苺飴には毒がある の商品レビュー
自分自身が他人の顔色をうかがいすぎてしまうことがよくある。そのため、主人公の寿美子が、他人の思考を「先回り」して想像してしまうことで、頭という「水槽」の中をたくさんの言葉が泳いでしまい、言いたいことがまとまらなくなるという比喩の仕方はしっくりときた。 また、友人であれ恋人であれ...
自分自身が他人の顔色をうかがいすぎてしまうことがよくある。そのため、主人公の寿美子が、他人の思考を「先回り」して想像してしまうことで、頭という「水槽」の中をたくさんの言葉が泳いでしまい、言いたいことがまとまらなくなるという比喩の仕方はしっくりときた。 また、友人であれ恋人であれ、その人だけに依存しすぎると、その人の感情の揺れ動きに大きな影響を受け、毒ともなり得る。 栞のように、フラットな姿勢とほどよい距離感で付き合える友人が複数人いる関係性が理想なのだと思う。
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遥か昔の学生時代を苦く思い出しました。 何十年経ても忘れられない閉じ込めたはずの痛みが蘇りました。 寿美子さん浪岡兄妹と繋がれて良かったね〜
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
学生時代の「誰かと一緒に行動せず、1人でいるのはおかしい」という風潮が、自分自身も嫌だったなと思い出した。 思春期の、自分の性格を形成していく大切な時期に、自分に悪影響を与える人が近い存在なのは辛いなと感じた。 もし、れいちゃんが寿美子ちゃんの悪口を言わず、他の人達だけだったらまだ結末は変わったのかなと思うところもある。 寿美子ちゃんが、最終的に前向きに進めれて安心した。れいちゃんと縁が切れてよかった。 読みながら、自分の学生時代を思い返していた。思春期女子のドロっとした感情。自分にも似たような所があったのだろうなと反省もしつつ、寿美子ちゃんに共感しながら。 私も、寿美子ちゃんみたいに言い返せたら今抱いている感情も違ったものになっていたのかもしれない。
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寿美子のような気持ちになること、逆にれいちゃんのような人になってることもあったと思う。 特に女子に多いんかな、嫉妬や独占欲やクラスカーストや陰口や、、なんだか忘れかけてた過去を掘り返されて痛々しい気持ちになるけど、案外、心あったまる系よりも、こういうドロドロの方が勇気もらえるかも...
寿美子のような気持ちになること、逆にれいちゃんのような人になってることもあったと思う。 特に女子に多いんかな、嫉妬や独占欲やクラスカーストや陰口や、、なんだか忘れかけてた過去を掘り返されて痛々しい気持ちになるけど、案外、心あったまる系よりも、こういうドロドロの方が勇気もらえるかも。 学校に居づらかったり、友人関係に悩んでたりしたらおすすめしたい。いろいろと吹っ切れると思う。 この表現しづらい歪な友人関係や感情に焦点あてるのスゴイと思った!
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クラスが生々しく表現されていた。 今、高校生の私は実際かなり人間関係に左右されることが多くてとても共感できた。 もっと気楽でいいんだと思えた。
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他人の容姿を貶めたり、陰口を言ったり、そんな方法でしか人とコミュニケーションをとれない人って意外と身近にいる。 そういう人と学生の頃に出会うと複雑な友人関係を築き悩むことになってしまうのかもしれない。狭い社会で、狭い人間関係で、逃げ場がないように感じてしまうこともあるのかもしれな...
他人の容姿を貶めたり、陰口を言ったり、そんな方法でしか人とコミュニケーションをとれない人って意外と身近にいる。 そういう人と学生の頃に出会うと複雑な友人関係を築き悩むことになってしまうのかもしれない。狭い社会で、狭い人間関係で、逃げ場がないように感じてしまうこともあるのかもしれない。 そんなことを思いながら読んだ。 子どもって残酷だと感じる時がある。 思春期ともなるとその残酷さには悪意も含まれることもあって、なかなかにえげつない。 それもまた青春なのかなとも思うけれど… それにしても「毒」って面白い言い回しだ。
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『アパートたまゆら』(9784488803094)以来、だいたい一年振りくらいに読む砂村かいり先生の作品。 『アパート〜』もそんな感じでしたが、それ以上の、ただならなくてままならない息苦しさとともに『友達ってなんなんだろうなって』(p218)主人公の〈沢田寿美子〉の回顧を辿りつつ...
『アパートたまゆら』(9784488803094)以来、だいたい一年振りくらいに読む砂村かいり先生の作品。 『アパート〜』もそんな感じでしたが、それ以上の、ただならなくてままならない息苦しさとともに『友達ってなんなんだろうなって』(p218)主人公の〈沢田寿美子〉の回顧を辿りつつ考えを巡らせてゆく少女青春小説。 俗に言う‘イケてない’‘コンプレックスに塗れた’中学・高校生時分を過ごした不肖私めにもグサグサと針山のようにブッ刺さってきた寿美子の青春。‘従える者’か‘従う者’か、残酷なまでの階級格差が明確に現れてしまう10代中盤。しかも一度カテゴライズされると昇級するのは一筋縄ではいかない。昨今でこそ多様性だとか個性尊重だとか、‘認め合って助け合う’を是とする風潮が漂っているが本作中の時間軸である昭和最終盤から平成初期〜のあたりにはそんな空気はあんまり無くて、クラスLINEとかSNSとかもまだ全然発達していなくて、現代とはまた違った感じで他人の‘裏の顔’を見知ってしまう事の怖さはあったように思う。 なおかつ、女子校を舞台とする女性ばかりのコミュニティという空間における、露骨かそうでないかに関わらない、心身を切り裂き抉り取るように鍔迫り合う出来事・描写の連続には読んでいて頭が痛くなる程。 女子の立ち回りってこんなに大変なの…? 友人関係の歪みに輪をかけて、家族関係の軋みや将来への不安までもが擡げてきて、またそれらが、まるで飴玉を口中で蕩かすように、じゅわじゅわと唾液と混ざり合い読み手の心に浸潤して来る。 制汗剤や化粧品の香りもそうだが、本作における『苺飴』の風味はまず間違いなく天然苺果汁由来ではなくて人工的に生み出されたまやかしの甘酸っぱさ。まさにそれはまやかしの友人関係に通じる不確かさの一方で、それなりの居心地よさを提供してくれる、という見方もあるのでは。 また、作中で私がもう一つ印象に残ったのは「林檎」(p54、p189、p246 他にもあるかも?)というモチーフ。おそらく場面ごとに違う意味を持たされたこの「林檎」は何を示しているか。たぶんp54では‘若さ・幼さ→無垢’を、p189「林檎の種」は‘罪・惑わし→不穏の気配’を、p246「林檎(略)追熟」は‘少女から大人への(精神的)成長’と‘恋・初恋’を指しているのではないか?と個人的には考えた。 寿美子の後輩・打矢さんの短歌「庭に伸びる〜」(p237)は事実上の告白の歌??シスターフッド的気配を感じつつも彼女が好意を抱いた?経緯はスキップされているので想像の域を出ない。 口の中で飴玉がゆっくりと溶けるように、寿美子の物語もころころ揺らぎながらゆっくりと進んでいく。 砂村先生が紡ぎ出す女性キャラクターはのっぴきならない屈託を抱えた人物が多いような(少なくとも今の印象では)気がするけどサッパリとした読み味なので全然嫌ではない。 沢田家の問題に関する描写がやや重たくて、ちょっと盛り込み過ぎなように感じられたのと、登場した意義が今一歩わかりにくい人物が多かったのでもう少々スッキリしていたら尚良かったかな、と感じました。 1刷 2024.5.28
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とりあえず、第1章まで読了。 いるいる!こんな女の子!女子特有の目配せ、悪口を言う前の空気感、人の悪口を言わないと死ぬの?!ってくらい悪口を言う人もいる。 そんな女友達に悩んでた時期もあったから、こんな子いるな〜て思いながら読んでた そんな子に限っていろんな顔を持っていて世渡りが...
とりあえず、第1章まで読了。 いるいる!こんな女の子!女子特有の目配せ、悪口を言う前の空気感、人の悪口を言わないと死ぬの?!ってくらい悪口を言う人もいる。 そんな女友達に悩んでた時期もあったから、こんな子いるな〜て思いながら読んでた そんな子に限っていろんな顔を持っていて世渡りが上手い。だから、あの子がずっと悪口言ってていや。なんて愚痴を誰かに言うことも出来ないんだよね でも、いい子だなって思う瞬間もあって、その瞬間があると、縁を切るってまではいかない。でもきっと、疎遠になったら連絡はしない。友達だけど心の許せる友達では無い。近所に住んでたり親が仲良かったりすると、縁を切ることは難しいし、、、。 読了5/13 おもしろかった!
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れいちゃん、嫌だなと思う瞬間も、その嫌な感じがおもしろいこ、ノリがいい子になってしまう瞬間がある。誰しも、無意識にれいちゃんになる瞬間があって、れいちゃん同士で笑っている時もあるかもしれない。主人公が、毒を吐かないで、自分を生きる選択をしたことがとても勇気がある事だと思った。でも...
れいちゃん、嫌だなと思う瞬間も、その嫌な感じがおもしろいこ、ノリがいい子になってしまう瞬間がある。誰しも、無意識にれいちゃんになる瞬間があって、れいちゃん同士で笑っている時もあるかもしれない。主人公が、毒を吐かないで、自分を生きる選択をしたことがとても勇気がある事だと思った。でも、現実は1人より、嫌なこと2人、一人でいることが恥ずかしい、一人でいる自分に問題があると思われたくないと思うことがおおいんじゃないかな?
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嫌な思いをしてまで付き合うことはないだろうに。中高校生くらいだと、そんな関係もあるか。最後には自分の気持ちが伝えられたのだからヨシとするか。
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