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神に愛されていた の商品レビュー

4

110件のお客様レビュー

  1. 5つ

    36

  2. 4つ

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  3. 3つ

    22

  4. 2つ

    3

  5. 1つ

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2023/12/20

切なくて哀しい真っすぐな憧れ。痛みと共にある愛に、その佇まいに心を揺さぶられました。小説家となった二人の間を隔てるもの、通うことのない情念が30年の時を経てやっと届いたプレリュードの章、救われました。 日下明氏の装画がまた雰囲気にぴったりで素晴らしいです。

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2023/12/12

『みんな蛍を殺したかった』 『私はだんだん氷になった』に続き、木爾チレンさんの作品を読むのはこれが三冊目。 作者があとがきで「私はこの小説がとても好きだ」と書かれているだけあって、満足出来る面白さだった。 美しく才能のある二人の女性作家を中心に物語は展開していく。 互いの才...

『みんな蛍を殺したかった』 『私はだんだん氷になった』に続き、木爾チレンさんの作品を読むのはこれが三冊目。 作者があとがきで「私はこの小説がとても好きだ」と書かれているだけあって、満足出来る面白さだった。 美しく才能のある二人の女性作家を中心に物語は展開していく。 互いの才能を認めあいながらも生まれる嫉妬や憎悪の感情、それはいつしか殺意へと変貌する。 だがそれが全て一方的な思い込みによるものだとしたら…。 終盤にはそれまで見ていた景色は一変。 「神」とは誰を指していたのか。 タイトルの意味を知った瞬間、切なさに包まれる。

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2023/12/09
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

読み返すとしたら  先輩が小説を書けるように家に火をつけて、それを向かいのマンションの階段から眺めているところ。狂気じみているが、それを微塵も感じさせなかった。 進めるとしたら理由は?  ただありのままを受け入れ続けることがもたらす結果を感じられるところ。 キャッチコピーを書くとしたら  2人の世界線はバッドエンドでのみ交わる。

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2023/12/02

一気読み 小説への狂おしい程の執着なのかその人への愛情なのか 書くために愛するのか 書かずにはいられないのか 登場人物の自分ではどうしようもない程の愛と嫉妬が人生を突き動かす原動力となっていたのか、その力強さに私の頁を捲る手も止まらなかった。 帯の窪美澄さん町田そのこさんの...

一気読み 小説への狂おしい程の執着なのかその人への愛情なのか 書くために愛するのか 書かずにはいられないのか 登場人物の自分ではどうしようもない程の愛と嫉妬が人生を突き動かす原動力となっていたのか、その力強さに私の頁を捲る手も止まらなかった。 帯の窪美澄さん町田そのこさんの言葉が 的を射ていてぐっとくる

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2023/12/01
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

怖いぐらいの愛。 キャラクターが濃い。 どの人物も好きなものは好きだとわかっている。 小説を書くことの苦しみ。嫉妬。 光と闇。 惹かれているのに殺したいほど憎んでいる。 小説を書いてもらう為なら、殺しも厭わない。 もう少し分かり合えていたなら、もっとずっと幸せになっていたのにと思ってしまう。 物を作り出す人は、狂っているほどのエネルギーが必要なのかもしれないと思った。

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2023/11/28

自然と涙がこぼれ、温かい気持ちになれた。 読み終わった後も心が震えている。 とても好きな作品に出会えた。

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2023/11/28

ゴミ箱の中で住んでいたと語る少女が、唯一楽しいと思える時間は、本を読んでいるとき。 文字だけが彼女の心を救ってくれた。 そんな少女が、やがて小説家となり一躍人気作家となったが、後を追うように同じ高校から京大卒までいっしょの後輩が、瞬く間に作家となり追い抜いていった。 それから書...

ゴミ箱の中で住んでいたと語る少女が、唯一楽しいと思える時間は、本を読んでいるとき。 文字だけが彼女の心を救ってくれた。 そんな少女が、やがて小説家となり一躍人気作家となったが、後を追うように同じ高校から京大卒までいっしょの後輩が、瞬く間に作家となり追い抜いていった。 それから書けなくなった彼女は…。 小説を書くというのは、かなりのエネルギーを消費するもので、そう易々と生まれてくるものでもないことが、痛いほどにわかる。 そのなかで、自分の小説をどれだけ愛して読んでくれているのか…その《雨》さんが実は。 小説を読めないことが、死ぬよりも悲しい。と それほどの愛はどこにもないだろう。 希望と絶望、羨望と嫉妬…と帯に書かれてあるが、もっと違うものを感じた。 今までに感じたことのない重くて深い何かを。 喩えられない何かを。

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2023/11/27

前半読んでて後半はこんな感じかなと 予測してたら笑 まあ嫉妬や毒みたいなダークなお話は面白い。 文庫で充分かな。 もう単行本の購入はやめるか笑 さあ次!

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2023/11/26

苦しくなるけど、素晴らしい話だった。 色々語りたい事はあるけれど、小説家の大変さが とても伝わりそれでも書きたいと思えることに とても尊敬をする。 どんな結末だったにしろ、天音は幸せなだったんじゃないかなと思う。

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2023/11/23

私はこの本が好きだ、と思った。 人間のちょっとした「思考の隙間の勘違い」というか、そういうまどろっこしいものが、ボタンの掛け違いになっていく。 そういう本は今までにもあったと思うが、この本はその中にも絶望と希望がかかれている。 そして、相手の弱さを全面的に受け入れ愛する大切さ、み...

私はこの本が好きだ、と思った。 人間のちょっとした「思考の隙間の勘違い」というか、そういうまどろっこしいものが、ボタンの掛け違いになっていく。 そういう本は今までにもあったと思うが、この本はその中にも絶望と希望がかかれている。 そして、相手の弱さを全面的に受け入れ愛する大切さ、みたいなものが眩しかった。 最後、泣くとは思わなかった。 この本で泣くということは、、私も「消えれば良い一人」だと同調する思いがあると思う。(みんな、少なからずともあると思う、認めるか認めないかはさておき……) この作者の本は初めて読んだのだけれど、ここまで揺さぶられる1冊になるとは思わなかった。 そして、「愛されたかった」という思いが大きな悲しみに繋がってしまわないように、素直でいたくなった。もしかしたら、いつか読み直したら、また違う側面を見せてくれる1冊かもしれない、と思った。 それも楽しみだ。

Posted byブクログ