警視庁暴力班 の商品レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
こういうテーマを、マンガみたいな設定で描こうとするアイデアは素晴らしい。ただ、ミステリーとしては、やや凡庸か。ミステリーとしてではなく、現代日本の政治に関するテキストとして、佐藤優さんみたいな観点から読めばきっと。
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警視庁のならず者たちが集まった「警視庁暴力班」が訳あり連続殺人事件の犯人を追う、エンタメ小説。 ミステリーでありがちなキレ者が頭を使って捜査するなんていうことはほとんどなく、使うものは経験と勘と己の鍛え上げた戦闘スキル(拳)という、火の玉ストレートみたいな作品で、事件の背景...
警視庁のならず者たちが集まった「警視庁暴力班」が訳あり連続殺人事件の犯人を追う、エンタメ小説。 ミステリーでありがちなキレ者が頭を使って捜査するなんていうことはほとんどなく、使うものは経験と勘と己の鍛え上げた戦闘スキル(拳)という、火の玉ストレートみたいな作品で、事件の背景がまぁまぁヤバそうなのに、解決方法がほぼ拳というのが味わい深い作品です。 連続殺人事件の背景や、捜査過程など実はまぁまぁ重たい背景があったり、あり得ないほど闇があったりするわけですが、読んでいて、「こいつらすげえな」とか「ありえんやろ」などなどなぜか良い意味でツッコミしか出てこないのですか、読んでいて物凄くスカッとした気分にさせられる不思議な小説だなと思います。 なぜなのだろうかと思いながら、私の中で思ったのは2つ。1つは、組織のはみ出しものでありながら、自由に動いて活躍するという有能さへの憧れ、そしてもうひとつは、単純に筋肉バカたちが暴れている楽しさではなかろうかと思います。 穴を探せばいろいろあるかもしれませんが、そんなことは置いておいて、このありえなさを楽しみながら読んでいく作品だなと思いました。 とりあえず、大体のことは拳で解決するんだよと。
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