校閲至極 の商品レビュー
さらっと読めるコラム集。校閲という仕事のリアル、日本語の奥深さを知れる。新聞連載のワンコーナーを集めたものなので1ネタが短くスキマ時間での読書にもよい。 オーディオブックで聴了したものの、これは文字の書籍で読むべき本だった。
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第1章 校閲って何? 第2章 同音の語があふれている 第3章 カタカナ語の落とし穴 第4章 「いかにもありそう」が命取り 第5章 問題は言い回しにあり!? 第6章 辞書の中の奥深い世界 第7章 ところ変われば… 第8章 名前は唯一無二のもの 第9章 確認は文字だけ?いえ無限です
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誤植の訂正や事実確認を生業とする「校閲センター」。毎日新聞の校閲センターに勤める社員によるコラムを再録した一冊。本書を読むことで、日本語の「あいまいさ」「おもしろさ」が垣間見える。
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新聞社の校閲担当者によるコラムをまとめた本。 読むまでは校正のことだと思ってたけど、違うとのこと。 保守的な文体が求められるメディアにおいて、万人に誤解なく、かつ、誤りとされる表現でもなく、伝えるということ。担当者たちの想い、趣きとともに楽しく読んだ。
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何かを生み出すわけではないが、多くの人に分かりやすく読んでもらえる、とあった。 分かりやすさを生み出しているけどな、ちゃんと。 ほとんど誰の役にも立たない、でもこういうのが面白いという人が世の中にいる、ともあった。 役に立っているけどな、ちゃんと。
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校正は字句・表現、体裁の誤りを正す。 一方、校閲はファクトチェックも行う。 本書は、毎日新聞の校閲部の記者さんたちが、業務で出会ったさまざまな事象を、時にご自身の失敗談も交えたコラムをまとめたもの。 その守備範囲の広さに、びっくりする。 たとえば、小津安二郎の映画『晩春』に言及...
校正は字句・表現、体裁の誤りを正す。 一方、校閲はファクトチェックも行う。 本書は、毎日新聞の校閲部の記者さんたちが、業務で出会ったさまざまな事象を、時にご自身の失敗談も交えたコラムをまとめたもの。 その守備範囲の広さに、びっくりする。 たとえば、小津安二郎の映画『晩春』に言及した原稿。 ヒロイン曽宮紀子が小野寺を「おじさま」と呼ぶ。 原稿では彼を「叔父さま」と記していたが、本当にそうなのかを調べたりする。 伊勢の観光PRキャラ「はなてらすちゃん」が「はなたらすちゃん」になっていたりする誤植を発見する。 インタビューでの方言を、記事にするとき、どう扱うか。 地名は本当にやっかいだそうだ。 目黒駅につける「東京都〇〇区」の注記。 うっかり「目黒区」としてしまっていないか。 駅名は「虎の門ヒルズ」なのに、ビル名は「虎ノ門ヒルズ」だったりするトラップがある。 クイズコーナーの迷路を解いて、本当に答えが一つになるか、色彩表現は適切かどうかもチェックするとも。 対象への固定観念を植え付けることがないように、という配慮も、新聞社として大切にしていることが伝わってくる。
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毎日新聞校閲センターのメンバーによるエッセイ集 校閲業務のあるあるネタやミスのエピソードなど興味深く読めた 言葉や、それによって伝える内容を大切にしている職業であることを再認識
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サンデー毎日で連載された「校閲至極」を本にしたもの。誤字脱字の誤植点検の校正に加え、文章の中身も間違っていないか確かめる校閲は、慎重に行わなければならない。失敗事例もたくさん紹介されていい手大変参考になった。
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校閲という仕事は、考えることが多くあり、歴史も科学も地理も、政治も法律もスポーツも芸術もなんでも知っておかないといけないし、その都度調べて、その時代背景も含めて正さないといけない大変な仕事なんですね。 その中で面白かった例ですが、 「きみの膵臓が食べたい」「かがみの狐城」「蜂蜜と...
校閲という仕事は、考えることが多くあり、歴史も科学も地理も、政治も法律もスポーツも芸術もなんでも知っておかないといけないし、その都度調べて、その時代背景も含めて正さないといけない大変な仕事なんですね。 その中で面白かった例ですが、 「きみの膵臓が食べたい」「かがみの狐城」「蜂蜜と遠雷」と目で見ているとスルーしてしまいました。(「君の膵臓をたべたい」「かがみの孤城」「蜜蜂と遠雷」が正解) 「会議中は外部者以外立ち入り禁止となっている」 これでは外部者入れますね。 昭和時代では当たり前の表現でも今では傷ついてしまう、男女比やジェンダー、マイノリティなども配慮したこともデリケートに校閲した改訂版もたくさんあるようです。 校閲専門家はなんでも知っている雑学王でもありクイズ王でもありますね。広辞苑と大辞林、岩波国語辞典と三省堂国語辞典とにらめっこ。 「雨模様」は2009年まで雨が降る様子では誤用でも2010年からは誤用文が無くなったりして、辞典や辞書も時代変化に順応しているようです。 わたしも今後気をつけたいけど、見つけにくいところほど見落としてしまう文字ばかり。疑うことを訓練にしていきたいと思います。 満悦至極でした。
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これは、毎日新聞の広告欄で頻繁に宣伝されていて、是非に読んでみたくなったもの。本書での例示に触れるごと、”ここに間違いがありますよ”って言われても、なおなかなか気付かないってことが分かる。手掛かり無しの状態からそれを探しに行くんだから、まさにもう名人芸。たまに誤植を見つけてちょっ...
これは、毎日新聞の広告欄で頻繁に宣伝されていて、是非に読んでみたくなったもの。本書での例示に触れるごと、”ここに間違いがありますよ”って言われても、なおなかなか気付かないってことが分かる。手掛かり無しの状態からそれを探しに行くんだから、まさにもう名人芸。たまに誤植を見つけてちょっと得意な気持ちになったりするけど、実際には、その何倍もあろうことを思うと、何ともかんとも。奥深いし興味深いから、この系統の書にはちょいちょい触れていきたい。
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