センチメンタルリーディングダイアリー の商品レビュー
「やっさんの方から絶対にこの関係止めようって言うよ」 アバターアプリを介して出会ったヒロに最初に言われた言葉はこんな事だった。 実際に出会う前にアバターアプリで友達になり、お互いの趣味の事やくだらい下世話なやり取り等を楽しんでた関係だったが、ひょんな事からお互いにある欲求や秘...
「やっさんの方から絶対にこの関係止めようって言うよ」 アバターアプリを介して出会ったヒロに最初に言われた言葉はこんな事だった。 実際に出会う前にアバターアプリで友達になり、お互いの趣味の事やくだらい下世話なやり取り等を楽しんでた関係だったが、ひょんな事からお互いにある欲求や秘密が一致している事を、二人だけしかやり取り出来ないトークで明るみになった。 そこからの二人はトークでのやり取りに没頭する様に、お互いの気持ちを晒け出し、普段では誰にも言えない様な恥ずかしい事や、願望をぶつけ合いお互いに会ったこともない相手を想像し、まさに脳内アバターで二人の卑猥な関係を構築していった。 そんなある時にヒロから会ってみたいなと一言が…。 そう言えばお互いアバター内では気持ちを晒け出しながら楽しんでいたが、実際に会うって事は考えてもなかったので、お互いどこへ住んでいるのかも言ってなかった。 まさか会うなんてと思って無かったけど、ヒロへどこに住んでるのか聞くと〇〇市だと。 〇〇市はわしが出張で行く所であって、「〇〇市なら出張で行く所じゃん」と返信すると、「じゃ、やっさんが出張でこっち来た時に会わない?」って……。 「えっ?ホント、こんなわしに会ってくれるん? 会ったら今までの事(お互いの願望)をするかもよ(笑)」って期待と焦りで震える指で送信ボタンを押してみた。 そこからエサを目の前にして「待てっ!」状態の犬の様に手汗が溢れる手でスマホを握り締めヒロからの返信を待っていたが、中々返信が来ない。 やがて手汗で溢れてた手も乾き、スマホが10数回目のスリープ状態で画面消灯した時に、「やっぱそうよな」っと一人呟いて、おっさんが弄ばれた事に漸く気が付き不貞腐れて眠りにつく。 その日の寝入りは不貞腐れながらも今までのトークのやり取りを思い出しながら想像し、楽しかったなぁと心地良く意識が抜け落ちかけたところにスマホからメールの着信音が。 薄れゆく意識から急激に生還した人の様に勢い良くスマホを取ってアプリを見るとヒロからの返信の通知が。 これはまだ夢なんかなって思いながらメールを開くと 「返信遅くなってごめんね。もちろん、そのつもり。 恥ずかしいけど」 何度読み返したじゃろうかこの短い文章を、熱くなった頭と身体で。 @osenti_keizo_lovinson の『センチメンタル リーディング ダイアリー』をようやく読んでみた。 著者のケイゾーこと平野敬三とはインスタの読書アカで繋がり、やり取りする内にケイゾーの読書アカのインスタライブなのに真冬に裸になってライブ参戦してケイゾーのフォロワーを減らしてみたり、年上なのに『ケイゾー、ケイゾー』って呼び捨てにしたり『ブサイク、ブサイク』って罵ってみても、いつも優しく怒らず相手をしてくれるええ奴。 そんなケイゾーのセンチメンタルな実体験(等)の物語と、ケイゾーが読んだ本の物語を重ね合わすと言うのか、2つの物語が融合して昇華され、ケイゾーの読んだ本を読みたくて堪らなくなったり、読んだことのある本はその2つの物語と自分の物語を融合させてニタニタしながら読んだりと、人それぞれに色んな楽しみ方が出来る本じゃないかなって、ブサイクな顔のケイゾーを想い浮かべ読んだよ 前半の物語はわしの実体験かどうかは、ご想像にお任せします 続編考えなくっちゃ 2023年30冊目
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keizoさんの自分語りしつつの各作家に対するラブレター。 いいね。素直だね。素直じゃないところが素直だね。 同じ本を読んで語り合いたくなっちまう、 呑みながら。 呑めないけど。
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