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かたばみ の商品レビュー

4.7

67件のお客様レビュー

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2024/09/04

新聞連載 戦争末期から戦争が終わってからの10数年の物語 当時の様子、結婚家族の在り方、暮らし方、を描きつつ養子に迎えた男子との絆の物語。 NHKの朝の連続テレビ小説のよう。 少し無神経で頼りないが優しくまっすぐで正直な主人公のてい子。 周りにいる個性的な人々。厳しい時代を生き...

新聞連載 戦争末期から戦争が終わってからの10数年の物語 当時の様子、結婚家族の在り方、暮らし方、を描きつつ養子に迎えた男子との絆の物語。 NHKの朝の連続テレビ小説のよう。 少し無神経で頼りないが優しくまっすぐで正直な主人公のてい子。 周りにいる個性的な人々。厳しい時代を生き抜いた人々のお話。 最後は予想通りだが、だからこそさいごまで面白く読めた。

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2024/08/29
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

悌子の愛は大きいな。優しく正直で魅力的な登場人物達と助け合って補い合って。自分のテリトリーを侵害されるのが怖い私はこんな風に他人と暮らしていけるのだろうか。助け合っていけるのだろうか。自分の小ささに恥ずかしくなる。 権蔵と清太が触れ合うシーンは笑いながらも、自分の子が小さかった頃の柔らかな抱き心地を思い出しキュンとしてしまった。六助、茂生、加恵ちゃんいい味出してるね。権蔵さん、球は投げられるようになっても清太のスピードボール、キャッチできるか心配しちゃうよ。コロナで我慢していた若者はじめみんな自ら楽しむようにしていけば啓太のように楽しくなる!光の粒が胸いっぱいになるように私も生きたい。こんな自分も優しく大きな心を持とうと思えた本であった。

Posted byブクログ

2024/08/25

戦時下の日本、個人の意思や希望など何一つ口にすることができない中 自分を見失わず淡々と生き抜いて行く主人公たち。 見るからに万能で立派な人は登場しないけれど、みんな欠点や弱点を抱えながら真っ直ぐに生きている。 大層な地位や将来の夢はなくても 目の前の小さなこと一つ一つに誠実に向か...

戦時下の日本、個人の意思や希望など何一つ口にすることができない中 自分を見失わず淡々と生き抜いて行く主人公たち。 見るからに万能で立派な人は登場しないけれど、みんな欠点や弱点を抱えながら真っ直ぐに生きている。 大層な地位や将来の夢はなくても 目の前の小さなこと一つ一つに誠実に向かい合う姿をみていると なんだか生きていく希望が湧いてくるような気がするのでした。

Posted byブクログ

2024/08/23

かなり厚い本で、読み始める前はちょっと大変かなと思っていたが割とスムーズに。槍投げのお話かと思ったら、家族の親子の戦中から戦後のお話だった。

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2024/08/17

反戦への思いを強くするのはもちろんですが、戦争の荒波を乗り越えてきた1人の女性を通して見る人生が、読み進めるほどじわりじわりと染みてくる。 素敵な読書時間でした。 槍投げ選手の経歴をもつ国民学校教師の悌子と、東京の下宿先家族とともに物語は進んでいきます。 戦時の教育に思い悩み...

反戦への思いを強くするのはもちろんですが、戦争の荒波を乗り越えてきた1人の女性を通して見る人生が、読み進めるほどじわりじわりと染みてくる。 素敵な読書時間でした。 槍投げ選手の経歴をもつ国民学校教師の悌子と、東京の下宿先家族とともに物語は進んでいきます。 戦時の教育に思い悩み、子どもと接する悌子の日々が心に重くのし掛かる。 国民学校での教育が、当時の思想が、いかに理不尽で異常だったかを、本で目にするたびにゾッとする…。 日常も人も、その人生も戦争はすべてを狂わせる。 いつ死ぬかも知れない世の中を生き抜いた悌子。戦中から戦後、少しずつ日常の暮らしに戻っていく様子が家族とともに描かれていました。 強くて、温かくて、優しくて包容力がある梯子さんが素敵でした。そして、元同僚の加恵さんも颯爽と自分の人生を歩んでいて素敵。 クスッとなるシーンが時々あるのもいい。 悌子の子どもへの愛情をひしひしと感じた。 何度も胸がいっぱいになりながらの読書。 これは文庫化したら絶対買おうと思います! 『本当はみんな、自分の大事な人には生きてほしいと願ってるのに。そんな当たり前のことさえ、口にできない世の中なんて』 『歳は関係ないよ。なんでも、いつでも、やってみたほうがいいんだよ。行動してみてはじめて、きっかけとか手応えとかをつかむんだから。戦地でわけもわからず命を落とすことに比べたら、やりたいことをやって失敗したところで、屁でもないはずだよ。』

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2024/08/16

小学校の教員となった元槍投げ選手の女性が結婚し子供を持つ 時代背景は戦時中から始まるので、当時の国民の苦悩なども描きつつ、家族やその時々で起こる出来事や悩みに向き合うホームドラマ 他とちがうなと感じたのはこの家族のキャラクターかな 体育会系で真面目だけどたくましい妻 定職に就...

小学校の教員となった元槍投げ選手の女性が結婚し子供を持つ 時代背景は戦時中から始まるので、当時の国民の苦悩なども描きつつ、家族やその時々で起こる出来事や悩みに向き合うホームドラマ 他とちがうなと感じたのはこの家族のキャラクターかな 体育会系で真面目だけどたくましい妻 定職に就かず戦争にもいかずのらりくらりだけど芯のあることをいう夫 そんな2人を支えてくれる家族 とにかくキャラクターがすごくいい! 息子もおりこうすぎる! 昭和真っ只中にこんなに理解のある家族が近くにいることが幸せなんじゃなかろうか

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2024/08/14
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

随所で涙が溢れてくる。成り行きで家族になった三人とそれを取り巻く親族、友、上司、同僚、後輩・・・。皆がいい人で悪者は出てこないのがいいですね。人生観、夫婦とは、子育てとは、家族とは、登場人物が語るそれらのことがジンと胸に染みます。傑作家族小説です。是非。

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2024/08/13
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

素晴らしかったです。 物語の中のまっすぐ過ぎる人間は嘘くさくてあまり好きになれないんだけど、梯子の事は大好き。 人間味に溢れていていい!! 登場人物みんないい。 PTA会合のあと、教室が花で溢れたシーンを思い浮かべたら美しすぎて涙が止まらなくなった。 梯子も子どもたちのことをいい子と言ったけれど、こういう時にお花を持たせる親に育てられた子は本当にいい子に育つだろうなと思った。 かたばみの花言葉、思い出すたびに心が暖かくなりそう。 余談ですが、読む前にタイトルだけで大きい蛇でも出てくるお話かな?とおもっていたらそれはうわばみだった。 似てる。

Posted byブクログ

2024/08/08

夏に読むのにぴったりな本だった。 私は被爆地に生まれ育ったので、 原爆の怖さ、戦争の恐ろしさなど、ずっと聞かされて育ったのだけど、 この話は戦時中、戦後の様子が描かれていて、たいへんな中で力強く生きていく人たちの姿に勇気をもらえた。

Posted byブクログ

2024/08/07

これは絶句するほどの大作と思う。戦前戦中戦後と無慈悲で無能な権力者に翻弄されながら、自分をなんとか保とうとしつつも揺れる女性教師と関わり合う優しき人たちの姿に感銘を受ける。この作者の最高傑作と思うな。映画化して欲しい。やっぱりパリオリンピックのやり投げアスリートが主演か笑

Posted byブクログ