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霜月記 の商品レビュー

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37件のお客様レビュー

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2023/09/03

「神山藩シリーズ」の最新作です。読み始めた途端「あれ?これってもう読んだことあるんじゃね?」と既視感がすごいんです。でもそんなことはよいのです。砂原浩太朗さん「神山藩シリーズ」の空気感そして登場人物の魅力を永遠に堪能したい!!シリーズ続編を期待しています。

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2023/08/31

「藩邸差配〜」に続き、その後刊行された「霜月記」を読む。 地方のある藩。 代々町奉行職にある草壁家。 突然父親である草壁藤右衛門が行方しれずとなる。 であるが、父は隠居願いを出しており、すでに受理されていた。 18歳の総次郎は、藩校に通って勉学が好きだったが、突如奉行とならな...

「藩邸差配〜」に続き、その後刊行された「霜月記」を読む。 地方のある藩。 代々町奉行職にある草壁家。 突然父親である草壁藤右衛門が行方しれずとなる。 であるが、父は隠居願いを出しており、すでに受理されていた。 18歳の総次郎は、藩校に通って勉学が好きだったが、突如奉行とならなければならなかった。 それを家から出ている先先代、総次郎の祖父、名奉行で名を馳せた草壁左大夫に、戸惑いながら相談に行く。 この物語は殺人事件がそれだけにとどまらず藩を揺るがす大きな事件になってゆくのだが、祖父、父、孫の三人の男たちの言葉足らずの関係性が主題。 少しざわつきながらも読み進め、良い読後感だった。

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2023/09/02

神山藩シリーズの第三弾、「そうげつき」と読みます。 父の失踪により18歳にして町奉行になった草壁総次郎が、名奉行と言われた祖父・左太夫や古参与力の小宮山喜兵衛 近所の幼馴染の日野武四郎らと共に事件を解決して行く話です。 内容的にはやや小ぶりな感じもしますが、じっくりと丁寧に物語は...

神山藩シリーズの第三弾、「そうげつき」と読みます。 父の失踪により18歳にして町奉行になった草壁総次郎が、名奉行と言われた祖父・左太夫や古参与力の小宮山喜兵衛 近所の幼馴染の日野武四郎らと共に事件を解決して行く話です。 内容的にはやや小ぶりな感じもしますが、じっくりと丁寧に物語は進んでいきます。登場人物は特別個性的では無いのですが、色を添える女性陣とともに、それぞれに良い持ち味を出しています。最後に登場する黒幕の後悔も、無理やりにこじれた人間関係に片を付ける訳でもなく、どこか淡々とした味わいがあります。武家のキリっとした生き様の中に、しっとりとした情緒を注ぎ、なかなか味のある良い話でした。 神山藩シリーズは藤沢周平の海坂藩に似ています。同じ架空の藩を舞台としているだけで、時代も登場人物も異なり、続き物ではありません。城下から数日の行程にある富由里湊に蝦夷からの北前船が1ヶ月ほどで到着することや「突然長い冬が訪れるのだ」と言った描写から福井県あたりではないかと想像しています。しかし、砂原さんは神戸うまれなので兵庫県の日本海側かもしれません(海坂藩は藤沢さんの故郷の鶴岡市)。海坂藩と同様に「城下町図」でも描ければ面白そうですが、地理的描写は少ないのでちょっと難しそうですね。

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2023/08/22

「高瀬庄左衛門御留書」「黛家の兄弟」に続く神山藩シリーズの第3弾。3作とも面白さに間違いないが、続くにつれ感動が薄くなってきている。1作目があまりに素晴らしかったとも言えるが、流麗な文章と展開は変わらないもののプロットが今一つの感ある。物語を紡ぎだすことが容易でないことは重々承知...

「高瀬庄左衛門御留書」「黛家の兄弟」に続く神山藩シリーズの第3弾。3作とも面白さに間違いないが、続くにつれ感動が薄くなってきている。1作目があまりに素晴らしかったとも言えるが、流麗な文章と展開は変わらないもののプロットが今一つの感ある。物語を紡ぎだすことが容易でないことは重々承知しているが、少し観点の違う作品もお願いしたいものだ。

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2023/08/02
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

安定した予定調和の世界。 時代物は殺伐したミステリとか、展開や設定がめちゃくちゃなSFの合間に読むと和むなあ。 この作者の神山藩シリーズは、読んでてほっとできます。 それが別の時代小説と似た設定でも、これでいいと思わせるものがあるのが不思議。金太郎あめみたいかな。

Posted byブクログ

2023/07/30
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

時代小説の新刊をこれほど待ち遠しいと思ったのは初めてのことだ。 待望の神山藩シリーズ第三弾。祖父、父、息子、の物語、読み終わって満足のため息をつく。 名奉行と呼ばれた祖父、その祖父を見上げて奉行職に就いた父の突然の失踪によって、まだまだ先のことだと思っていたその職に就かざるを得なくなった孫息子。 父の失踪の理由は。その裏にある藩を揺るがす事情とは。 いつの世も、父と子には越えられない線と、ゆるぎないつながりがあるのだろう。 偉大な父を持つ息子の苦しみ。尊敬と嫌悪。それは父を喪うまで消えることはないものなのかもしれない。 言葉を介しないで分かり合うことの難しさ。踏み込めない距離の遠さ。ぎこちなさの向こう側にある思いを、私が伝えてあげたいっ!と思ってしまう。 それにしても、砂原さんの時代小説の父と子の複雑な思いの深さよ。 この時代ならでは、と思いつつも、これは今の世も同じなのだろうな、とも思う。 もしかすると、父親とか息子とか、男同士のぎこちない関係を少しでも埋めたいと思う人がいたら、これはそういう人にとって最高の物語なのでは?

Posted byブクログ

2023/06/30

好評神山藩シリーズ最新作、親子三代の謎にせまるミステリー仕立ての時代小説、謎か謎を呼び楽しくておもしろい、あなたもぜひ読んで時代小説を堪能して下さい。

Posted byブクログ