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前の家族 の商品レビュー

3.2

56件のお客様レビュー

  1. 5つ

    3

  2. 4つ

    16

  3. 3つ

    25

  4. 2つ

    7

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2023/08/24

37歳、独身、小説家の猪瀬藍。借金をしてマンションを買った。それから始まるそのマンションに住んでいた家族との変な関係。結局、藍は自立出来ているようで自立出来ていなかった。前の家族にされるがままに流れまさかの家の交換にまで発展。お人好しがアダになった。

Posted byブクログ

2023/08/23

中古マンションを購入した藍と、元住人家族の物語。 序盤からずっと不穏な空気が流れている。 帯には「衝撃の結末」とあるけど、予想通りの展開だった。 お人好しというか、呑気な藍にずっとイライラしてしまって、なんともいえない読後感。

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2023/08/20
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

わたしは結構好き、この作風。気持ち悪いというか気味が悪いというか、ある意味ホラー、や、ある意味どころかかなりホラー。洗脳だよね。主人公も前の家族も全部気持ち悪くて好き。 以下ネタバレするけど これ、前の家族が引っ越した家が新築戸建てだからまだいい気がする。これが前の家に未練たらたらでオンボロアパートに住んでるとかだったら…財産的にどっちのが価値があるのかな。とか下衆いこと考えたけど、コロナ禍っていう環境が人を孤独にさせ狂わせたのかな、より。気持ち悪くて面白かったよ!

Posted byブクログ

2023/08/20

結末を際立たせるためにあえて 軽妙なテンポにしているのかもしれないけれど 主人公のお人よしぶりと 鈍感さの度が過ぎて ドキドキよりもイライラの方が募ってしまった。 なぜ、いつまでも 一番疑うべき人物に気づかないのかと… 結局、なんの反撃もなく 充分にホラーであるはずなのに 恐ろし...

結末を際立たせるためにあえて 軽妙なテンポにしているのかもしれないけれど 主人公のお人よしぶりと 鈍感さの度が過ぎて ドキドキよりもイライラの方が募ってしまった。 なぜ、いつまでも 一番疑うべき人物に気づかないのかと… 結局、なんの反撃もなく 充分にホラーであるはずなのに 恐ろしさも不気味さも半分のまま終わった。

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2023/08/14

こちら、ブクログさんの企画でサイン本に応募させていただき、当選したものを読みました! 自分の家とは何か。私は長く住んでいた実家を離れて2年に一回の更新を繰り返しながら賃貸で生きてきました。 結婚してからも旦那の会社の社宅に移り住み、子どもが産まれて子どもの成長とともに少し広い賃貸...

こちら、ブクログさんの企画でサイン本に応募させていただき、当選したものを読みました! 自分の家とは何か。私は長く住んでいた実家を離れて2年に一回の更新を繰り返しながら賃貸で生きてきました。 結婚してからも旦那の会社の社宅に移り住み、子どもが産まれて子どもの成長とともに少し広い賃貸へ…とそれなりの愛着も持ちつつ「いつか持ち家も欲しいな」なんて漠然とした気持ちでいました。 周りの家族も次々とアパート暮らしから、戸建やマンションを買い引っ越していく。しかし旦那が最近「一生賃貸暮らしで良い」と言い出して心がザワついています。そんな折に出合った「前の家族」。 主人公の藍は「自分の家を持つことで自立した人間であると誇示したい」という欲望が芽生えるのですが、私も末っ子でいつも両親や姉には何も出来ない赤ちゃんの扱いをされて、それを甘んじていた記憶があるのでとても共感しました。藍の場合は「小説家という社会に出ているとはいえ安定していなく外の世界との繋がりも薄い」「結婚して子どもがいてもおかしくない年齢だけど独り身」というところにコンプレックスがあるのではないかと思います。 そこに、そのマンションに住んでいた、いわゆる前の家族が生活に侵食してくる。前のおうちが懐かしいのか、ただ親しくしたい善意の人なのか、それもも……。 時折みせる不気味さ、主人公のコンプレックスから来る無防備さ、ご近所付き合いの面倒臭さ、どれも丁寧な文章で描かれており身近に感じました。

Posted byブクログ

2023/08/10
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

2023/07/12リクエスト 4 この本は何なのだろう… 『賃貸に住み家賃を払い続けるのか、ローンを組んで終の棲家となるマンションを購入するのか、決断一つで人生の転機が訪れる。』 と書いてあったので、そのままの意味で読み始めた。 37歳、独身、小説家・猪瀬藍は、中古マンションを買うことに決める。すぐ近くに理想的なマンションを見つけ契約、リフォーム。ところが元々の住人である夫婦と娘2人の4人家族と思いもかけない関係になる。 誰にも共感できず、それどころか不快な気持ちしか抱けず、更には藍。 どうして警察に訴えるなどしないのか。 ひとりが寂しい、自分の居場所、など悠長なことを言っている場合ではない。 小林一家、不気味。この奥さんも常識では考えられない。 最後は家を奪われ、人間性まで奪われてしまうのでは。

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2023/08/06

実家が新築した時、ローンはほとんど私が関与したけど、購入とかリフォームについてほとんど知りません。この主人公のように思い切ったことができない代わりに、不気味な思いはせずに済んできたかもなと読み終わって納得してしまいました。それにしても芥川龍之介賞作家の青山七恵さんが、こういう作品...

実家が新築した時、ローンはほとんど私が関与したけど、購入とかリフォームについてほとんど知りません。この主人公のように思い切ったことができない代わりに、不気味な思いはせずに済んできたかもなと読み終わって納得してしまいました。それにしても芥川龍之介賞作家の青山七恵さんが、こういう作品も書くんだと少し驚きもありましたが、好感が持てました。著者のこれからも期待が大きくなりました。

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2023/08/01

たぶんこうなるだろうなぁと思う方向に話が進んでいった。 やっと手に入れた終の棲家のはずだったのに、居心地よく感じられない、 そこに現れた以前の住人たちの優しさに触れるうちに、、、主人公の気持ちが揺らぎ始める。 ラストまで伏線は張り続けられるものの、ちょっと不完全燃焼だった。

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2023/07/31
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

ずっと付き纏ってくる不気味な予感と、その違和感がはっきりする結末が好みだった。良いことも悪い子もずっと見守ってきてくれた家を離れるのは寂しいだろうと思う。まだどこかに移り住んだ経験がないため、新しい住人に対して嫉妬のような感情が湧いてしまうことには驚いた。

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2023/07/27

〈この小説は、献本企画の当選本です。サイン入りにポストカード付き、ありがとうございます〉 こんな結末なんて想定してなかったという衝撃。 賃貸に住み続けるより、ローンを組んでマンションを購入しようと決めた独身の37歳・小説家の藍の物件探しから物語は始まる。 新築が理想ではあっ...

〈この小説は、献本企画の当選本です。サイン入りにポストカード付き、ありがとうございます〉 こんな結末なんて想定してなかったという衝撃。 賃貸に住み続けるより、ローンを組んでマンションを購入しようと決めた独身の37歳・小説家の藍の物件探しから物語は始まる。 新築が理想ではあったが、予算のこともあり中古マンションを購入し、暮らし始めたら… 内見時に会ったことのある家族の子どもが、マンションにやってくる。 そのうちにお姉ちゃんは、宿題を持ってきて妹も連れて来る。 するとお母さんが子どもたちの行き先に気づいて謝りに来て… なんとなくふわふわっと前の家族と交流を持つようになり、その家族の新築の一戸建てにも遊びに行くようになる藍。 泊まって言ってと言われるままに過ごすうちに彼女たちから感じられる無垢な友情、おせっかいなほどに温かい厚意に心休まる居場所を見出したかのようであった藍。 その後に襲いかかる恐怖ともいえるような出来事に遭遇するまでは…。 ずるずると居候を続けた結果、こんなことになったらどうするだろうか? 怒りが先にくるのだろうか、それとも自分の弱さや甘さに呆れて茫然となるのか? まさかまさかの結末すぎてことばもなかった。 マイホームを持つという憧れが実現したものの… 1人暮らしにしては広いと少しでも思ったからなのか、家族の温かさを共有できた嬉しさでもはやマイホームより誰かと一緒がいいと感じたからなのか、自分の本音が見えなくなってきたとき、なんなのこれ〜どういうこと⁇となったのだろう。 なんとも言えず、ちょっとホラーで予測外すぎて意外なミステリーだった。 まさにタイトルと表紙の絵に納得。

Posted byブクログ