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リスペクト の商品レビュー

3.8

76件のお客様レビュー

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2024/01/02

人に勧めたい本だ。最初の 『政府や自治体が権力を持っているのは、人々にのためにその力を使うためです。それを使って人を脅かしたり、人々から何かを取り上げるためじゃない』の演説から痺れた。  そしてタイトルにもなってるリスペクト。人は誰しも尊厳を持っていて、それを失うことを恐れている...

人に勧めたい本だ。最初の 『政府や自治体が権力を持っているのは、人々にのためにその力を使うためです。それを使って人を脅かしたり、人々から何かを取り上げるためじゃない』の演説から痺れた。  そしてタイトルにもなってるリスペクト。人は誰しも尊厳を持っていて、それを失うことを恐れているし、誰もその人の尊厳を侵すことはしていけない。男性とか女性とか関係なく、そんな当たり前の事を改めて教えて貰えた気がした。 思うと『容姿』『年齢』『言動』『生活スタイル』など、相手にリスペクトを持たずに勝手に上から目線でのコメントが多いように見受けられる。 どんな相手にもリスペクトを持ち、自分自身の尊厳を『仕方ない』で諦めないように、自分の中にある薔薇を常に咲かさていきたい。色々噛み締めたい本だった。

Posted byブクログ

2023/12/28

ロンドンの街はこれから高く売れる土地になるので、地方自治体は、そこに住むホームレスシェルターの住民たちを「北部に住むところを用意したから撤退しろ」と迫られるところから始まります。 そこに住むホームレスは働いても家賃が払えない低所得者で、事情によりシングルマザーが多く、オリンピック...

ロンドンの街はこれから高く売れる土地になるので、地方自治体は、そこに住むホームレスシェルターの住民たちを「北部に住むところを用意したから撤退しろ」と迫られるところから始まります。 そこに住むホームレスは働いても家賃が払えない低所得者で、事情によりシングルマザーが多く、オリンピック後、再開発途中で空き家のたくさんある中、使われていないシェルターに無断で住みつき始めた仲間のお話しです。 法的には不法侵入罪などで所有権のない人が空き家に住み着くのは一般的な日本人には理解できない人もいると思いますが、そこをどうストーリー仕立てで、肯定的に表現できるかがポイントだったと思います。 わたしは斎藤幸平さんの本や、ここでも登場したデヴィッドクローバー(デヴィッドグレーバー)さんのブルシットジョブの本を読んでいたせいか、納得できる訴えだったと思います。 人間本来の姿だと思うし、近い将来の東京23区、大阪市、札幌市、博多市、名古屋市も同じことが起きてもおかしくないと思いました。 面白かったのは、そこを取材したい新聞社の志奈子に対して上司とのやり取りです。 新聞を読んでいるのは高齢者ばかりだから、新しい情報より今まで通り肯定的だったり共感的な安心させる記事でいいからと。当たり障りない平成時代の日本社会にそっくりでビックリしました。(大企業はもしかしてまだ続いているかも、、) あと百年前からある「パンと薔薇を」という労働者のフレーズが素敵ですね。 パンは動物的で、薔薇は人間的に思えて、どちらも必要なことを訴えていました。 でも日本では「薔薇はいらないから、その分パンを2倍に!」と言う人が多いかもしれませんね。 本を読むのは、薔薇だよね?

Posted byブクログ

2023/12/28

「公営住宅の修繕費が嵩むから閉鎖」そこから追い出されようとしている、シングルマザーたちが立ち上がるストーリー。 私の住む宮城県でも知事が県営住宅の廃止の方針を打ち出している。こちらは年金生活の高齢者が多いのだけど、そこに住む人々をリスペクトしない行政は国が違っても同じと感じた。

Posted byブクログ

2023/12/28

ロンドンで起きたシングルマザーによる占拠事件がモチーフ。 シングルマザー家庭へのフォローが十分行き届かないあたりは、日本と同じだなあと思いました。

Posted byブクログ

2024/02/23

#リスペクト #ブレイディみかこ 23/8/7出版 https://amzn.to/3RD6Hry ●なぜ気になったか 現実にあったシングルマザーたちの公営住宅占拠運動がモデルになった小説。『ぼくはイエローで』で気になっていた著者だし、アマゾン評価も高いし、展開を知りたくなった...

#リスペクト #ブレイディみかこ 23/8/7出版 https://amzn.to/3RD6Hry ●なぜ気になったか 現実にあったシングルマザーたちの公営住宅占拠運動がモデルになった小説。『ぼくはイエローで』で気になっていた著者だし、アマゾン評価も高いし、展開を知りたくなった ●読了感想 登場人物が活き活きと描かれていて、まるで占拠運動に参加している感覚になりながら楽しめた。「諦めない、行動する、さすれば道はひらかれる」。人生上の哲学的なことを考えさせられたりもした #読書好きな人と繋がりたい #読書 #本好き

Posted byブクログ

2023/12/23
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

アナーキーは男の特権というのがなんかすごく刺さった。水道修理の自分でできることがあるかもの話とか。何かを伝えるのに小説を書く人もいるのだな。

Posted byブクログ

2023/12/22

ロンドンの占拠事件をモデルとした小説です。私と同年代のシングルマザー達が地方自治体の予算削減の為にホームレス・シェルターから退去を迫られたことに疑問を持ち声をあげる姿に感銘を受けました。 世界には家を失い故郷を追われる人々が存在する事を知ってなんともやるせない気持ちになりました。...

ロンドンの占拠事件をモデルとした小説です。私と同年代のシングルマザー達が地方自治体の予算削減の為にホームレス・シェルターから退去を迫られたことに疑問を持ち声をあげる姿に感銘を受けました。 世界には家を失い故郷を追われる人々が存在する事を知ってなんともやるせない気持ちになりました。 住宅不足、家賃の高騰、世代間格差、都市部のジェントリフィケーション、女性の貧困問題、反緊縮……この本を読むまでは知らなかった(⁠+⁠_⁠+⁠)

Posted byブクログ

2023/12/20

ロンドンオリンピックの影で住むところを追い出されたシングルマザー達が使われていない公営住宅を占拠し、自分達の権利を主張し戦っていく物語。 この本を読んでなかったなら知る由もなかっただろうし、凄く勉強になりました。 社会性の強い内容なのでなかなか読み進めなれないだろうなと思っていま...

ロンドンオリンピックの影で住むところを追い出されたシングルマザー達が使われていない公営住宅を占拠し、自分達の権利を主張し戦っていく物語。 この本を読んでなかったなら知る由もなかっただろうし、凄く勉強になりました。 社会性の強い内容なのでなかなか読み進めなれないだろうなと思っていましたが、史奈子と幸太という日本のジャーナリストが登場してからは拍車が掛かったように面白くなりました。 知らず知らずのうちに自分も社会に支配されているんだなって思ったら怖くなりました。 この物語に出てくる人達の行動力にはリスペクトしかありません。

Posted byブクログ

2023/12/12

突然のまったんにびっくり。アレサ・フランクリン聴いたり、サフラジェット、シルビア・パンクハーストに興味沸いたり。刺激的!

Posted byブクログ

2023/12/06

ケン・ローチ監督にそのまま映画化されそうな、英国社会の「底辺」に生きる人たちの現実を鮮やかに描いた快作。 小説だか、「ぼくはイエローで…」などのエッセイと同じ文体で、生活に根ざしたリアリティを強く感じさせる。 結末はちょっと出来すぎのような気もするが、爽やかな読了感はなかなか...

ケン・ローチ監督にそのまま映画化されそうな、英国社会の「底辺」に生きる人たちの現実を鮮やかに描いた快作。 小説だか、「ぼくはイエローで…」などのエッセイと同じ文体で、生活に根ざしたリアリティを強く感じさせる。 結末はちょっと出来すぎのような気もするが、爽やかな読了感はなかなか心地よい。 印象的なのは、英国社会の共助の精神と文化。 そう簡単には廃れないところがこの国の強さか。

Posted byブクログ