蒼天の鳥 の商品レビュー
第69回江戸川乱歩賞受賞作。何故に大正時代、何故に舞台が鳥取?と思ったが主人公が実在の人物でそのバックボーンも全部盛り込んだのだからしょうがない。 ストーリーやミステリー的な要素も受賞作にしてはどうかな~と思ったが、何度も言いますが、実在の人物そのままを史実的な事も織り込んでのフ...
第69回江戸川乱歩賞受賞作。何故に大正時代、何故に舞台が鳥取?と思ったが主人公が実在の人物でそのバックボーンも全部盛り込んだのだからしょうがない。 ストーリーやミステリー的な要素も受賞作にしてはどうかな~と思ったが、何度も言いますが、実在の人物そのままを史実的な事も織り込んでのフィクションなのだからもう納得である。昔受験国語の文学史かなんかで尾崎翠という名前だけは頭の片隅に残っていたが著書は読んだことがない。今度読んでみようと思う。これも読書の醍醐味。
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- ネタバレ
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第69回(2023年)受賞。 大正時代の鳥取が舞台。怪盗ジゴマの上映中、火事になり男が殺される。母子も殺されそうになり、探偵に。母は実在の作家。7歳の娘は賢く、詩もすてき。村の男が犯人と目され、自殺するが、もちろんどんでん返しあり。 鳥取には女流文士がいっぱいいたんだね。後日談で彼女たちがどうなったかが語られる。ただあらすじを書いてみた。
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歴代の乱歩賞作家には、受賞時に脚本家として名を馳せていた方は居られました。 脚本家であり、受賞作が「実在の人物が探偵役」と聞いた時、なんか嫌な予感が過ぎりました、「乱歩賞史上に残る、あの超迷作の再来か?」と。 まぁ、そこまでは行きませんでしたが、自分の評価は低いです。 ミステリの...
歴代の乱歩賞作家には、受賞時に脚本家として名を馳せていた方は居られました。 脚本家であり、受賞作が「実在の人物が探偵役」と聞いた時、なんか嫌な予感が過ぎりました、「乱歩賞史上に残る、あの超迷作の再来か?」と。 まぁ、そこまでは行きませんでしたが、自分の評価は低いです。 ミステリの部分よりも、物語としての部分に傾いているからか、物足りなさを感じます
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大正13年の鳥取で女流作家である田中古代子は娘の千鳥と東京に引っ越しする予定でいた。 その直前に楽しみにしていた活動写真を観劇中に火事が発生し、それに紛れてこの母娘が目撃したものは…。 その日以降、母娘は誰かにつけられて襲われる。 内縁の夫の助けがあり、難を逃れるがそれからも周...
大正13年の鳥取で女流作家である田中古代子は娘の千鳥と東京に引っ越しする予定でいた。 その直前に楽しみにしていた活動写真を観劇中に火事が発生し、それに紛れてこの母娘が目撃したものは…。 その日以降、母娘は誰かにつけられて襲われる。 内縁の夫の助けがあり、難を逃れるがそれからも周辺が気になる母娘は探偵となるのだが、7歳の千鳥の賢さには驚く。 母である古代子の思考や行動力もこの時代には目立つものがあるだろうが、それを感じさせないほどである。 活動写真上映での女性弁士の口上は、素晴らしく途中のアドリブも凄さが際立った。 ここからは息を呑むほど勢いを増していく。 最後は、千鳥の観察力に驚く。 もう終わったとばかりに思っていたのだが、驚きである。
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第69回江戸川乱歩賞受賞作。 時は大正十三年、鳥取市。 「新しい女」の潮流を訴える女流作家田中古代子は、作家として活動するため、娘の千鳥と内縁の夫涌島義博の三人で、東京に引っ越しをする予定を立てていました。 移住直前、活動写真「兇賊ジゴマ」の観劇中、場内で火事が発生。 そこで古代...
第69回江戸川乱歩賞受賞作。 時は大正十三年、鳥取市。 「新しい女」の潮流を訴える女流作家田中古代子は、作家として活動するため、娘の千鳥と内縁の夫涌島義博の三人で、東京に引っ越しをする予定を立てていました。 移住直前、活動写真「兇賊ジゴマ」の観劇中、場内で火事が発生。 そこで古代子と千鳥が目にしたのは、舞台に立つ本物の「兇賊ジゴマ」。 ジゴマは男を刺殺し、逃亡します。 その後古代子と千鳥は謎の人物に襲われるように。 作家・田中古代子をモデルに、社会主義者やアナキスト、関東大震災などを描く歴史ミステリー。 最後の真相解明は、圧巻です。
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Amazonの紹介より 第69回江戸川乱歩賞受賞作。 『名探偵コナン』『電脳コイル』『特命係長 只野仁』『特捜9』など数多くのテレビドラマ、アニメを手がけてきた、大ベテラン脚本家が、江戸川乱歩賞を受賞! 大正十三(1924)年七月、鳥取県鳥取市──。 主人公の田中古代子は、女性の...
Amazonの紹介より 第69回江戸川乱歩賞受賞作。 『名探偵コナン』『電脳コイル』『特命係長 只野仁』『特捜9』など数多くのテレビドラマ、アニメを手がけてきた、大ベテラン脚本家が、江戸川乱歩賞を受賞! 大正十三(1924)年七月、鳥取県鳥取市──。 主人公の田中古代子は、女性の地位向上を目指し「新しい女」の潮流を訴える女流作家である。本格的に作家として活動するため、娘の千鳥と内縁の夫・涌島義博の三人で、鳥取から東京に引っ越しをする予定を立てていた。移住直前のある日、古代子は千鳥と共に、活動写真「兇賊ジゴマ」を観るために鳥取市内の劇場「鳥取座」に向かう。ところが観劇中、場内で火事が発生。取り残された古代子と千鳥が目にしたのは、煙につつまれる舞台上に立つ「本物」の「兇賊ジゴマ」であった。逃げようとする二人の目の前で、ジゴマはひとりの男を刺殺し、逃亡する。命からがら鳥取県気高郡浜村の自宅に逃げ帰った古代子と千鳥であったが、一息つく暇もなく、再び謎の人物に襲われるのだった。 果たしてこの世の中に、本物のジゴマなどいるものだろうか……? 謎は思いがけない事態へと発展していく。 鳥取出身の実在の作家・田中古代子をモデルに、友人の女流作家・尾崎翠や鳥取に流れてきた過激アナキスト集団「露亜党」、関東大震災など、大正期を鮮やかに描く歴史活劇ミステリー! 読了した後に分かったことですが、主人公は実際にいた人物ということで、事件はフィクションですが、主人公の過去や周囲の人などは史実に基にしているということで、実際の歴史とフィクションとの融合にエンタメ性があって面白かったです。 特に主人公の活弁士による「推理の披露」は読み応えがありました。ある理由で、活弁士として表舞台に立つのですが、それまでの雰囲気とは違った迫力さが際立っていました。 他にも、この作品では男性よりも女性の方が、強く生き方を表現していて、とても印象的でした。 それだけでなく、数々のドラマ脚本を書いてきたこともあり、飽きさせない工夫が施されていて、惹きつけられました。 一つのサスペンスドラマを見ているようで、一筋縄ではいかない展開が面白かったです。 犯人確定なのに、まだページ数は余裕あるってことは…といった展開も、ドラマ脚本ならではのテクニックかと思うくらい、読む人を楽しませてくれます。 田中古代子や尾崎翠など、実際の人物は正直存じ上げなかったのですが、この作品を機にどんな作品があるのか、興味がわきました。 ミステリーとして考えると、本格的かな?と疑問符はあったのですが、江戸川乱歩賞ということで、ワクワクするような展開は、江戸川作品を彷彿させるような雰囲気もあって楽しめました。また、それぞれの女達の生き様も際立っていて、強く印象に残りました。
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読み始めは大正浪漫あふれる女流作家のお話かと思いきやだんだんとスリル満点の事件が起きるそして解決したと思ったが意外ない結末に読む手が止まらず近年稀に見る傑作の乱歩賞でした。
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