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百鬼園事件帖 の商品レビュー

3.7

39件のお客様レビュー

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2025/01/30

文豪に怪異、大正~昭和初期と、好きなものが詰まった物語。 怪異は、ほんのり怖い程度で、嫌な暗さはない。

Posted byブクログ

2024/11/04

極端に印象が薄い学生の甘木が、大学の教授である内田榮造(内田百間)と親密になったことで、様々な怪異にまきこまれていく。 このタイトルをみても、ピンと来なかった私が、内田百間にとても興味を持つようになった。「百間先生邂逅百間先生図」が物語の中で持つ意味が、怪異的で少し怖くもあった...

極端に印象が薄い学生の甘木が、大学の教授である内田榮造(内田百間)と親密になったことで、様々な怪異にまきこまれていく。 このタイトルをみても、ピンと来なかった私が、内田百間にとても興味を持つようになった。「百間先生邂逅百間先生図」が物語の中で持つ意味が、怪異的で少し怖くもあったが、どんどん興味が湧いてきた。芥川龍之介や夏目漱石などの文豪とも親交があったようで、物語への興味が増した。 一話から三話までの怪異もほどよい感じで、第四話の「春の日」が、この物語をうまくまとめていたように思う。今後またなにか起きそうな感じもした。 読後、こういう感じの小説もおもしろいな、と思った。いろんな出会いがあるから、読書は楽しい。

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2024/10/29

ビブリア古書堂の著者による文豪×怪異ミステリー。主人公の大学生、甘木と内田百間が出会うところから始まる摩訶不思議な出来事は想像よりは怖くなく楽しく読めた。ドッペルゲンガーの話は不気味で恐怖だけどその怖さを芥川龍之介が緩和してくれてるようで友情を感じる。内田百間って、偏屈でこだわり...

ビブリア古書堂の著者による文豪×怪異ミステリー。主人公の大学生、甘木と内田百間が出会うところから始まる摩訶不思議な出来事は想像よりは怖くなく楽しく読めた。ドッペルゲンガーの話は不気味で恐怖だけどその怖さを芥川龍之介が緩和してくれてるようで友情を感じる。内田百間って、偏屈でこだわり屋で借金だらけで笑ってしまうところも多いのにどことなく魅力的で作品を読んだことがないのが残念。夏目漱石や芥川などの蘊蓄も楽しくて芥川が書いた百間の絵も興味深かった。こんな怪異に巻き込まれるのはごめんだけど昔は不思議がいっぱい。

Posted byブクログ

2024/07/21

読んでいる私も昭和初期にタイムスリップして、自然と怪異な世界へ入り込んでいました。最後に内田先生が見せる心の内が切ないです。

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2024/07/20

怪異譚。 CGとか駆使して怖がらせてくる系PG12指定映画ですら怖くて直視出来ないお子ちゃまオバハンの私には、これくらいの怖さでちょうどいいくらい。 三上延さん、聞いた事のあるお名前だなと思っていたら、ああ、ビブリア古書堂の。お久しぶりです。相変わらず文学に造詣が深くていらして...

怪異譚。 CGとか駆使して怖がらせてくる系PG12指定映画ですら怖くて直視出来ないお子ちゃまオバハンの私には、これくらいの怖さでちょうどいいくらい。 三上延さん、聞いた事のあるお名前だなと思っていたら、ああ、ビブリア古書堂の。お久しぶりです。相変わらず文学に造詣が深くていらして。

Posted byブクログ

2024/06/27
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

昭和の大学生と教授が織りなす探偵物語。 主役となる内田百閒は実在する文豪である。 偏屈で神経質であるのにお金にはルーズで借金も多い。そして電車では靴を脱いで窓の方を向いて正座する。こんな面白い人がほとんどこのままの人格で存在していたと思うと面白すぎる。そりゃ主人公にしたくなるよね。 どこから虚構なのか私には判別つかないが、甘木くんの名前も、文献に「某学生」と記されているところが、本当はこの「甘木学生」だったかもしれないね、とい余地を持たせているのかもしれない。 交流があったという夏目漱石や芥川龍之介を絡めたエピソードもあり、文豪という人種そのものに興味のある人たちからしたらとてもたまらない一冊なのではないかと思う。 レトロでクラシカルな雰囲気が心地よい一方、ホラーとしてもしっかりじっとり怖かった。軽めの文体だからなのか、状況がすっと入り込んできて、情景がそのまま浮かんでぞわっとする。 ・病床で反応も虚ろな春代が急にざらざらした大声を出すところ怖い。 ・春代ちゃんの印象が甘木と青池と先生で全然違ってるの怖い。 ・幽霊とは無縁そうな屈託のない明るい人のところに白昼堂々分身が現れるの怖い。 ・一見賑わっているカフェーの客が、全員人ならざるドッペルゲンガーなの怖い。 ・ざわめきは聞こえてくるのに、障子を開けども開けども人の姿を見かけない料亭怖い。 学生街のカフェー、アイスコーヒーとビール、夜の市電、西日の射した病室、桜が満開の春の川沿い、突然の怪異、交錯する過去と現在。もう好みの要素しか出てこない。映像化してください。 読後感もすごく良くて、電子図書館でなんとなく借りてみた自分GJ。

Posted byブクログ

2024/06/13

内田百閒をキーパーソンとした、昭和初期が舞台のレトロなミステリー。 と思わせておいて、けっこうアクロバティックな展開をする物語だった。 お、そっちいくか、みたいな。

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2024/05/26

内田百閒の作品読んだことないが何かリンクしてるのだろうか。ドッペルゲンガーを働かせるのにはびっくり。

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2024/05/22

文豪・内田百間と大学生・甘木。二人が怪異と遭遇し、謎めいた因縁を解き明かすミステリー仕立て。 内田百間の内面に切り込み、彼の懊悩と鬱屈をときほぐす物語であったと思う。怪異はドッペルゲンガーがその任にあって、彼らの存在と恐怖はあるのですが、心胆寒くさせるには迫力不足であったかな。...

文豪・内田百間と大学生・甘木。二人が怪異と遭遇し、謎めいた因縁を解き明かすミステリー仕立て。 内田百間の内面に切り込み、彼の懊悩と鬱屈をときほぐす物語であったと思う。怪異はドッペルゲンガーがその任にあって、彼らの存在と恐怖はあるのですが、心胆寒くさせるには迫力不足であったかな。 内田百間の作品を読んでいないので、物語への没入感が少なくなってしまったのかと思う。こういうところで浅学な自分を知り、もったいないことをしているな、と感じる。いずれ機会があれば、読んでみたいが文豪の文語体は馴染みが薄いので苦労するのだよ。 内田百閒ですが、内田百間としているのは作中表記に習いました。

Posted byブクログ

2024/05/18
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

影の薄い大学生の甘木と、個性の塊と言うか子供っぽい拘りを持つ内田榮造の周りで起こる怪異奇譚。 実在する先生なんですね。

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