標本作家 の商品レビュー
とても面白かった。古今東西のさまざまな作家を模した人物が描写されていて、興味深かった。もう一度読めば、また新たな発見がありそうで、一度だけでは読み解けない深いところもあった。
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SFの評価軸を自分が確立しているかと聞かれると、首肯できない。ただ、このような未来を描く想像力には敬服する。
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壮大な世界観が美しいです。 人類滅亡寸前のなか、有名な作家が標本として集められて玲伎種なるものに支配されている世界。 どんな話になるのか想像もつきませんでしたが、人間は何故小説を書くのか、というテーマの長編作品でした。 情報量がとても多く語る熱量も凄い。 しかし、SF的な要素は少...
壮大な世界観が美しいです。 人類滅亡寸前のなか、有名な作家が標本として集められて玲伎種なるものに支配されている世界。 どんな話になるのか想像もつきませんでしたが、人間は何故小説を書くのか、というテーマの長編作品でした。 情報量がとても多く語る熱量も凄い。 しかし、SF的な要素は少なく、ただひたすら文学の書評を読んでいるように思えてしまいました。人によって好き嫌いが分かれそうな小説、だと思いました。
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これSFってより純文学だよお!とんでもない量の文字の暴力。最初の説明が長いので、そこを耐えられるかどうかが勝負。作家、読者、人間のエゴみたいに焦点があたっていくにつれ、展開が良くなっていったように感じた。
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SFにしては、人類の後の生命体がすごい技術を持っている、というだけであまり理論立てられていない。どちらかといえばファンタジーだと思った。 生命体を満足させるため、小説を書き続ける標本となった作家たち。 この作家のモデルがどれだけ分かるかで、この作品に対する面白さが変わってくるよ...
SFにしては、人類の後の生命体がすごい技術を持っている、というだけであまり理論立てられていない。どちらかといえばファンタジーだと思った。 生命体を満足させるため、小説を書き続ける標本となった作家たち。 この作家のモデルがどれだけ分かるかで、この作品に対する面白さが変わってくるように思う。実に深い小説讃歌。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
幻想的な純文学SF。人類が滅びた世界の新たな知性体(玲伎種)によって、小説を書くためだけに標本化された作家たちと巡稿者。書くことと読むこと。書く者と読む者。献身の裏にある身勝手な要求と渇望される側の重圧。”彼は書き上げてから死ななければならず、私はそれを読んでから死んでゆかねばならない” “人類最後の創作物を生み出すための、番いとなった奴隷” クレアラを選べなかったメアリ。そんな彼女とセルモスの関係が究極すぎる。いいものを読んだと思う。
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とても面白かった。SFが苦手な私だが、この作品は文系の人向けと言っていいのかも。ただ、私自身きちんと読めているとはとても思えず、モデルになった作家たちも知らない人が多く、それでも楽しめたと言わせていただいていいだろうかと控えめに… GWの読書としては最高だった。
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人類滅亡後、知生体により再生された10人の英国の作家たち、不死処置を施され収容施設で、異才混淆という名の共著の執筆を続ける。原稿をまとめる、読者でもある巡稿者が、共著をやめひとりで書くことを提案する。 はるか未来という状況を作って、過去の作家・作品への愛を語る。作家にとっての読...
人類滅亡後、知生体により再生された10人の英国の作家たち、不死処置を施され収容施設で、異才混淆という名の共著の執筆を続ける。原稿をまとめる、読者でもある巡稿者が、共著をやめひとりで書くことを提案する。 はるか未来という状況を作って、過去の作家・作品への愛を語る。作家にとっての読者の存在の重要性もほぼ並列に語られているところが興味深い。
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人類が上位種である「玲伎種」によって滅亡させられ、人類の文化や情緒を研究するため古今の著名作家が不死を施されたうえで蘇生させられ。そして「異才混淆」という技術によりみんなの精神が混ざり合った状態で合作を続けさせられる。 SFにあんまり造詣が深くないので・・・題材としては面白そう...
人類が上位種である「玲伎種」によって滅亡させられ、人類の文化や情緒を研究するため古今の著名作家が不死を施されたうえで蘇生させられ。そして「異才混淆」という技術によりみんなの精神が混ざり合った状態で合作を続けさせられる。 SFにあんまり造詣が深くないので・・・題材としては面白そうだなって期待したんですがいまいちピンときませんでした。なんだろうな。もっと作家性みたいなものを押し出して・・だと思ったんですが、どちらかというと「人間の生き方とは」みたいな根源的な話に終始された印象。 自分がこの面白さを理解できないだけで「つまらない」と切って捨てることはありませんが、ちょっと自分にはあわないかな、と。
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テーマも文章も悪いことは何もない。 ただただnot for meなだけで、これがSFと呼ばれるのであれば私にはかなり敷居が高いかな、と。
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