう!!最高だよおおおお! (読後3秒のテンション) めちゃくちゃ良いよ、苺飴。 なんだろう、読んでるとね、口の中であのザラザラした飴の感触があるの。 わたしれいちゃんのこと知ってるし、女の子はみんなれいちゃんと会ったことあるとおもう。 いや、男の子もみんなれいちゃんと面識あるよ。 毒をまとって、友達の顔をして、毒を吐き続けてないと自分を保てなくて息もできなくて、たぶん苺飴の毒にいちばん依存してたのはれいちゃんで、でもそうさせたのって本当はだれなんだろう??? なんてことを考えてしまう。 あの子が欲しい、この子が欲しい。 名前を呼ばれないのはうれしいことなのか、悲しいことなのか。 読んでると、言いようのない不快感が口の中にあって、あああああああああ!!!!って叫びたくなるの。 いちばん振られたくない場所を見つけられたみたいな、なんとも言えないこの感じ。 おそらく寿美子と同じ時代を生きていたからこそ、解像度の悪い写メの画像みたいに脳裏に浮かんできたものに数日はうなされそうだ。 あとなんといっても!! ラストの愉くんの『やっぱり女の敵は女だね!』のセリフよ。 この抜群に女(主にわたし)を苛立たせる、ハァァァァ!!??おまえに女のなにがわかんだよ!!!黙れええええ!とぶん殴りたくなったよ(暴力反対) ほんとこういう解像度の低いワードを、殿方ってしれって口にしちゃうんだよなぁ。 君には一生、この苺飴の味はわからんだろうなと思いながら、そっと本を閉じました。 何を飲んでも、ハミガキしても、うがいしても、苺味が消えなくて途方に暮れる、そんな昼下がりである。
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