猫を処方いたします。 の商品レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
「でも、あかんから別のもんに変えるんは普通のことですよ。代わりなんかいくらでもありますからねぇ」「よく、猫は気まぐれや言いますけど、人間のほうがよほど気まぐれなんですよ」「人気のある種類やけどもっと耳がぺしゃんこのほうがいいらしくて売れへんまま、育ちすぎてしもたんです。人間は子猫が好きですからねぇ。この子は旬を過ぎてしもたらしい。」 穏やかに微笑みをたたえた口から優しく言い含めるように発せられる言葉には、人間に対する辛辣な皮肉が込められていて、このために京都が舞台なのか、とも。 「大丈夫ですよ、大体の悩みは猫で治りますから」 お腹に顔埋めて思いっきり深呼吸したら、たしかに大体霧散する。
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心が暖かくなるストーリーで一気読みしてしまいました。猫好きなので、登場人物の心情に入り込んでいました。個人的に5話目と少しだけ似たような経験をしたことがあり、思い出してしまいましたが、書かれていた内容で救われた感じがしました。 2作目、3作目と読み進めて行きたいと思いました。
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表紙の猫ちゃんかわいいし、タイトルの「猫を処方」ってどういうこと?みなさんのレビューも高評価で読むのをめっちゃ楽しみにしてました。 風の噂で評判の「中京こころのびょういん」は、京都市中京区の薄暗い路地にあるビルの一室にあり、心の不調を抱えてる人だけがたどり着くことができるらしい...
表紙の猫ちゃんかわいいし、タイトルの「猫を処方」ってどういうこと?みなさんのレビューも高評価で読むのをめっちゃ楽しみにしてました。 風の噂で評判の「中京こころのびょういん」は、京都市中京区の薄暗い路地にあるビルの一室にあり、心の不調を抱えてる人だけがたどり着くことができるらしい。このクリニックにいるのは、ニケ先生と看護師の千歳さんの2人だけ。そして訪れる患者に処方されるのは、薬ではなくなんと本物の猫。 「よく効きますよ。だいたいの悩みは猫で治りますから」 それぞれ悩みを持つ5人が猫を処方され、自分を取り戻していく連作短編集です。ユーモアもあってほっこりできて…ちょっと青山美智子さんを彷彿とさせますね。猫の描写はとてもリアルでかわいいです。 ニケ先生が待っている予約患者とは…まだ明かされないクリニックの成り立ちなど、気になります。現在3巻まで出ているようなので、ぜひ続きも読みたいです。
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予想と違って、ファンタジックなお話でした。 必要な人にだけ扉が開かれる「中京こころのびょういん」では、猫が処方されるっていう、短編集。 千歳のお話は泣けました。 全体的にはそんなにハマれなかったけど、猫飼いの友人いはく「猫はたしかにメンタルに効く」とのこと。 ずっと飼うとなる...
予想と違って、ファンタジックなお話でした。 必要な人にだけ扉が開かれる「中京こころのびょういん」では、猫が処方されるっていう、短編集。 千歳のお話は泣けました。 全体的にはそんなにハマれなかったけど、猫飼いの友人いはく「猫はたしかにメンタルに効く」とのこと。 ずっと飼うとなると覚悟が必要だから、こうやって数日間処方されるのは良いかも。
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この本は、まず表紙が可愛いのです。 お話は、ちょっとファンタジーな感じ。 猫を処方するお話って、もっと真面目に想像していました。 この作品では、本筋の話よりも背景にある謎の方が実は重要そう… 「掴んだ尻尾を離せへんのは、猫が可哀想やからやない。あなたが寂しいからですよ。でも彼...
この本は、まず表紙が可愛いのです。 お話は、ちょっとファンタジーな感じ。 猫を処方するお話って、もっと真面目に想像していました。 この作品では、本筋の話よりも背景にある謎の方が実は重要そう… 「掴んだ尻尾を離せへんのは、猫が可哀想やからやない。あなたが寂しいからですよ。でも彼女からは振りほどけへん。今でもあなたを愛してるんでね。」 うーん、この言葉が刺さりました。 ②も出ているようなので、読んでみたいと思います。
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あやしげなメンタルクリニックのような所で、猫が処方されるなんて、突拍子もないストーリー。 心温まるストーリーで、いい本に出会ったと思っている。 謎を残したまま1は終わってしまう。 2以降に期待!
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良くある動物モノのハートフルストーリーかと思いきや途中からあれ?という展開になり読むページが止まらなくあっという間に読み切ってしまった。 自分も動物飼ってるから分かるけど、動物って荒んだ心を本当に癒してくれるからすごい。
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とある奇妙な『こころのクリニック』とそこを訪れた人たちの不思議で心温まる体験の物語です。 碁盤目状に広がる京都ならではの「上る」「下る」「東入」といった呪文のような通り名に従って進んだ先、暗くて細い路地の奥にそのクリニックのビルはある。訪れるのは、知り合いの知り合いのそのま...
とある奇妙な『こころのクリニック』とそこを訪れた人たちの不思議で心温まる体験の物語です。 碁盤目状に広がる京都ならではの「上る」「下る」「東入」といった呪文のような通り名に従って進んだ先、暗くて細い路地の奥にそのクリニックのビルはある。訪れるのは、知り合いの知り合いのそのまた知り合い、のような縁などほとんどない人から聞いたという風の噂を頼りに扉を開く人ばかり。それぞれの人が持っている悩みは様々だけれど、その謎のクリニックの医者が処方するのは、『猫』。患者たちは説明書きとともに渡された『猫』を借りていくのだが。 読後一番に思うのは、私も猫を処方されてみたい!ということでした。作者の方はよほどの猫好きだと見受けられます。なにせ、猫の描写が細かい!可愛い!触りたい! ちょっと不思議な病院で、そこにいる医者も看護師もなんとなく普通と違う。でも何より違うのは薬じゃなくて『猫』が処方されること。まるで本当の薬のように『猫』の効能があって、その『猫』がいることで何かが変わっていく。ファンタジーな展開なのに、こんなことがあり得てしまうかもしれない、と思うのは舞台が京都だからでしょうか。 最後に医者と看護師の正体もちらりとほのめかすようなところもあって、続きが読みたくなる一冊でした。続巻もあるようなので、また猫に癒されたくなったら続きに手を出そうと思います。 大抵のことは『猫』で解決する。 いや、『猫』の効能には恐れ入りました。 猫好きだけれど猫を飼えない人間には、なかなかにたまらない話です。
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タイトルに惹かれて読んでみました。 思っていたのと違い、ファンタジーなお話。 でも猫にはほんとに人を癒し、導いてくれる力があるのかもしれません。猫を飼っている人には刺さるのかも?
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猫好きの人達の気持ちが分かるような話だった 猫たちが待っている患者さんが、元の飼い主だったのは、気持ちがホッコリした 全体的に面白い小説だった
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