数学の文化史 新装版 の商品レビュー
ド文系、歴史好きの私が軽い気持ちで手に取った一冊。数学的な意味はほとんど理解できたと思えないが、西洋史との関係でとても興味深い内容で思わず時間をかけて精読してしまった。 ニュートンあたりまでは「ふむふむ」と納得しながら読んでいたのに、無限とか、非ユークリッドとか、相対論とか出て...
ド文系、歴史好きの私が軽い気持ちで手に取った一冊。数学的な意味はほとんど理解できたと思えないが、西洋史との関係でとても興味深い内容で思わず時間をかけて精読してしまった。 ニュートンあたりまでは「ふむふむ」と納得しながら読んでいたのに、無限とか、非ユークリッドとか、相対論とか出てくる後半は、文字通り頭を抱えてしまった。高校数学までで学んできたことは何だったのかと。さらに、この本の原書が1950年代に書かれたものと知って、さらに驚く。 ❝今日では相対論の出現の結果、ニュートン法則が正しくないことは知られている。さらに、新理論は重力を完全に駆逐してしまった。しかし二百年以上にわたって重力法則は科学的ドグマであった。今日でも日常生活の大概の目的にはこれで十分なので、まだ使用されているんです。❞ (p.397) コペルニクスやガリレオを受け入れられない中世の人間と同様、まさに自分が「前世紀の遺物」であることを思い知らされました。 さらに半世紀が経過した現在、世界はどうなっているのでしょうね。
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