1,800円以上の注文で送料無料

野火の夜 の商品レビュー

3.4

17件のお客様レビュー

  1. 5つ

    3

  2. 4つ

    3

  3. 3つ

    4

  4. 2つ

    4

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2023/07/16

90大変な力作で登場人物も多くストーリーの組み立てが大変やったと思う。その結果血縁関係が複雑で三世代の100年の物語の全体がわかったのは最後の数ページという結果に。お疲れ様でした。

Posted byブクログ

2023/06/25

※ 時代、歴史、土地の因習や人々の思い、 さまざましがらみが複雑に絡み合った物語。 複雑に混じり合った幾つもの事件と謎を フリーライターの木部美智子が、一つひとつ 丹念に調べ上げ、紐解いて真実を明らかにする。 男性色の強い業界で、老若さまざまな癖のある 人たちから一目置かれる主...

※ 時代、歴史、土地の因習や人々の思い、 さまざましがらみが複雑に絡み合った物語。 複雑に混じり合った幾つもの事件と謎を フリーライターの木部美智子が、一つひとつ 丹念に調べ上げ、紐解いて真実を明らかにする。 男性色の強い業界で、老若さまざまな癖のある 人たちから一目置かれる主人公(木部美智子)の スーパーウーマンぶりが際立ちます。 真実を知ることが必ずしも最良ではなく、 知った過去をどう消化し未来に繋げるかが 大事なんじゃないかと考えさせられた小説。 ページ数はそんなに多くないのに、時代描写が とても細かいので情報過多で若干話から 気が削がれてしまいそうになりました。 その分読み応えは十分ですが、謎の地図に 辿り着くまでが遠かった。

Posted byブクログ

2023/06/20

雑誌の自動販売機などから、血がしみ込んで乾ききった旧五千円札が複数枚発見されたところから物語は始まる。弁護士のところに乗り込んできた、札の持ち主だという男の死や、記者の事故死、さまざまな不自然さを内包しつつ、現在と過去を行き来しながら、のっぴきならないしがらみが、少しずつ解き明か...

雑誌の自動販売機などから、血がしみ込んで乾ききった旧五千円札が複数枚発見されたところから物語は始まる。弁護士のところに乗り込んできた、札の持ち主だという男の死や、記者の事故死、さまざまな不自然さを内包しつつ、現在と過去を行き来しながら、のっぴきならないしがらみが、少しずつ解き明かされていく。あまりに絡まり合い過ぎていて、心が重くなる。読後も引きずる物語である。

Posted byブクログ

2023/06/09

フリーのライターである木部美智子が、豪雨災害に見舞われ報じられたニュースの中でジャーナリストの死と次々と見つかる血濡れの旧5000円札の真相を調べるため取材を始める。 お金の出所を辿ると愛媛の山と海沿いの小さな集落で起こった事件に関係する。 過去を辿っていくうちに満州での日記の...

フリーのライターである木部美智子が、豪雨災害に見舞われ報じられたニュースの中でジャーナリストの死と次々と見つかる血濡れの旧5000円札の真相を調べるため取材を始める。 お金の出所を辿ると愛媛の山と海沿いの小さな集落で起こった事件に関係する。 過去を辿っていくうちに満州での日記の壮絶さが全てを語っているようだった。 友情とか信頼があってこそ、人は人生に意味を見いだせるのかもしれないが、そこまでの気持ちは過酷な生き死を知らない者だからだろうか。 少し想像とは違った結末だった。

Posted byブクログ

2023/05/24

序盤の「血染めの五千円札」「ジャーナリストの死」という謎に惹かれて手に取ったが、途中から愛媛県由良半島のエピソードや満州のエピソードに切り替わりついて行くのが大変でした。満州のエピソードは壮絶で圧倒されましたが、結局色々な謎を詰め込みすぎてぼやけた感じ。「ジャーナリストの死」や「...

序盤の「血染めの五千円札」「ジャーナリストの死」という謎に惹かれて手に取ったが、途中から愛媛県由良半島のエピソードや満州のエピソードに切り替わりついて行くのが大変でした。満州のエピソードは壮絶で圧倒されましたが、結局色々な謎を詰め込みすぎてぼやけた感じ。「ジャーナリストの死」や「中古車屋の死」などはなくても成立する扱いだったので、そこの謎に惹かれた者からすれば残念な内容に感じてしまいました。

Posted byブクログ

2023/03/30

木部美智子シリーズ第6弾。 物語は1996年夏、四国の山と海に挟まれた小さな漁村の事件から始まる。 それから25年後の夏‥‥次々に発見された血のようなシミのついた旧五千円札、一人のジャーナリストの死、そして池袋のビルの谷間で発見された身元不明の男の遺体。 話の展開に追いつけな...

木部美智子シリーズ第6弾。 物語は1996年夏、四国の山と海に挟まれた小さな漁村の事件から始まる。 それから25年後の夏‥‥次々に発見された血のようなシミのついた旧五千円札、一人のジャーナリストの死、そして池袋のビルの谷間で発見された身元不明の男の遺体。 話の展開に追いつけないうちに物語はどんどん裾野を広げ、舞台が愛媛県の村に至ると今度は深さを極め、原発マネーの問題から満蒙開拓団の歴史や戦前戦後の漁村を取り巻く様々な悲劇が描かれる。いつのまにか息をするのも忘れたように話に入り込んでいた。 そして複雑に絡み合っていた事実が整理された時、導き出された真相はあまりにも哀しいものでした。 「事件の陰にいくつの悲しみが潜んでいるか」 隠蔽するために、守るために、事実を捻じ曲げた結果、多くの人間が苦しみ、悲しみ、その後の人生を送ってきたことがとても切なく読後に深く余韻を残しました。 木部美智子シリーズ、これからも追い続けます。

Posted byブクログ

2023/03/22

木部美智子シリーズの2作目ということを知らず読了。「蟻の棲み家」も読んでみよう。 ストーリも描かれていることも滅茶苦茶面白いのだが、故意に読み辛くしているかのような文章に少しイライラする。もっと濃いミステリにする必要はないが、読みやすさも考慮して書いてほしい。木部美智子の淡々とし...

木部美智子シリーズの2作目ということを知らず読了。「蟻の棲み家」も読んでみよう。 ストーリも描かれていることも滅茶苦茶面白いのだが、故意に読み辛くしているかのような文章に少しイライラする。もっと濃いミステリにする必要はないが、読みやすさも考慮して書いてほしい。木部美智子の淡々とした雰囲気は嫌いではない。

Posted byブクログ